「なぜ山に登るのか」
「そこに山があるからです」
「なぜ波に乗るのか」
「そこに波があるからです」
明答であるが、
相手が山のこと、
そして波のことを知らないと、
解答はこうなるのだろう。
けれど、
私は、
——少なくとも私は——
波があれば乗りたくて仕方がなくなるようだ。
Ventura Sage on
Catch Surf ®ODYSEA Plank 7’
.
ハリギのベンチュラ・セイジこと、
チュラさんが、
ささやかで美しい波を見つけたという。
直結的に
「乗りたい」ということになった。
ちなみにハリギは新高梨の産地であり、
カリフォルニア州ベンチュラ郡には、
セイジのワイナリーがあるので、
地名の二重使いとなっている。
セイジはリンコン岬を好み、
少し前はベンチュラ在住であったので、
クイックサーフとして、
Cストリートの波を知った。
Ventura Sage on
Catch Surf ®ODYSEA Plank 7’
at the Rincon’s Third Section
.
どちらも岬波という共通項があるが、
ときには岩好きの私の嗜好に合わせて、
海賊岬やWBPでサーフする心の広さと、
あくなき探究心を持っている。
このショアブレイクを越える下半身のやわらかさは、
あれら岬波のウェッジを年月をかけて通過し、
濾過させ発酵させたからこそのスタイルだと思う。
Cosmos Classic 8’
.
私はというと、
この美しい波でコスモス・クラシックを満喫するときとなった。
遠くまで伸びる斜面を使って、
長いレイルで加速し、
そのままテイルを踏んでターンする。
そんな繰り返しがあった。
そして、
アムステルダム・コミュニティのウェットスーツの輝きと、
軽さと美しさという感覚。
無限トリムというのかな、
波面に対しての摩擦を最小、
ミニマムにすると、
どこまでも乗っていくことができて、
ショアブレイクあたりでも数十メートルかせげた。
そうなると、
パドリングで戻るより、
一度上がって歩いたほうが良いというリンコン式だった。
よく聞かれるのが、
ミッドレングスでダックダイブできますか?
(日本式だとドルフィンスルーか)
ということ。
ごらんのように58キロの私だけど、
8フィートのボードならばかんたんにできます。
ナッキーもすぐにできるようになったと言っていたので、
そこまで難易度は高くないはずだ。
ダブル・マンライ・ジョーブツという
バック・トゥ・バック(Back to Back)状態で上がってきた私たち。
国が変わっても一緒に波乗りができてうれしい。
マンライは満足ライディングの略で(©オガマさん)、
ジョーブツは波の最後まで、
具体的には、
「フィンが海底について終わるまで」
というのを指した言葉だ。
とにかく私たちは、
昔日(せきじつ)を思い出すように波に乗っていった。
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【巻末リンク:海賊岬とは?】
【巻末リンク*2:デビルズダンジョンに見られる空海感覚】
【巻末リンク*3:さよならベンチュラ】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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