USA, Yokonami, Tosa
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この横浪半島に滞在させていただいた場所の夜明け。
4時半くらいから空が色づき、
そして日の出前はたいていこんな色となる。
宇佐大橋があり、向かって右側が横浪半島。
青龍寺があり、
そしてたくさんの龍が住む場所とされている。
大谷翔平VSバーランダーという、
今世紀最大の対決があったので、
その中継が見たくて須崎のケーズデンキに行くと、
タローマンがマッサージチェアで寝ていた。
「良い波のところあるよ」
「そこなんかは誰も知らないよ」
「誰も入らないからさ」
でもさ、
昨日みたいに高いところからジャンプしたくないんだよ。
トランクスが裂けたかと思ったからさ。
そんな文体で牽制しつつタローマン・モービルについて行ってみると、
そこには本当にすばらしい波が、
無人でブレイクしていたのでありました。
「ここはさ、浦ノ内湾の奥なのに黒潮の流れがあるんだよ。
オトナシイという場所でさ、
“土佐の宮島”と言われているんだな。
建長3年に建って、411年後に再建されたからさ、
ぼくは勝手にここをフォーワンワンと呼んでいるよ」
(パドルしている私と、乗ろうとしているタローマン)
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波スポット(岬ではないのでポイントではない)の話をしているかと思ったけど、
どうやら違うようなので聞いてみると、
近所にある鳴無(おとなし)神社のことであるらしかった。
「でもさ、建長3年の411年後って何年なの?」
「1663年だよ」
「年号は?」
「寛文3年だよ。ここはさ、国の重要文化財だから、
海にもテトラとか入れられないようにすればいいのに」
タローマンは寺社のことと、
値が安い美味しいものと、
そしてサーフブレイクのことについてはやたら詳しいのでありました。
そして昨日飛びこんだ波だが、
「あれだよ。レフトがさ、ピア(桟橋支柱)に向けてブレイクするんだ。
でも超危険だから、
フナキくんにもし何かあったら曼荼羅を唱えてあげられるよ」
「へー、どんなの?」
「のうまくさんまんだ〜 ばざらだん せんだ〜 まかろしゃだ〜 そわたや うんたらた~かんまん」
「うわ、すごいね」
「へへー」
「でもさ、それ青龍寺のじゃない。ひとつだけ曼荼羅を覚えただけでしょ。わかっちゃうんだよ」
「他の知っているよ」
「じゃ言ってみてよ」
「おん ころころ せんだり まとうぎ そわか」
「え、なにそれ?」
「タネマジのだよ。薬師さんのだな」
「へー」
「おん ばざらたらま〜 きりく〜」
「それは何?」
「三面千手観世音菩薩だな」
タローマンは大乗仏教について、
底知れないほどの知識を持っているのであった。
Catch Surf Odysea® Skipper Fish 6’0″
with Special Fins
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そしてその超危険な波だが、
ピアに当たらずに上手くいくと、
150mは乗れ、
それは危険と隣り合わせのスリルと興奮を私たちにもたらしたが、
某一名がピアに激突し、
血まみれになって強制終了という語尾を残したブレイクでもありました。
のーまくサバだ マンライだ
伝統的な「歩き遍路」を達成した永原レキくんと、
四国出身のウネクネ会長河合さんの2ショット。
ウナクネ式には色々あるが、
このリンクが詳しいので読んでいただきたい。
【おまけ:ウナクネ階級図】
【リンク*2:ジローのサーフ日記】
【リンク*3:ウツボ族について】
【リンク*4:テクニック編に付いて】
それでは、
平成最後の8月31日をお楽しみください!
Happy Surfing!!
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