新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

【サーフィン研究所】9秒のうねりが30cmあれば_宇宙的な滑走感覚_過疎化のゴカイ養殖場_(1674文字)

波情報を見ると、

「0.0m-0.3m」だとあり、

それは、

波の高さがフラットから30cmだと伝えている。

今度はうねりとうねりの間隔を「国土交通省港湾局」から求める。

すると9秒近くもあり、

「30cm高が9秒もあれば胸サイズは軽くある」

そんな目論見で、

この南南東うねりを受けるところに行ってみると、

まんまとあった。

小さいけど、

一人前でキリリとし、

そして確かな威力を持って迫る水の壁。

1000km先の風で大きく揺らされた海面の最後。

小説家にとっての栄養は、

旅と酒と浪費だと開高健さんは言っていたが、

サーファーにとっての栄養は波と時間、

そしてこういった「良い波」の記憶だと確信した土曜日。

NALU誌の最新号で、

池田潤ちゃんが、

抱井さんとマメ増田さんとでDTIについて対談していた。

潤ちゃんのボキャブラリーだったり、

歴史がわかり、

とてもためになった。

最後の抱井さんの言葉もいい。

「ロングボードらしくなってきたね」

すると、

今まではロングボードらしくなかったのでありましょう。

競技の世界は、

ある方面や方角だけで評価しがちなので、

私たちのような滑走感覚は理解されないのだが、

けれど理解されたくてやっているわけではないので問題がない。

例えば、

レイルから伝わる波の感触があり、

それがカカトから脳天へ一直線で抜けると、

昨夜見た宇宙の広さを感じられるほどに感激する瞬間となる。

波乗りは深い。

これがトリムというもので、

昨日書いたパイプライン・マスターズで、

各々のサーファーがしていたレイル・ワークもトリムである。

同一であり、

これはきっとこれから100年先も同じだろう。

『剣』の世界で言うところの「一閃」であり、

一振りの美学がある。

本日のメニュ−。

ウエットは極寒用を着ていたのだが、

思い切ってオール2mmにしてみたら、

全く寒くなかった。

やはり寒さを感じるのは風だと再確認した。

防寒用品を得なければならないが、

そろそろ売り切れ始めているので急がねば。

先日高知のカルディに行ったと書いたが、

行くとランチはこうなる。

カマンベールとチェダーチーズを焼き、

その上に苺だけで作ったジャムを一片に、

ルッコラをしき、

生ハムの切り落としを一片に乗せてサンドイッチにしたら、

意識はメキシコやフランス、

そしてサンクレメンテに飛んだ。

海外のサンドイッチには、

個性があり、

その記憶体験がそう感じさせるのだろう。

青龍寺奥の院の裏にあるカタサバ先生宅。

先生はまたハワイに戻っているので、

こうして使わせていただいている。

東側を向くと、

この視界。

ご近所の冨永のおばちゃんに聞くと、

この湾南全体で13世帯だけになってしまったと言う。

過疎化であります。

向こうにご近所さんである宗光さん宅が見える。

上の写真を拡大すると、

遠きご近所さんが写っている。

ここは元ゴカイ養殖場で、

広々と海沿いにビニールハウスが建っていて、

昭和の頃には盛況だったそうですが、

餌業界は、

中国産の台頭で跡継ぎが会社員となり、

廃業して、

そのまま廃墟となっているそうです。

とすると、

農薬等を散布したことがないだろうから、

オーガニックの作物を育てるには最適だろうか。

誰か、志がある移住者などがいたら、

何かしらの事業ができそうな気がするのだが、

ここまで来るのは、

交通が大変なので、

そんなことも含めて超過疎化となったが、

陽当たりがいいので、

捨て猫 to 地域猫となったニヤアたちが住み着いている。

一時は23匹もいたのだそう。

高知県は移住者へ大きく門戸を開いているが、

この宗光さんクラスの格安物件は他に何百もあるそうなので、

もしかしたらここを掘れば、

地域創成というか、

レベルの高いコミュニティができるのかもしれない。

これが前出した夜空。

タキビ神にお見せすると、

「やはり銀河鉄道は9両編成なんですね」

そう感慨深げだった。

それにしても夜空のきれいさは、

この過疎に比例して美しいものだと思える。

冨永のおばちゃんも

「寂しいから若い人たちが来てくれたらうれしいわぁ」

ということです。

Happy Surfing!!