シェイクスピアではないが、
「明日、明日、そして明日と、
のろのろと日々が進み、
目的地は運命に記された最後の時だ」
“Tomorrow, and tomorrow, and tomorrow
Creeps in this petty pace from day to day
To the last syllable of recorded time;”
そんな風にコスタリカからお別れする日が来た。
ちょうど1か月いただろうか。
エンドレスサマー、
つまり終わらない夏を求めて来たが、
どうやらここで一度夏は終わってしまうようだ。
いつものセリフではないが、
「また来るから」
「すぐに戻るよ」
そう自分に言い聞かせるように荷物をまとめていった。
ここで書かれているKCではないが、
「何を犠牲にすれば、ここにいられるのだろうか?」
そんな問いかけがやってくる。
すぐに「人生」という解答はやってくる。
けれど、
今はまだ人生を犠牲にして終わりなき波を追い求められない。
いつかきっと。
いや、絶対に近いうちに。
52歳ともなると、
そんな諦観が希望と将来の間に芽生えてくる。
それはまるで長く伸びる蔓(つる)のように。
新年スーパームーンも見た。
信じられないような良い波にも乗った。
冬なのに真夏。
悪いことは何も起きなかった。
ボードも体も無傷で終えた。
病気にもならなかったし、
蠍や毒虫、蛇、野犬にも襲われなかった。
ありがとうコスタリカ。
ありがとうプラヤネグラ。
荷物はこれだけ。
スキッパーフィッシュはお世話になったKCにプレゼントし、
オディシー7フィートは、
ローカルたちがいつでも使えるようにビーチボードとして寄贈した。
(ベンチュラセイジ案)
朝6時15分出発の始発バス。
辺境の村なので、
村民は毎朝これに乗り90分、往復3時間かけて、
サンタクルスという街まで働きに行く。
なんの生業かはさまざまだろうが、
それでも生活は食べるのがやっと、
そんな具合に見えるが、みな生き生きとし、
そして明るく楽しくしている。
いいなぁ。
前出したスーパーサーファーKCがお別れにやってきた。
彼は悲しそうな、寂しそうな顔となった。
「また来るよ」そんないつものフレーズ。
彼は今日からまたひとりで波を追い求めていくのだろう。
何も変わらない。
だが、俺が来なければ、このお別れもなかったし、
こんな気持ちにもならなかったのだろう。
リベリア(ダニエル・オドバー・クイロス)、
コスタリカ国際空港からロスアンジェルス国際空港まではたった6時間。
さっと飛んで、デルタ・ターミナル2で入国すると、
アメリカ合衆国に到着した。
コスタリカにいる間中、
カサド、またはピザ以外のものを食べたかった。
空港からサンクレメンテに戻る途中に、
台湾パン屋があり、
そこで買ったこの肉まんのおいしいこと。
なつかしくて、うれしくて、
戦後ではないが、
おいしいものを食べながら涙を出す気持ちが少しわかった。
ホリデーシーズンはもう終わっているが、
装飾品はまだこのように残っている。
絢爛なカリフォルニアには改めて驚かされた。
ああ、
またコスタリカの村でささやかな暮らしをしたい。
そんな心持ちになった豪華な庭。
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ワイプアウトの秀逸なのがあったので、
短編として30秒程度の動画を作ってみました。
ワイプアウトの原因は、
フィンが小さい(ミニマル)なのに、
上体を前に押し出しすぎたこと。
でもグヤジーが、
怪我をしずらい最良のワイプアウトが出来ていた自分がいて、
ここではまだコスタリカの波はあのままなのもうれしい。
よし体調管理して、次はこの波をメイクするぞ。
Pura Vida!!
Happy New Year 2018!!
ありがとうありがとう!
Gracias!!
Happy Surfing!!
◎