こんにちは、
日本では春の終わりの雪が降ったようですね。
これを寒の戻りというのか、
春嵐というのかはわかりませんが、
天気は冬とのはざまであっちに行ったり、
こっちに来たりしているようです。
こちらノースハワイは、
春の始まりの例にもれず雨が多い。
そして強烈なトレードウインドが吹いているので、
自動的に風の弱いソフトサンドリーフに向かう。
着いたらうねりが小さすぎるのか、
「リーフ」は波が割れておらず、
ビーチブレイク側でサーフすることに。
ブイ情報を見ると、
極小サイズだったのでミニノーズライダーを持っていった。
5’11″のロングボード。
ファイブイレブンというと、たった180cmというわけで、
長老フレちゃんは、
「時代は変わったよな、5’5″のガンがあって、
ここの8フィートを5’0″で滑って、そして5’11″のロングボードか、
昔は重い思いをしてワイメアから闘牛岬までログをかついでいったんだよ」
としみじみしていた。
CANVAS主宰のクリスちゃんはあえて5’12″にしている。
みなさんはご存じでしょうが、
5’12″は6’0″(183cm)なのです。
彼たちはそんな数字の遊びを楽しんでいるようだ。
俺はこうして数字のあとにカッコ=丸括弧(まるかっこ)をつけるのが面倒なので、
あえて5’11″にしてみた。
1インチなんて関係ありませんからね。
つまり5’12″とは、
「今何時?」
「2時60分」
というようなもので、とっても面倒ですよね。
そんなことをしていると、いつか
「それは三時じゃねえか。男らしくしろよ!」
とD先輩に叱られそうです。(笑)
ノーズライダーだからというわけではないが、
今日はノーズライドだけに専念してみた。
このボードはノーズコンケイブと幅のバランス、
そしてクリスちゃんの言うテイルキックが総和されていて、
じつにゆったりと安定しているボードなのです。
これがショートボードの長さだなんて誰も信じないだろうな。
ノーズライドにはテイルキックが必要で、
これがあると、ノーズに乗っていても、
テイルが波にきちんとトレースしてくれ、
それはしっとりとした乗り心地になるのです。
写真のようにテイクオフしてそのままノーズに乗る。
ボトムターンまでノーズのまましちゃいました。
自分の足の前にサーフボードがないのって楽しい。
孫悟空の?斗雲(きんとうん)みたいだなあ。
サーファーにとって、
ノーズライディングはちょっとしたファッションか課題になっているらしく、
「ハングテン」
とか、
「ハングファイブ」
という商標やお題をずらりと見たことがあります。
ここで自己流行中のキャッチコピーが浮かんだ。
「一寸先は海」
「そうは言ってもノーズのエッジまで足がのっていませんよ」
というお叱りのメールが読者や潤ちゃんから来そうだが、
こんなのはだいたいでいいのです。
この程度でもノーズライディングの醍醐味が’あり、
正確には「3寸先は海」となるが、
「2寸3寸を気にしないほうが、一日を楽しく送れますよ」
とまだ来ないメールに返信する。(本当)
宛先はとおる、そしてCCはJUNで。
これもサーフ雑誌によくある『HOW TO』の弊害なんだろうか。
「左手はこの位置で、肩を入れて、後足を蹴るようにして」
というあれです。
「俺がHOWTOの講師になったら、
“お好きなように”
と教えるだろうから依頼がなかったのか」と今気づいた。
ここでハイラインに持ち込めたので、
その真のノーズに乗る。
世の中は色々とややこしいです。
「サーフィンはノーズだよ人生は」
というキャッチコピーが浮かぶが、
それなら
「ワタシはノーズで旅に出る」
の方が秀逸だと自己評価をしてみる。
自省したのは昭和の作家だが、
平成のブロガーはこうして自己評価をする。
ビーチブレイクのいい波に乗れたようだ。
エンゼルスのマツイさんのオープン戦はどうだったのだろうか?
とか、
昨日のアカデミー賞授賞式の色々あれこれを考えていた。
なぜ左手が上がってしまったのかはわからないが、
きっとスタンス修正をしたのだろうか?
できれば手はぶらりと、
『ノーガード/両手ぶらり戦法(cあしたのジョー)』
が好みなので、
こうして手が上がると苦手な数学の先生に
「はい、船木くん!」
と差されそうだ。
ふう、左手は一瞬で下がったようです。
めでたしめでたし。
ずいぶんとノーズに来ました。
これなら読者や潤ちゃんに指摘されないノーズライドになったような。
「On The Board誌の見解はどうなのか」
をいつかブラッドピット似の辣腕編集長に聞いてみよう。
「みずきちゃん、元気ですか??」
と関係ないことまで書いてしまうほど、
ロングボードのシークエンスは長い。
あんまり長いと、落語の『寿限無』を思い出してしまう。
撮る方も飽きてきたのか、カメラのバッファが切れたのか、
この後のショットはなくなっていた。
飽きてしまった俺は逆真流にしてみた。
本当に安定したボードです。
と大型客船の乗り味を思い浮かべ、
3週間前に横浜ベイブリッジをくぐれなかったクイーン・メリー2号を連想した。
その後はスイッチスタンスにし、
このスリルにようやく波乗りの持つ辛みを感じて、
ドキリとした瞬間なのであります。
ひゃっほう?!
体が開いても「いつもより長く乗っています」
と海老一染之助・染太郎師匠風に。
最後はクロスステップ風のハングファイブでフェイドアウトして、
自分ではマンライだとにんまり。
ふう、やっと終わりました。
ロングっておもしろいですね。
俺はあまり際どい技をしないのですが、
それでもこんなにスリリングで、
サーフィンのエッセンスがしっかりとあって、
オリジナルな欲求を満たしてくれるのはうれしい。
なんといっても180cmの長さなので、
こうしてたやすい持ち運びが俺はとっても好きなのです。
サビタにも普通に車内積みできるし、
闘牛岬の長い徒歩にも楽々なのです。
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メキシコ大ちゃんや千葉アジトの大西が揃って
「いい人です」
というデレック・ボックルマンの動画が届きました。
いい人と波乗りって関係ないようでいて大きく深く関係していると思う。
と、さまざまな先輩の顔を思い浮かべていた。
Derek Bockelman for Cole Surfboards and Naki Surf from jeremie brillant on Vimeo.
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もう水曜日なのですね。
春はいつ戻ってくるのでしょうか?
今日もすてきで幸せな日にしてくださいね。
こちらは夕焼け虹がどこかに出ている時間です。
ALOHA,
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