西日本に猛威をふるった台風20号。
英語名をシマロンという。
まるでポケモンみたいな名前だが、
高さ60mの風車を根本から折ってしまったり(淡路島)、
神戸市に緊急の
避難指示が出て、
避難勧告も含めて10万超の人を避難させ、
伝説的な猛威を振るって日本海に抜けていった。
さらに言うと、
今いるところの真横を通って行ったが、
それはすごい風雨だった。
だが、
不思議と人間には生死にかかわるような危害を加えなかった。
さすがシマロン。
マンガのような結末でした。
これはシマロン直撃6時間前。
大接近中の大うねり。
「乗れそうだ」
そう思うのだろうが、
「波高5M以上の大波が、
ショアブレイクの大岩をゴロっと転がした」
という伝説を目の当たりに見た。
きっと年に数度しかブレイクしない岬波が、
あちらこちらでブレイクしていた。
もちろん名は知らない。
今朝起きると、
バリの高間教授(巻末リンク*2)から昨日のブログについて、
「共感できます」とメッセンジャーがあり、
さらには逗子のキンちゃんから
「こちらはオーバーヘッド程度で激混みでした。
そちらでこちらの代わりに孤独波に乗ってください」
とあり、添付写真を見ると、
なんとアトムさんとニックちゃんとで、
『トリオde波乗り』していた。
こちらの情報も知りたいであろうと電話をかけてみると、
「あのね、あまりに混んでいて、
波数も足りないからセット波はさ、
トリオを組んで乗ろうということになったんだよ」
「すごい考えですね。5本セットが入れば15人乗れます」
「そうなんだけどさ、信用できない人とは組みたくないじゃん。
ボードとか蹴られたら怖いしねー」
なので、
そんなテーマを掲げたトリオはキンちゃんたちだけだったという。
アトムくんもニックちゃんもお元気で何より。
大先輩トリオですな。
こちらはいまだにこんなに荒れている。
天気が悪くなって感じるのは、
「波への畏怖」である。
大波が来るとあきらめる、
あきらめたからこそ得るものがあった。
(巻末リンク*1参照)
体調は万全で、
自分にとって最高峰の波に向かう幸(さち)と喜びがあった。
慈悲なき海。
ときに強大なものが覆い被さってくる。
あきらめることを『観念』と昨日書いた。
「観念」と「あきらめる」は少しばかり違う意味だが、
使ってしまったのはまだ大海に興奮していたからであろう。
台風20号シマロンの豪雨と猛風を一晩通過し、
自分自身を濾過してわかるのは、
「諦(あきら)め」
つまり『諦観(ていかん、たいかん)』でした。
この単語を調べてみると、
語源は、
「明らかに見る(あきらかにみる)」だった。
次に
『たいかん』と発音すると、
「真理を観察すること」とあった。
波を見極めて正しい瞬間に潜り、
そして心を静かに静めた実践だったのだろう。
この波に入り、
自分の小ささを再確認できたのは、
この旅で一番の収穫だったかもしれない。
Sunrise at USA, Kochi, Japan
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昨日のテーマとかぶりますが、
書けなかったこと、
気づかなかったことを追記してみました。
【巻末リンク*1:観念と収穫】
【リンク*2:高間教授とバリ波】
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