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【サーフィン研究所】西南西風_(1511文字)

西風。

これは湘南であれば、

ほぼすべてのブレイクで横風となる。

具体的には富士山の方から吹いてくる風だ。

伊豆は半島の地形なのか、

山の連なりが関係しているか、

少し南をひっぱってきて西南西風となる。

これは「セイナンセイ・フウ」と発音しているが、

伊豆のほとんどのサーフ・ブレイクでクロス・オフショアとなり、

その中でも白浜はドンピシャの風となった。

白浜の両側にはサーファーがちらほら入っていて、

中央付近が無人だった。

入ってみるとわかるのだが、

このサイズとは思えないほど流れが強く、

ふと気づくと、

白浜神社側に流されている。

右側の岩切方面は、

流れがそこまでないので、

中央に引っぱられてしまうと。

他サーファーは岩場に寄り続けていた。

中央にいるためには、

「ここの、この場所」と、

伊豆急ホテルの壁の角度で自身の位置を求め、

しっかりとパドルし続けなくてはならない。

小さいが、

長く続く波で、

なぜ誰も来ないのかというと、

『これは全体主義の操作によるものなんですよ〜』

と、

太郎くんと二郎くんにポイくんの声色で教えた。

(このことについては、巻末リンク1&2へぜひ)

その操作とは、

「人の多い方が波が良い」

そんな刷り込みというか、

飲食店の繁盛状況みたいなもので、

「無人(実際には私たちだけなので4〜5人)」
「子どもたちに教えている波」

そんなプレゼンテーションでは、

神社側に20人も入っていれば、

新しいサーファーは100%あちらに行ってしまう。

まれに、

私たちのいる中央にやってくるが、

見事に流され、

人が多い方に接流していくのは世の常である。

なので、

太郎くんと二郎くんには、
「人に惑わされず、自身の独自の視点で波を見る」

そんなことを伝えた。

とになく波情報の点数を頼りにサーフしている人が90%という状況なので、

これも仕方がない。

そういう選択をする人は、

混んでいるところが心地良いのだから、

それもまたサーフィンの時間のタイム(イーチ大瀧)ということでありましょう。

ならば、

波情報の発信者、

つまりパトローラーは副業で

『サーフブレイク指南』とやって、

「じつは今日はここがいいですよ。

ぼくたちが点数を付けない場所なので空いています」

そうやればダブルで稼げるということになる。

さて、千葉に戻ると、

大雨で東風が北風に変わるところだった。

上の画像はタキビ神で、

彼こそが独自視点でサーフブレイクを選ぶ目を持つ。

マリエル、ジュクオン辺りの勝浦地区は誰よりも詳しい。

ノース・ブバラカの昨年度の覇者(巻末リンク*3)であり、

ドラドラドラも単独を怖れずにパドルアウトする。

「ヒガシカゼはまれにトンプウと発音するんだよ」

そうイレギュラーなことをジローに教えると、

父ちゃんが「YMOですね」と、すぐに気づいた。

「ぼくが初めて買ったレコードはYMOでした」

そう続けた。

ではハッピー(細野晴臣さんがリーダーのハッピーエンドのこと)

も知っていますか?

そう聞くと、

「はい、アハナムジカ出身ですから」

そう高知カルト・ストアの名を挙げて、

遠くを見た。

父ちゃんが若き頃は高知にいて、

そのときのことが走馬燈のようにかけ回っていたのだろう。

父ちゃんは、

子どもが生まれたら最初は太郎と付け、

二人目はコジローにしようと思っていたことを話してくれ、

ハイカラMのこと、

宇賀くん、

北野しんじょうヤスくんのことを話してくれた。

全ては過去となり、

今は現在で、未来は誰もわからない。

そんな原則がわかると、

月齢がちょうど20となった。

【巻末リンク:ポイくんとは?】

【サーフィン研究所】田舎の美味しいもの=伝統的なもの_土佐で味噌作り&餅つき_土佐偉人図鑑_(2502文字)

【巻末リンク*2:ジロー】

【サーフィン研究所】お待たせしました!ジロー特集〜_タイラー・ウォーレン『ワン・オフ』の不思議_(1809文字)

【巻末リンク*3:タキビ神が神格化する前】

【新春スペシャル】超タキビシヤスの波乗道_『波中有何楽』(2019文字)

Happy Surfing!!