
いまからはるか*2500年前ごろ、
釈迦(ガウタマ・シッダールタ)は、
さとり(ジョウブツ)を開いて仏陀となった。

仏陀(ブッダ)とは、
覚者を意味するもので、
釈迦は、
人生は思い通りにならなず、
存在は「無常」であり、
不変というものは存在しないと説かれたという。

成仏(悟り)の重要さを礎として、
今もその考えを追いかける仏教民が世界中にいる。
*BC500年〜BC401年のあいだ

さらにあったのは、
悟りを開いた仏陀は弟子も含めて多数いるとあった。

私はようやくそのひとりである「目覚めた人」にお会いできた。
ちょうど私が真に「教え」を必要とする局面だったので、
これは法王、
タキビ神に次ぐ救済機能だと直感した。

その問題は努力したり、
自分なりの修行方法をもって解決するのであれば、
法王やタキビ神の慈悲にすがりはしない。

これは私が長い間抱えていた問題で、
いわゆる迷える衆生(しゅじょう)が、
苦から逃れ、
安らかな境地を得るために目覚めた人の教えにすがることになった。

その方を先生と呼んで崇めた。
崇めつつ、
一緒にサーフして、
おいしいものをいただくという祝祭もあった。

先生の教えにすがりつつ、
空海の言葉にも深く感じ入ると、
現在と1200年前の過去、
そしてブッダという2500年という年月がひとつになる。

いやなった気がするほど、
私も含む人類の基本は2500年も変わっていないことを知った。

AIもM5MAXチップがあっても、
人は、
物理の分限をひろげるような座標軸の存在を信じている。

まあ、
その先生と一緒に、
そしてターくんとナッキーとサーフした。

始まりはこうだった。
高知経由都内、
そして千葉に到着すると、
「波、いいです」
ターくんが電話でそう教えてくれた。

2m後半@9秒という南東うねりだった。
空いているというので即座に行ってみると、
すでに混雑していた。

混雑予感もあったので、
パドルアウトして水平線を見ていると、
はるか先の岬の前で大波がブレイクしている。

3本の音のない海の局地的な爆発後、
2分ほど経っただろうか、
それらの波がようやくここまでやってきた。

けんめいに沖へとパドルして、
自分との位置が合えば波に乗れた。

2m@9秒は、
ときおり3m以上の波がこうしてやって来るとわかった。
真っ暗になるまでサーフした。

翌日は、
波が小さくくなる予感があったが、
そこまでではなく、
2.5m@8秒くらい残った。

4時に出発し、
夜明け前(ヨワケ)にはパドルアウトして、
良波各種を得て祝祭は極まった。
やがて神宮前からネコくんことカネがやってきて、
いくつかの波を得た。

うねりは、
波高と周期(秒数)が共に縮小傾向であったので、
セットが来なくなったのを機にパドルインして、
しばらくして見にいくと大混雑となっていた。
乗ったボードは上の二種で、
6634(199cm)と72(218cm)だ。

このラインナップ景を見て、
美しい波なのだが、
いくつか気になったことがある。

たとえば、
初心者の女の子がここでサーフしていた。
泡から1mの距離を乗れたら乾杯できる程度の経験だろうか。

その子は、
他者が乗ってきても避けられるわけではない。
前述したように混雑しているので、
セット1が来た。

乗ってきたサーファーは、
やがてこの子にふさがれて任意ワイプアウトをした。
彼は手前でキックアウトするか、
速度を上げてセクションを越える積極案もあったが、
なぜか消極策を取り、
またはイラッとしたのか、
その子の前で嫌がらせをするようにわざと落ちたようにも見えた。
で、
ふたりはからまった。

なぜかマルク・シャガールの、
「アニヴェルセル(誕生日)」のコンポジションを思いだした。
その二人が浮いているところに、
セット2に乗ってきた三人が同様に先ほどの二人に巻き付けられるように泡の中に消えた。
危ない!
当たる!!
良かった〜。
これで誰も怪我をしなかったのは、
もはや奇跡に近い。
さらに次のセットが続けて入り、
この5人が9人となった。

ここはリーフブレイクだ。
ブレイクエリアから横にパドリングしてチャンネル(深い箇所)に逃げることができる。
安全かつ、
かんたんにパドルアウトできる方法だ。
画像左側

だが、
そのみなさんは、
まさかのことだが、
劇のように沖まで一直線であり、
どこまでも真剣だった。

さらに沖からダックダイブができずに引きずられてきた人たちが重なり、
10数人で同じエリアの波を相手にして、
潜ったり弾かれていた。
突如波のインサイドに出現した人垣のバリケードにも見えた。

上級者でないと全員がそこに絡まるように集まっていく。
たった一人の子が作り出した混沌だった。

どうやら混雑している30%程度は初級者のようだ。
これは変な意味ではなく、
他のブレイクでサーフしたほうが、
危険な状況にならないと思う。

もっと書くと、
このリーフからチャンネルをはさんで両隣の波は優しく、
人もほとんどいないので幸福印のセッション認定波だ。

だが、
波情報社なのか、
誰の案内なのかわからないが、
みんなこのリーフに集まってきて、
全く乗れない波でやられている。

空いているのならいいのだけど、
混雑かつ密集しているので超がつくほど危険だ。
「止めたほうがいいですよ」
そう教えてあげたいけど、
昨今の日本のサーフ事情だと、
「地元至上主義」の人だと思われてしまう。

とにかく多すぎて相手をしていられないほど、
この系の人たちのことを書いていると、
つげ義春さん死去の報を聞いた。

まあそんなこともあったが、
名店ベーカリーに行き、
ピスタチオのフランスパンサンドをいただき、
すばらしい気持ちとなった。

とにかく、
冒頭に書いたジョウブツ思想は、
古来から伝わる衆生済度の原理であるとした。

だが、
ことサーフィンになると、
2026年の現在もその原理というか、
波のことを知らない人があまりにも多くて驚いた。

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【巻末リンク:Blue.誌、102回目の連載コラム】
【サーフィン研究所・ついに通常号】7日目のハッピーサーフ_Blue.最新号発売!_シドニーからのお遍路さんと山田さんのTheOne Pure_(1260文字)
【巻末リンク*2:バリも大混雑でした】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!
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