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naki's blog

北海岸での波は25?40フィート残るでしょう_「15ft@16sec西北西」_ネバネバーと、速く走るサーフボードBD5(5’0″ x 20-1/2″ x 2-1/2″)_虚妄なのか真実なのか?ボンザー5システムの神秘主義をメジャーリーグベイで暴いて、めでたしめでたし?!_(4000文字、中短編です)

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おはようございます。

こちらはクリスマスデイです。

メリークリスマス?!

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巨大なる西北西うなりがやってきています。

これは先週の日本で、

ものすごい寒波をもたらせた爆弾低気圧

(台風並の勢力になった)からのもので、

こうしてうねりの壁が届いてみると、

大自然の恐ろしさをしっかりと感じています。

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波情報によりますと、

Merry Christmas to everyone with the gift of giant surf today for country shorelines.

The anticipated extra large swell filled in last night and is BOMBING today with ideal wind conditions.

Most spots on the north shore are not rideable with surf easily in the 20-30 foot face value range with some outer reefs topping off at 35 feet.

Thus, the tow-in potential is looking pretty positive today.

Buoy 51101 is reading 15 feet @ 16 seconds from the WNW…so look for this swell to hang steady throughout the day.

Light tradewinds will provide nice offshore conditions for country shorelines today.

The gift of giving is not over yet as there are more swells on the horizon.

(インテック社の翻訳機)

巨大波の贈りものを受け取っているみなさんへ、メリークリスマス。

超大型なるうねりは予想されたとおり、

理想的な風と一緒に昨夜届きました。

爆弾みたいな波が各地でブレイクしています。

これらは軽く20から30フィートある状態で、

北海岸のほとんどのスポットは35フィートで頂点以上に達し、

大きすぎるが故にクローズアウトしている状態です。

いくつかのアウターリーフではトーインによってサーフされています。

一番ブイは、WNW(西北西)から15ft@16secと計測しています。

軽いトレードウインドによって、

沿岸は一日中オフショアとなるでしょう。

水平線の向こうにこの贈りもの(巨大うねり)は残り、

まだまだ大波は続くでしょう。

Surf along north facing shores will remain at 25 to 40 feet today.

北海岸での波は25?40フィートサイズで残るでしょう。

「15ft@16sec」

気象がおわかりの方ならこの威力はご存じでしょうが、

もしこんなサイズの波が日本にやってきたら、

沿岸には避難勧告がでるのでしょうね。

とすると、どのブレイクが耐えられるのか、

または普段全く見ることのできない場所で、

美しいサーフブレイクが登場するのでしょう。

例えば東京湾や大阪湾内でのブレイクでしょうか。

海苔養殖棚での超ロングライドとかが体験できそうです。

さて、昨日BD5(仮モデル名)と、

キャンバスの5’12″(6フィート)ノーズライダーが届きました。

よく「どうやって開梱していますか?」

と質問されるので、

俺流のサーフボード箱の開け方をここで。

まずは箱の内側3辺にをカッターナイフで切り開けます。

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そうするとこうして箱が開きます。

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そうして中身を引き出します。

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Zパッドとフィンが見えますね。

いささか丁寧すぎる梱包を解くと、

コールがBD3を改造した5フィンボンザーが現れました。

「何が届くのかはお楽しみです」

と弊社ヤナセが言っていたが、

このボードが届くとは。

すっかり忘れていたので、しばし放心しちゃいました。

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オーダーは6月にしてあったので、

手元に届くまでにじつに半年かかった計算となります。

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5’0″ x 20-1/2″ x 2-1/2″

というスペックで、

AVISO BD3よりも少し過浮力(オーバーフロート)とコールが調整してきた。

これはボンザーだからだろうか?

クリスマス休みが明けたら聞いてみますね。

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「ボンザーシステムのオリジナルコンセプトにこだわった」

というサイドフィンは20度の角度で屹立している。

これに付属センターを装着して5フィンボンザーが完成する。

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「美しい」

とはこれを見たときに感じた正直な感想だ。

慣れ親しんだ5’0″のBD3がCOLE純正オプションによってドレスアップされ、

それを見ていたら、

なぜか埴谷雄高さんの文章がつらつらと沸いてきたのでした。

.

「そこは虚妄と真実が混沌たる一つにからみあった狭い、

しかも、底知れぬ灰色の領域であって、

厳密にいえば、

世界像の新たな次元へ迫る試みが一歩を踏み出さんとしたまま、

はたと停止している地点である」

とiPhoneメールに書きとめると、

埴谷さんが俺に乗り移ってきたようで、

ここからこのブンタイを続けさせていただく。

虚妄なのか真実なのか?

