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特大号&必見!【サーフィン研究所・特集記事】サーフィンの大切な『ささやかな真髄』章_(2683文字)

Catch Surf Skipper Fish x JOB 6’6″

Original Twin + VEKTOR VT

.

波壁をレイルだけで伝わる。

サーフィンは体術である。

なので、

姿勢は低く、

視線鋭く、

体をしなやかに使うべく、

心を柔らかくしていた。

激しいのだが、

無であり、

そこは海と、陸であり、

水と大気、

陽と月であり、

弧と点であり、

私は存在してもあり、

存在してもいなかった。

(サーフ哲学シリーズ)

千葉ジェフリーズ。

横にエックスを従えている。

まるでマーガレット・リバーのようだが、

実際のマーガレット・リバーは、

メインブレイクとザ・ボックスが、

マーガレット川をはさんで存在している。

なので、

こう隣接しているわけではないが、

WSL’CTシリーズの舞台となっているので、

「波の容赦なさと、美しい斜面の連続」

という二面性はご存じだろう。

これは、

ジェフリーズからエックスへ向かう父ちゃんとラカ太郎くんの画。

沖のテトラ群の手前にエックスの波が見えるが、

今日は、

この波の紹介と遊び方というか、

今まで誰も書かなかった暗黙のルールや、

乗り方を指南します。

指南というのは、

「武道や術を教え示す」

ということ。

でも、

なぜ南を指すのかと気になった。

例えば、

「ラカ法王が南を示された」

というものとは、

同義語になるのだろうか?

そう摂政タキローに問うと、

「タキビ神が、

マグヤンのようにそうですねとうなずいた夜は、

大瀧詠一さんがA面で恋をします」

そんな返事があり、

気がつくと、

フィル・スペクターがタキビパレスのステレオから流れていた。

「(ヤスは=タキビ神の幼名)
エアチェックが常で、
小学館のFM(レコパル)誌を定期購読していました」

と、

興味深いドラグラ歴史を教えてくれた。

さらには、

そのカセットデッキの機材は、

KD-A38だったようです。

メタルテープ対応で、

オートリピート、

オートリワインド機構が付いていたんですよ。

ナベサダを起用したビクターのエースモデルだったんです。

そんな詳細に迫っていた。

さて、

そのエックス波。

父ちゃんと太郎がチェックしていたのは、

きっとこんなことであろう。

よく目を入れていただくと、

1.波の連続が示されていて、
2.流れの有り無し
3.広い、つまり波が連続するのだが、そのインターバルがあるということ。
4.海面の起伏。起伏があればたいていは危険地帯となる。
5.波の有効エリアがあそこにぽってりとあり、
6.すばらしいセクションがあそこだ。
7.誰もいない。
8.手前に泡が少ないので深いということも。

熟練したサーファーは、

ここまで読み解きながら、

または読み解こうとしながら波を見る。

まずは波を見よう。

上級者こそが波観察の達人であり、

さまざまな情報を瞬時に読み取っていく。

サーファーの能力というのは、

才能だけではなく、

こうして常にさまざまなことに気を配るということでもある。

この波からも大波からの経験を次に活かす。

大谷翔平くんのバッティング・コーチが、

「経験は教えてはくれないからね」

そう言っていたが、その通りだ。

目を下げて歩くか、

よく観察してからブレイクに向かうかで、

明日からの自分が変わるのだ。

さて、波のマナーというか乗り方だが、

このエックスだったら1本の波に3人は乗れるだろう。

このやり方だと、

波が3本で9人が楽しく乗れ、

5本来ると、

15人も楽しくそれぞれのレベルで乗れるので、

人口密集地帯のサーフブレイクには有効だろう。

持続性(サスティナブル)もあり、

より生産的な方法だとここに唱える。

考え方としてはこうだ。

ピンクがこの位置でテイクオフしたら、

画像で右(左方向)に滑っていくだろう。

a.は、

波が緩やかになったと仮定したもので、

内側に方向を切り替えるというもの。

カット・バックとも言う。

b.は、

そのままダウンザラインで突っ走るというもの。

どちらかは、

この選択のギリギリの所で判断し、

正解だったのか、

そうでなかったかも記憶するのが良い。

a.-2では、

また元々の方向に行くが、

これは、

NAVYがライディング範囲に入ってきたので、

あらかじめスペースを空けるのと、

チャンネル(流れ)側に行くのを両立させた自発的なものだ。

注意したいのが、

(よく見かける)

このピンクのサーファーが、

「自分に優先権がある」

と断定して、

NAVYに近づいていって、

どかしてしまうということ。

または謝らせてやろうという悪意も見えるときがある。

本来ならば、

1.ここまで乗ったし、

2.波も緩い、

3.天気も良い。

4.笑顔でいたい(他者を妨げたくない)。

5.こっちの方が上級だし。

そんな5ヶ条で、

NAVYの好きなようにさせるために離れる。

で、

NAVYは、

きっと初級者だろう。

いいんです。

誰もが最初はあります。

Navyは、

波中央の、

熟練サーファーが使わない泡部を上手に使って、

波には緊張するが、

基本は穏やかな心で視界を広くサーフするのが良い。

もし、

他者を妨げてしまいそうになったり、

衝突するような気となったら、

まだその衝突物体と距離があるところでブレーキをかけよう。

体勢を低くして、

後ろ足を90%程度踏み付ける。

失速しても決して自分のボードを蹴り出したりせずに、

しっかりとボードを両腕で押さえれば、

たいていは人には当たらない。

当たりそうになっているサーファーは、

波の方向、

流れ、八卦まで考えて、

どんなことをしても当たらないように動くべきである。

Redは、

波の最も有効なエリアを乗る幸運に恵まれたのだ。

ここで注意したいのは、

自分の配役を理解することだ。

それは、

波を完璧にメイクするという意味である。

けれど、

それはなかなかむずかしいことなので、

平たく言うと、

「自身内で100%へ向かうこと」ということになる。

ここで漕ぎ始めたら、

危険以外は漕ぎきって波に乗らなくてはならないし、

もし躊躇してしまったら、

ここではなく、

花園で修行の積み直しということになる。

このセクションから乗ることができるのは、

『選ばれたサーファー』であるという証でもあるのだ。

数字は、

トップサーファーに、

例えば——

「カノア五十嵐くんが、これを乗ったら」

そんな想定の進行数字であり、

途中から0101となるのは、

このあたりは、2進法で滑ると仮定してみたからだ。

4が小数点なのは、

このファースト・トップ・アクション位置は、

時間が延伸するような感覚を表現したかったから。

ちなみに最後の方で、

Navyの人とハイタッチをして、

“互いに盛り上がった”

というシナリオも希望的に追加しておきました。

Happy Surfing!!