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【サーフィン研究所文学編】(サーフィンは)淡く、澄明な清浄_(1260文字)

毎朝というか、

未明からタキビ神とジェフリーズまで降りていく。

今日の千葉一宮の夜明けが4時48分であるので、

この写真は、

その頃に撮った昏(くら)んだ光耀(こうよう)だろう。

光耀は私たちを照らし、

なんとも言えない優しさで昨夜まで続いた嵐を浄化していった。

Tyler Warren “One Off 2+1”

TYLER WARREN / 2+1(ワンオフ)

7’2″ x 20-1/8″ x 2-5/8″

.

「波に乗り、風を切ることができた」

そう感得すると、

みずみずしい光の一筋がからだに入り込み、

私の心を浄白させた。

けれどもそのことを思い返しつつ、

ここにしたためているが、

とどのつまりは「無」であると気づいた。

サーフィンには敗北も勝利もなく、

淡く澄明な清浄でもあるようだった。

波乗りとは、

こんな輝きだったり、

乱反射なのかもしれない。

(さらなるサーフィン文学については巻末リンクに)

陽は上がり、

前線の雲が東上したのか消失したのかはわからないが、

タキビ神を黄金色(こがねいろ)に染め上げた。

彼は即身成仏を生きがいとし、

徹底することによって、

それを極として歓びを得ている。

固有性とか、

熱狂という言葉が浮かぶが、

本人は淡々としたもので、

ただひたすら静かに即身を狙い、

そして次は成仏を求める。

ちなみに即身とはバレルのことで、

成仏とは上陸、

ロングライディングのことである。

私の最後の波は、

今日最大の壁だった。

波に乗ることで、

強い光を得て、

そして一切の無になれた。

まるで仏教のようでもあり、

ブッダの言葉だったり、

龍樹(りゅうじゅ、ナーガールジュナ)が唱えた

無自性なる「空」だということが、

おぼろげながらわかった気がした。

2+1をシングル使いしていたが、

こうして正式にサイド+シングルとしてみると、

マニューバリティの進化に驚かされた。

そんなことを考えながら車に戻っていくが、

相変わらず駐車場は無人であり、

けれど太東は数百人ものサーファーで賑わっていると聞いた。

こうなるのは、

ただひたすら盲目的に波情報に従った結果ではないかと、

タキビ神との話題になった。

人生を冒険したいからこそのサーフィンという選択であるが、

実際に波に乗ろうということになると、

多くの人、

または波情報の点数が高いほうに行ってしまうのだろう。

安全圏だが、

混雑の中で波に乗っても浄化することはできるのだろうか?

こちらは無人で気持ちよくサーフできたからいいのだが、

混雑の中でサーフして、

モヤモヤとしてしまうのなら、

「逆もまた真なり」で、

低得点の少人数を狙ってもいいかもしれない。

フルーツ&ベジタブル・トルティーヤ・ラップ。

【巻末リンク:サーフィン文学】

【サーフィン研究所文学館】『激烈なる意識』_リンク再録『セブンティーン@セブンティーンの怪物波』_(828文字)

【巻末リンク:サーフィン文学2少年少女編】

【ドラゴン・グライド・プロダクションズ:世界サーフ文学館】『サーフ王さま』byじろう_(1675文字)

【巻末リンク:サーフィン文学3実験編】

【実験的文学日】サーフ系の羅生門=『四枚扉』_(1743文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyle!!