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【サーフィン研究所:みんなでサーフィンを変えよう】ローカル・オンリーについて_(2628文字)

ターボーくんからいただいた黒潮町のグリーンレモンが、

グラスの底にあるカラフルなピースサインの布を反射して、

一部だけど虹色世界を拡げた。

台風16号ミンドルは、

もはや消滅してしまったが、

波の記憶や、

飛沫の風圧や、

高速で駆け抜ける硬い波斜面、

仲間の笑顔と土佐波の偉大さと、

さまざまなことを残していった。

また69歳になられてこの波に乗られる千葉公平さんを拝見し、

サーファーとは、

こうして年を経験し、

加齢していくのだともわかった。

昨日ここにダニーの気持ちのことを書いた。

すると、

多くのローカル・サーファーから連絡が来た。

「ダニーは大丈夫ですか?」

「また何か言われたのですか?」

「またあの人でしょう」

みんながこちら側の気持ちでうれしくなった。

話を聞いてみると、

「土佐のローカル・サーファーとして、恥ずかしい話で本当にすいません」

そんなことに落ち着いている。

ダニーについて書くと、

彼は元WCTサーファーだ。

サーフィンに詳しい人ならお分かりの通り、

世界ランク年間総合44位までのサーファーがWCTサーファーとなる。

日本人では、

カノアくんしかWCT入りしていないほど難関の、

サーフィン界の殿堂だ。

そのグレイトサーファーであるダニー、

ダニー・メルハドは日本が大好きとなり、

アメリカから移住してきた。

東北に家族と暮らしていたが、

東日本大震災を経て沖縄に引っ越し、

いまは読谷にハッピーサーフィン道場を立ち上げ、

今日も多くのハッピーサーファーを誕生させている。

「サーフィンは得点でも勝ち負けでもないね。楽しいことがイチバンよ」

そんな骨格で、

多くの人を笑顔にしてきている。

ダニーのことを知っている人ならお分かりだが、

彼は地元のコミュニティをとても大切にし、

何を買うにも地元商店を利用して、

サーファーとして地域に何が貢献できるかを考え、

決して人の波は取らず、

今日も笑顔ですばらしい波に乗っている。

今年もコロナで大変よ〜と言いながら、

がんばって働き、

節約して、

「少しお金が貯まったよ」

そう言って、

1年に一度の楽しみとして、

去年最高だった土佐にやって来た。

友人たちに声をかけてyoiyo(↑)に行ったり、

さまざまなことを地元のためになるように気づかっている人だ。

Danny Melhado

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ある日のことだ。

「ナキさんゴメンね。私と話していて迷惑かかっているでしょ?」

そんなことを言うので、

何があったのかを聞いてみると、

これだけ品行方正な彼に誰かが、

「ここはローカルオンリー」

そう言い続けたらしい。

以前、

この土佐に住むオーストラリアからの真のグレイト・サーファーが、

「地元ということで僕たちにアドバンテージを取ろうとしているけど、
サーフィンとはそういうことではなく、
何かあれば助け合うことでもあるので、
たいていは間違っていることを言っています。
僕はそんな理不尽を聞かないようにしているね」

そう言って、

その不条理を完全に理解していた。

「日本だから仕方がない」

各地でそんなことを良く聞くが、

日本の山や川で、

「地元だけ」という遊びはひとつもないはずだ。

サーフィンだけがそんなことを考えている人が各地にいることも事実だ。

きちんとサーフできる、

または遊べる人には楽しく海で遊ぶ権利があることは、

朝鮮民主主義人民共和国の国民以外は理解していると思っていた。

私は、

世界一ローカリズムが厳しいと言われるノースハワイにも7年住んだが、

きちんとサーフできる人には、

ローカルは波を譲ってくれるアロハ精神という基本があった。

摂政瀧朗に

「お願いだから(このことに)反応しないでくださいね。

そんなことをゴシップ好きな人が上っ面だけ読んで、

またナキさんが悪者になってしまいますよ…」

そう釘を刺されたが、

一夜明けても気持ちはおさまらない。

私たちは地元民はもちろん、

土地の神さまや伝承を心から尊敬している。

もちろん海もそらも波も全て敬愛している。

そうでないと、

あんな波には乗れず、

ただ叩きのめされるだけだ。

そうやってきた永い時を経て、

グレイトサーファー、

しかもWCTまで到達したF1サーファーに、

しかも彼がずっと待った、

楽しみにやってきた場所で、

生涯忘れられない波に乗ることをあらかじめ妨害したり、

気分を悪くするような苦情を言うことはないはずだ。

以前に日本のどこかで、

歴史に残る世界チャンピオンのケリー・スレーターに対して、

「ローカル・オンリー」

と言って海から上げさせた917事件があった。

ケリーはそのとき、

「いままでボクは世界中でサーフしてきたけど、こんな目に遭ったのは初めてだ!」

そう憤慨したという。

私もそう思う。

人が人生を賭して達したサーフィンの横綱に対して、

それはないだろう。

部外者であっても、

そのことを思い出すといまだに心が痛む。

また他の場所では、

「たとえジョエル・チューダーであろうとも

ローカル・ルール(リーシュ問題)を守らなくては殴る」

そんなことを自身のブログに書いて、

他サーファーを恫喝(どうかつ。=脅かすこと)した人がいたが、

「ジョエルは柔術の世界チャンピオンだから、

そんなことをしたらリングに上げられてしまい、

正式に軽く締め上げられますよ」

そんなことをいつかのNALU誌に書いた。

戦争反対という気持ちで、

幸せにサーフィンをしているのに、

なぜサーファー同志で争うのだろうか?

話が少し逸れた。

いまここでサーファーとして、

いろいろを考えてみてはいかがだろうか?

こういうことをローカルもビジターも一緒に考えると、

いろいろがわかるかもしれない。

サーフィンはもちろん危険な行為なので、

他者に注意しなくてはならないときもある。

それは地元であろうとヨソモノであろうと、

丁寧に伝えるし、

しっかりとその意味の話はするし、

もちろん何かあれば助けにも行く。

明日も多くの人が、

幸せに楽しく、

安全に波に乗れるようにと、

ダニーとデューク・カハナモクを代弁したつもりで書いてみた。

これを読んだ人たちに少しでも伝われば幸いだ。

みなさんもそれぞれ各地の理不尽には接しているはずだから、

この温度感は同じものだと信じてこの稿を書き終える。

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#拡散求めます

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#みんなでサーフィンを変えていく

【巻末リンク:私たちが大好きなダニー@沖縄】

【日英版サーフィン研究所沖縄道場特大号】ジェダイ師範ダニー・メルハドのこと_オリジナル・フィッシュ・タコス_(5733文字)

【巻末リンク*2:デューク・カハナモクについて】

【テクニック思想編】最愛のデューク・カハナモクさま_(2286文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!