私はそんな問いかけに迫られた。

このボードは私たちを文学に誘ってくれるボードデザインであるようだ。

5’0″への執拗なる固執。

自己への固執ーーこれが最大の秘密なのかもしれない。

そして次に、誰にも知られることのなかった

「ミニボードにボンザーシステムを搭載すること」

は新しい歴史を私たちに問いかけてくるのだ。

それは私たち、いやコールの自由意思の重さについて、

これまで思い及ぶこともないままに

ある一定の無限遠点から現在を見ているのかもしれない。

私の視点はそのようなものだ。

もう一つの点は、

それとは逆に、

経験論的現実を否定してはならないということだ。

ドイツのロマン主義者たちは常に「物体」を攻撃した。

物体は理性を超える不可知な何かではなく、

思惟を限定する感性、

あるいは感性を触発する「物体」の外在性だったからである。

物体と現象を分けたのは、

単に物があり、他者がいるということを承認するためで、

物体や他者は私がいようといまいと存在するのだ。

しかし、私の認識する対象であるかぎり、

他者は物自体ではなく、

主観によって構成された現象である。

だから、

「他者(物体)は、実践的(倫理的)な関係においてのみある」

と思うのである。

ここに何一つ神秘主義的なものはない。

.

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長々とすいません。

常々「文学者に乗り移られたい」

と熱望している小学生以来の文学大好き人なので、

こうなってくると止まりませんが、

意味不明になってきたので、自主規制しました。(自嘲)

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この「虚妄なのか真実なのかBD5」ボードを持って、

長老フレちゃんとメジャーリーグベイに行ってきました。

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イナリーズも良かったのだが、

流れがものすごいので、

平和的なブレイクを選んでみました。

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駐車場ではこのボードの奇抜さに大いに注目され、

「よし、あいつがこのボードで波に乗れるのかどうか見てやれ」

というビーチにいたギャラリーの視線の中をパドルアウトし、

記念すべき一本目はこんなすばらしい波に恵まれました。

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めでたしめでたし。

と乗ってみると、

ボンザーシステムの特徴か、ターンが伸びる伸びる、

その長ーいマニューバーラインに驚いた。

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よく「短いボードはターン距離が伸びないでしょう」

と懐疑的に言われるのだが、

これはまるで原動機付サーフボードみたいにずっと走り続けた。

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↑速いインサイドセクションでもこの通りで、

このサーフボードの浮き方を見ていただけばおわかりのように、

「超速度で安定滑走」

という実体験をした。

↓これは2本目のミドルセクション。

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なんだかサーフボードというより、

生き物に乗っているような印象を受けた。

ドッキーの創造した『BWT』は、

「粘る」という印象だが、

これは「さらに粘る」といった感覚だ。

しかし、BWTほどのクイックさはなく、

小波のときの足の付き方(接着感覚)を確かめてみようと思う。

.

BWT についてはこちら「初乗りデイ」をご覧下さい↓

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/6288

.

次回はセンターフィンを前方セッティングすることによって、

どうなるのかを見てみたい。

インサイドの波が盛り上がるセクションでさらに加速を続け、

なんだか超次元に突入したようなクリスマスイブでした。

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ネバネバーと、速く走るサーフボードBD5(仮名称)。

きっと2010年の主要モデルとはならないだろうけど、

サーフボードの深みを追求する俺にはなくてはならないデザインとなりました。

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と大満足で上がってくる。

よく考えると、今日は一度もワイプアウトしていない。

ということで、

「安定性は超が付くほど高い」

ということをリーシュを巻きながら感じていました。

波にありがとう。

サーフボードにありがとう。

ボンザーデザインにありがとう。

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そんな感謝の気持ちとなったセッションでした。

ランチ代わりのスターフルーツをパクリ。

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2個食べて、お腹がずいぶんと満たされました。

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来るときよりも愛おしくなったBD5をパシャリ。

海上がりの心地良い疲れと、

新しい感覚にうれしくなり、

サーフボードの夢がさらに拡がった日でありました。

今日も長々とすいませんでした。

こんな慌ただしい師走の終わりにも

NAKISURFに来ていただきありがとうございます。

明日も通常通りアップしますね。

もっと言いますと、大晦日も元日も毎日アップしますので、

またお餅片手に遊びに来てくださいね。

ではではALOHA!