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naki's blog

【テクニック編】タイラー・ウォーレンのオフ・ザ・カーブ_(1926文字)

NAKISURFがある上総一宮から内陸側、

具体的には市原鶴舞インターチェンジとの中間地点に行くと、

こんな美しい桜を見つけた。

日本の春はいいなぁ。

菜の花もあったので、桜と一緒に。

さて、

「いつか書きます」

と書いておいたテクニック編です。

今回は、

「タイラー・ウォーレンに学ぶ、長いレイルターン」

Tyler Warren Zipper Three fin 5’5″

.

このシークエンスは、

ソルトクリークのメインピークで撮ったもの。

【動画あり】キャッチサーフ・ミーティング2_ツインスタビからミニマル時代へ_フィリペ・トレドの54_(2385文字)

歴史的だったのは、

フェリペ・トレドがキャッチサーフチームに加わった日で、

そんな結界突破を感じさせるような波でもありました。

テイクオフ。

つまり斜面に滑走が始まった状態だが、

ここでタイラーは、

するりと滑り降りずにレイルを押しつけていたのは、

1.波の切り立ちを待ちつつ、

2.軸をテイル側に移行したいので、その一環としてレイルを食い込ませている。

3.斜面に食い込ませることによって、減速となるので、

4.これから波がどのように動くか、

5.自己展開をここで描くかという情報収集を行った。

上記5事項全てを終えて、

行く場所が決まったので、

そこに向けてボード操作を始める。

つま先側のレイルを立てて、

レイルとフィンが噛んでいるか確認している。

「噛む」とは英語のBiteを直訳しましたが、

斜面に対して、

サーフボードがしっかりと接水している状態のことを指しています。

ここでは、的確な角度と適正な加重が最も重要。

噛んだことが確認できたら、

ボトムターンを延伸していきます。

これは前方の波の崩れ方によってもそうですし、

自身の速度があり過ぎる場合は、

この延伸によって減速できるので、

ターンがしやすくなる利点がある。

トップに上る斜面が確認できたら、

ボトムターンに入ります。

これまでの噛ませてきたレイル感覚を増幅させるように、

後足をフィンエリアまで下げて、ターンを開始しましょう。

そのターンが決まったら、

さらなる加重を加え、

角度を変えずに、そのままの体勢を保持する。

遠心力で体が開くのを阻止するように、

腰から折るように上体をたたみます。

同じターンを継続する。

斜面を上り始めてから、加重を抜く準備をします。

まだ同様なターン。

だが、これからやってくる

「レイル切り替え」に向けて、

続けていた加重を薄くしていきます。

この辺りで、

テイル加重に切り替える。

体重を後方に落としながら、

左肩を進行方向に合わせていく。

左肩と波のモーメントを合わせつつ、

テイルを軸に左右のレイルへの円弧動作を実行する。

(左肩に全ての進行コマンドを持たせる)

レイルが切り替わって、

波トップの薄い斜面エリアに入っていく。

震えるほど興奮する瞬間でもあります。

切り返しの加重を同量で続ける。

(背中側のテイルへの加重)

円弧を描くテイルが、

波斜面の緩やかになる箇所、

つまり中腹に降りてくると、

これまでの一連の動作によって、

テイルからレイルへと加重が自動的に移行する。

トップターン全体の基礎となっている左肩を中心とし、

体を使って、加重を波側に向けていく。

円弧終了。

どういうフィニッシュとするかは、

それぞれのサーファーによって違うが、

タイラーは、

斜面トップでリエントリーすることを選択した。

右足を押し出し、

左肩をトップ位置に入れるように固定し、

テイルを押し出しつつ、

背中レイルを波に押しつけていく。

ボードが波トップに当たり、

跳ね返るようにレイルが切り替わる。

不安定なので、

体を小さく折りたたんで、

さらにはテイルを強く踏んで操作系の手がかりを得ておくこと。

トップはこんなにもクリティカルな位置となった。

けれど、十分にメイクできる完璧なセクションピーク。

しかもリエントリーをするには、完全完璧のトップ。

これによって切り返しのアクションとして、

ひとつ高いレベルでの展開となった。

脱力しつつ、斜面を滑り、

テイクオフと同じレイルの使い方に戻す。

ここから、また次のセクションの展開を練るタイラー。

これこそが、

ウナクネ(オルタナティブ)ターン真髄のカービングトップターンとなりました。

この日の詳しくはこちらの動画にございます。

私がカバーショットとなって、

誇らしいのと、ちょっぴり恥ずかしいのと。

そしてこの続編はこちら↓

制作者ビーフによると、

次回作は、キャッチサーフ親分のジョージによるもので、

大変なものが撮れたと、うれしそうに伝えてきた。

今日の最高気温が25度。

明日は8時から湘南でキャッチサーフの試乗会です。

幸式清水さん、かつ禅師、

聖式カルちゃん、三蔵瀧朗も参加するというので、

ウナクネ結集となりそう。

ラカ王は来られないのかな。

それではまた明日ここで!