晴れました!
梅雨明けかと思ったが、
まだ発表はない。
けれど、
たぶんきっともうすぐ盛夏ですね。
この作品は、
波間に映る雲が虹彩で、
そんな美しさ、
はかなさを撮ってみた。
昨日登場したアンジェロと、
タヌーマンとでサーフした。
手前で浮いているのが彼で、
レイルセットしてから彼との距離を見ると、
満面の笑みだった。
ならばそのままサバ手で「サバー」と進み、
そんなスタイルのサーフィンが続く、
楽しい時間を過ごした。
浦ノ内湾のクエ
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宇佐のファミリーマートの店内で、
タヌーマンことタローマンと会った。
彼は鼻先にたっぷりのキナコを付けて、
ファミリーマートのアイスコーヒーを飲んでいた。
写真はないので想像図
.
「キナコ?」
「いやシナモンだよ。糖尿病予防にいいんだよ〜」
彼の持っているアイスコーヒーのカップに目を落とすと、
氷の上に山盛りになったシナモンの粉があった。
「そんなにたっぷり入れるんだね」
「毎日5g摂るといいらしいですよ」
「へー、でもそんなにかけたら次の人の分がなくなるよ」
「これはマイ・シナモンなんだよ。だから大丈夫」
「さすが」
そう称えると、
タヌーマンはうれしそうに鼻をこすった。
指先からシナモンが落ち、
昨日から取り憑いている北原白秋の『邪宗門』の一節が浮かんだ。
「われは思ふ、末世の邪宗、切支丹デウスの魔法。
土佐のタヌキを、
埃及(エジプト)の桂皮(シナモン)を、
亀泉の酒(タヌーマンのおじいちゃんの兄弟の酒蔵。土佐市出間)を」
そう言い終わって、
満足して彼の顔を見ると、
「ハクシューより石川啄木ですよ」
タローマンは、
自分の好きな詩人をカミングアウトし、
そして詩を詠んだ。
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病のごと
波に乗るこころ湧く日なり
目に青空をにじませて
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己が名がタヌキに呼びて
涙せし
四十九の春にかへる術なし
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青海に消えゆく波
さびしくも消えゆく波
われにし似るか
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ほとばしる土佐の波の
心地よさよ
しばしは若き心をもって見る
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師も友もタヌキという
謎に似る
わが心のおこたりの因
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浦ノ内より遁げて
ただ一人
かの玉石に寝に行きしかな
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広き川の砂利に寝ころびて
空に吸はれし
五十の心
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タヌーマンは石川啄木と同じ、
一首三行書きというスタイルを踏襲しつつ、
タヌキ生活を歌う歌風にしびれた。
悲しいとは知らなかった!
もうタヌーマンから目が離せない!
(カラーズマガジンより)
【巻末リンク:タヌーマンがわからない人へ】
【リンク2:さらなるタヌーマン】
【リンク3:去年のタローマン】
Happy Surfing!!
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