新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

【サーフィン研究所】タキビ神が見つけた無人波_カイトの江戸前寿司バーで法王誕生日_(1486文字)

台風3号からのうねりが最大に届いているとき、

タキビ神とドラグラ父ちゃんは、

パーフェクトなバレル波を見つけたという。

すかさずタキビ神がパドルアウトして、

いくつかのバレルに包まれたが、

浅すぎるらしく、

岩盤に全身を打ち付けて上がってきた。

ドラグラ父ちゃんからその一部始終を聞き、

「*なんだ、ガンバンでした!」

そうジローくん文体でまとめた。

(元は「なんだ、かんたんでした!」)

今月の10日は

『法王誕生日』だった。

その日は私の用事があり、

7日までしか会館勤務できないので、

「少し早いけどお祝いしましょう」

ということになって、

仲間が絶賛するカイト寿司に行くことになった。

「ここです。この三階にあります」

水曜日だけなんでしょ?

「お好み焼き屋さんの間借りらしいですよ」

へー。

ここは、

サーファーズ出身の海斗(カイト)くんが、

週に一日だけ営業する寿司バーだ。

寿司バーではあるが、

やはりフジヤマとかサムライとは名付けずに

『ペスカタリアン』

とラテン系となっていた。

これもカイトの師匠であるナルちゃんこと、

成瀬さん流が表面化しているのだと感じ入った。

「かなり忙しくなるので、

17時に行くといいですよ」

これは常連であり、

逗子新宿サーファーズのコンちゃんこと、

近藤さんからのインサイド情報だ。

ラテン系なのは、

サーファーズのナルちゃんからの伝統で、

セビーチェやフライ系はサルサソースだとメニューにはあった。

そして彼が修行する日本料理と寿司の、

工夫と想像が凝らされていた。

カイトの寿司は、

江戸前寿司の源流とされる*興兵衛寿司を原型とし、

熟成や昆布締めが展開されていた。

(*興兵衛寿司=鉄火の巻平©たがわ靖之)

熟成もジマンの頃合いで、

魚の風味が濃く、

ねっとりとした甘美な弾力があった。

カツオのレアフライは、

想像していたよりもはるかにおいしく、

高知のみんなに伝えたくなった。

カイトに聞いてみると、

この法王誕生会は、

最高のカツオの水揚げと重なったという。

サルサソースが新鮮で、

エンセナダの絶品フライ屋さんを思い出すにいたった。

ちなみにカツオフライ皿の上部にちらりと見えるのが、

カイト謹製のガリ(甘酢生姜)で、

生姜の爽やかさと、

渚橋の甘さがやんわりと表現されていた。

左から法王に握られたヒラマサとスズキ。

そして私の同じもの。

どちらも13日間の昆布締めによる熟成だとあった。

魚を昆布にはさんで熟成させると、

昆布のグルタミン酸が身にしみこんで滋味深い味となるという。

普通は1日程度の熟成だが、

それを13倍進ませるのがカイト流で、

12日でも14日でもだめなのですと、

確固たる理由があるのですと、

カイトは静かに言っていた。

「この時期のものは、

安くておいしく、本マグロに匹敵します」

カイト絶賛のキハダマグロがあり、

カマ部分が切り出されたものを軽くあぶっていただくと、

*25年前の記憶がはっきりとよみがえった。

(*サンクレメンテのタカオ寿司で、

ルーディさんがイエローテイルのリブを焼いてくれたと同じ感動)

お吸いものにライムが浮かび、

それをいただくと、

老舗料亭家に嫁いだラテン娘の気持ちがよくわかった。

法王誕生日を祝ってくれたメンバー。

右から前出の近藤さん、

令和の鉄火巻平カイト、

ナルちゃん、

法王と仲田さん。

ちなみに後ろの美人がレイカちゃんだ。

サーファーズのファミリー・フレンドなのがやけにうれしかった。

【巻末リンク:このお寿司の初出自】

【サーフィン研究所:法王誕生日の魂編】サーフィンへの想い_タコ護岸_(1549文字)

【巻末リンク*2:かんたん大師の伝説譚】

【サーフィン研究所&ドラゴン・グライド・プロダクションズ特大号】二郎くんのハッピーサーフィン日記『チューブをショウメイしました』_(3240文字)

Happy Surfing and  Happy Lifestyles!!