Catch Surf Skipper Fish 6’6″
at Chiba X
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波が重なるのは、
ウエッジと呼ばれる種類で、
これが顕著なのは、
千葉一宮にあるエックスに行き当たるだろう。
10年前は、
このエックスは初級者の人しかサーフしなかったのだが、
ある日、膝波でも軽く50mは乗っていけることを発見した。
それからはいつもエックスの波を気にして、
大きなうねりでなければ、
「とりあえずエックス」
というような千葉でのサーフィンライフとなっている。
なぜそこまでウエッジ波を求めるかというと、
スリル獲得、技術向上を目指しているからに他ならない。
ウエッジ波の通常は、
横に堤防、岩、または岬等があって、
そこに跳ね返ったものと、
プライマリーなうねりが重なるのがほとんど。
だが、この一宮エックスは正面にテトラポッドがあって、
そこからのうねりをほぼ消滅させる代わりに右の堤防に跳ね返ったサブうねりと、
左からのオープンオーシャンからの深みから回り込んでくる左右からのプライマリーウエッジ。
両方向はピークしやすいのだが、
このピークを外すと、波に乗ることすらできない。
なので、「動いていく波を読む」という能力が身につき、
結果、コスタリカ、ノースハワイのイナリーズ、
はたまたサンオノフレに至るまでウエッジピークを見つけ、
そこから完璧なテイクオフを開始することができるようになった。
上に掲げたのは、
このエックスのウエッジだが、
東うねりが右の堤防に当たって、
押し出されるように左に動いているところに、
北東からのプライマリーがぶつかって、
こんな団子三兄弟のようなふくらみとなっている。
赤丸で囲んだ部分がそうだが、
ひとつめの団子は私が滑っているところで、
その先の団子=パワーゾーンに向かって押し出されつつ滑っていくのは、
最近各地に建設されている”ウエイブ・ガーデン”のようだねと、
識者の瀧朗と話していた。
(”ウエイブ・ガーデン”は、まだ乗ったことがないが、
きっとこんな波だろうと予想している)
膝、つまり30cmの波高でも重なると、
高さと威力はご想像通り倍増する。
腰くらいあればピーク付近は激掘れする瞬間もあり、
それはまるでスモールバックドアのようになる。
このウエッジが顕著なエックスで楽しく波に乗りながら、
遠くのバックドアやパイプライン、
はたまた旅先で出会うだろう激波の練習ができる。
さらには上級編としては、
全てのフィンを取り外したり、
または小さく、極小という具合で波に乗るのは、
やはりこれ以上のトレーニングはないというほど絶好であります。
友人たちが来ても、
いわゆる「競技場」ではないので、
ゆるやかにサーフできるし、
たいていは誰も来ないことが多い。
そんな聖地を見つけたのであります。
さて、
これはいつかの友人たちとのセッションでして、
勝手に『ウナクネ結集(結集)』と呼んでいます。
パタゴニア東京のアツシくんと謝式ツナくん。
後ろは前出の瀧朗。
フィンレス女王ティナの中にいるのは、ラプンツェル。
「お母さんよ、そのきれいな長い髪を下ろしておくれ」
そんなセリフで迫ってくる伝説のドラマ。
ちなみに伝説の反義語を調べてみたら「史実」でありました。
DFWサンフランシスコ本部長の、
バリー・マッギー師匠がしたためたRVCAアートを胸にまとい、
それはそれはウナクネ風味満載のジェフリーズ佐々木さん。
エックスは、
「(他より)小さく、わけがわからず、見た目が悪い」
という3Kなので実際にサーフするのは決意と、
信念が必要な奇天烈ブレイクなのです。
「らか〜」
と創始からのラカ手を実行しているのは、
毎回結集に参加している河合さん。
彼こそがウナクネ心友会主宰でありまして、
さらにはジェイミー・オブライエンによって超人気で、
品薄のスキッパーフィッシュ6’0″を持つのは、
シギーGこと鴫くん。
エックスの波の動き方をご紹介します。
冒頭の私波と同じように向かって右から左に
“有効エリア”が移行していった。
その有効エリアを赤色で表示してみました。
矢印はそれが移動していく方向です。
斜面だけではなく、有効エリアを知ると、
より波乗りが楽しくなります。
テトラ北端から玉前神社を結ぶピークを私たちは、
「マーちゃんズ」と呼ぶのは、
このエックスを愛する仲間であり、
ウナクネ派のこのマーちゃんが由来している。
ウナクネ茨城のロレクス松本さん。
トンカツマスターとしても知られています。
「低温で揚げて、最後は余熱で入れます」
「固く決意し、鍛練しつつ技を磨くと、突然自由になりました」
「丹念に飼育された豚ロース肉にチーズとレタスを巻いて揚げます」
「ソースはリンゴをすりおろしたものにグアバジュースを混ぜます」
そんな心得があるのだと教えてくれた。
ウナクネ寅さんとして知られるしょう寅杉本さん。
彼の口上のファンが多く、
葛飾柴又演芸場で演じられる日が待ち遠しい。
さらにカルト的人気を誇るラカちゃん(旧名鯖一郎)も、
このようにいつもの笑顔で写っていた。
満開桜のような爛漫笑顔に全員がほころんだ。
それでは南風ベースの春風味の週末となりそうですね。
すばらしい週末をお迎えください!
エックスでお会いできたらぜひ。
でももしかしたら太東かなぁ。
Happy Surfing!!
◎