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naki's blog

ジグザグコーヒー焙煎録_土佐名店『がしら亭』_(2033文字)

Eric Christenson Cosmic Fonzer 7’2″

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エリック・クリステンソン『EC』謹製のボンザー。

ノーズ側でレイルを支配する悦楽。

まるで磨いたかのような波斜面。

偉大なる川と、

その川を育む山々。

これもみんな波乗りが教えてくれた。

(リンク*1のポイくん語録を参照ください)

四国うどん王のマナブくんが、

はるばる中村方面からやってきた。

(こちらも巻末リンク*2を参照ください)

マナブくんは、

グリーノウについて本をかけるくらいの知識があり、

うどんに関しては、

名人の上だとか、

達人後壱万日という雰囲気がある。

グリーンのシャツは、

しんじょう君似のヤスくん。

ハイタイドはNGだと聞こえてきたので、

見事に無人の日だった。

でも干潮がやってくると、

さらに良くなってきた。

ラカ法王の寝不足の笑み。

京都酒蔵館の旦那も見えます。

猟虎川河口於

カウアイで仕入れてきたコーヒーも尽きた。

バリで仕入れた教授コーヒーも尽きた。

降参して、

ローソンやセブンイレブンの一門に下ろうと思っていた。

「おいしいコーヒーならあそこ」
「家で自家焙煎」
「エチオピアやコロンビアの希少種も持っている」

そんな声が聞こえてきて、

その中心にいたのはタマちゃんだった。

タマちゃんは森ヤンと近い友人で、

それはベンチュラセイジにつながったりして、

剛健実直というのをそのまま全ての細胞に入れた四国人であります。

タマちゃん家に行ってみると、

川ッぺりに捨てられていた子猫を保護して、

リーピと名付けて病院に連れて行き、

砂浜を一緒に歩いたり、

肩に乗せて野球観戦をしてきたという。

「さて、焼きますか」

「酸味がお好きでしたよね」

「マコトくんもこれ好きで、いつも指名買いしてくれます」

そう言いながらエチオピアには、

シダモ州というところがありまして、

その中でもイルガチェフェは有名です。

そんなレベルの高いエリアで名を上げてきたのがグジです。

そのグジコーヒーでもグレード1がこれです。

これは銀杏を煎る道具なんですが、

ちょうど200gの豆を入れると、

完璧に焼けます。

気温とか水分、

または豆自体によっても違いますが、

7分もすると、

ポップコーンのように弾けますので、

それがシティロースト(浅煎り)が最終段階に入った合図です。

かくして盛大に豆が弾け始め、

それを色と香りで確認するタマちゃん。

ちなみに彼はHaruno-good-vibesの初代から今も続くベーシストであり、

さらには大工仕事から農家、

工事までなんでもできるという、

これもまた偉大なる人間力の人でありました。

「風を入れて”留め”ます。

このときに悪いのがあれば探し出します」

「焼く前にもチェックしているのですが、

グレード1はほとんど悪いのがないです」

「グレード2は逆に捨てるところばっかりです」

ああ、すてき。

毎朝の愉しみ。

茶色い宝石。

挽いて湯をふりかけると、

東京ドームのように膨らみ、

それは甘くまろやかな液体として喉に降りていきました。

コーヒー界も数多くあれど、

これだけ五感を頼りに仕上げて、

そしてサードウエーブコーヒー並においしいというのは、

生まれて初めての体験でありました。

『ジグザグコーヒー』

「ジグザグなんだね」

「はい、あのジグザグおじさんにそっくりだと言われるので」

いつかの宇佐漁港。

英語にすると、

USA Harborとなる。

さて、

この夜は河合さんご夫婦と、

「土佐で一番」とそれは多くの人から聞こえてくる老舗名店

『がしら亭』に伺った。

高知弁で「がしら」はカサゴです。

そう言って店名となったカサゴ揚げ。

ヒレから頭までパリパリで、

上品な油の風味に一流老舗店の本気を感じた。

土佐のかつお巻きと、

これは遠くの北海道から来たウニです。

宇佐名物ウルメ・イワシの三杯酢。

土佐人は、

この季節には必ず食べるという「シンコ」。

カツオの稚魚の刺身は、

成魚よりもみっしりと味が詰まっていて、

さらには釣り立てをお刺身でいただくと、

まるで生肉を食べているような官能的な食感だと聞いた。

実際に昨日のラインナップでも

「シンコ釣りの調子はどう?」

そんな会話がされていて、ふむふむと聞いていたら、

「ナキさんは、シンコ食べましたか?」

そうやって聞かれるほどの土佐の夏限定の美味らしい。

感動的なお味は、

まるで北参道のボガマリを思い出すに至り、

忘れられない夜となった。

こんな雨が降って、

その雨から逃れようと河合さん夫婦は東京に行き、

瀧朗と法王は、

京都酒蔵館を経由して、

湘南江之島方面に帰っていった。

ひやりとした風が吹いてきたと思ったら、

「甲子園から中継です」

準決勝前日の甲子園を伝えるラジオから

「こちらは今日も夏らしい暑さです」と聞こえてきた。

こんな日。

私にとっての土佐の日。

夢の日。

みんなにありがとう。

四国にありがとう。

【リンク*1:ポイくん語録はこちらです】

私の旅路_しんの波_(1278文字)

【リンク*2:うどん王マナブくんはこちら】

台風14号_土佐清水サーファー&激波河口人たち_(1944文字)

Happy Surfing!!