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naki's blog

グニャフィン、BD5に装着試乗記_D先輩と奄美王子緑くん_地獄からの使者になったセンパイは、アイアン・メイデンが好きだったのだと知る_潤ちゃん(俺たちも)避難ですよヒナン!_(3300文字、中短編です)

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こんにちは、

いよいよ九月です。

もう九月なのか、

やっと九月なのかはそれぞれ違うでしょうが、

2010年も残すところ4ヶ月となってしまいましたね。

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季節の変わり目にやってくるのはなんだろうか?

そんなことを考えながら、

BD5に例のスーパーフレックス・フィンを装着して、

ビーチハウスに行く。

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このフィンに触った全員が、

「こんなの乗れないよー。前に進まないよ」

と言うが、

「それが乗れちゃうんだよー」

と先日のミニノーズライダー試乗で得た自信からそう反論した。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/15252

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みなさんも

「こんなグニャフィンでほんとに乗れるの?」

とお思いでしょうから、

カメラを持って撮ってきました。

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こんな感じでして、

柔らかくてしなるフィンの利点は、

しなやかさと衝撃吸収にあるようで、

乗りながらだんだん体も気持ちもほぐれてくるのがわかる。

イカやタコの軟体動物の気持ちもこうであるに違いない。

グネグネーー。

ノーズライドこそが、

この柔らかフィンの超利点でして、

それは簡単にノーズに乗って、長距離を滑っていける。

柔らかなフィンは腰が低く、

弱い、強い、ひねくれた、いじけた、

恐い、はにかむ、やる気がない、

というどんな波にも対応できる気がする。

銀行案内係か、

または百貨店の外商担当か。

道路もこれで走っていけたら楽しいのに。

そんなことを思ってしまった。

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普通のボード(ルースキャノン)に乗るノアは、

斜面を、年令を、海を謳歌していた。

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俺も気づいたらこんな年令ではあるが、

新しい乗り味のボードで斜面をグニョーっと謳歌する。

波乗りは次々と新しい世界が開くので、

歳をとっている暇はないと実感もしました。

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ノアはバシリと当て込み、

インサイドまで余すところなく波に乗っていった。

昔はご飯を残すと叱られて、

現代は波を余してプルアウトすると叱られてしまいそうなほど、

いい波が少ないですよね。

もしかするとこれから「大事な波さま」

と崇める時代となるのかもしれません。

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波待ちを一度もせずに30本も波に乗り、

「99枚連射可能で、1000枚獲れるという8G/JPEGモード」

でカメラを構えていたカイラがげっそりとし、

それを全て目撃したツナくんが

「こんなに連続で波に乗っている人を生まれてはじめて見ました?!」

とびっくりしていた。

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誰もいなくて、乗り放題。

ビーチハウスはそんなウエイブプール波なんですよ。

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ノアと記念写真を撮るが、

彼は、後何年こうして撮ってくれるのだろうか?

だんだんとお兄ちゃんになっていきます。

うれしい反面、寂しいのですね。

上がってきたらソニアが一部始終を見学していて、

「うわあ、何このボード!

このフィンムニュムニュ?。

このボードであれだけ乗っていたのね?。

ノアほんとかわいいー」

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と言いながらBD5をグニャリ試乗と相成って、

渡してしまいました。

今ごろはハピネスな滑走を楽しんでいる頃でしょう。

ビーチハウスからの帰り道は、

少し前に降った雨で濡れていた。

P1030151車窓からは羊の群れが見え、

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

“Do Androids Dream of Electric Sheep?”

という小説をなぜか突然思い出した。

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今日も一日が終わりますね。

「ビール飲むぞ?!」

と決意し、冷蔵庫にあるのはクアーズライトと、

ハイネケンだったことを思い出して意気消沈する。

ノースハワイにもエビスビールが売っていたらいいのに…。

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https://www.nakisurf.com/blog/gajun/

潤ちゃんブログを見ると、

なんと”D先輩ムービー”がYOUTUBE版、

そしてVIMEO版でアップされていた。

『Vimeo』

「A tales of Amami」 episode9/Nakisurf MovieDODOGE先輩特別編 from nakisurf on Vimeo.

「これを先輩に見られたら、(NAKISURFの)全員がやばい」

と直感し、

とりあえず様子を見ようとD先輩に電話をかけた。

日本時間の深夜である。

「もしもし」船木

「ザワザワ(居酒屋風)」

「もしもし」

「あれ?船木か?」

「そーです。今極楽ですか?」

「いや違うよ、極楽ではないよ。でも君はあいかわらずすごいね?!

心眼か、俺にGPSを付けているのか、

それとも俺の携帯を傍受しているのかい?」

「いえいえ?、それほどでもありません。なんて言ったって、

リトルリーグ決勝のホームランを3秒前に予言した男ですから」

(よかった、まだばれていない)

「ふーん、予言したのかい?

ちょっと待ってて、今デンワ換わるから」

「もしもーし」

「あれ?緑くん!?」

「そーです。茨城の大会に来て、

夕方NAKISURFに行ったらD先輩に拉致されたんです?。

眠たいって言っても”まだまだよ?”って、

ワン(自分)が飲んだときのセリフを先輩がマネして言っているっちから、

助けてくださいね??」

「それじゃ、台風波はやっていないんだ」

「そーなんです。でもすぐにもどりますっちから?。

じゃ、先輩に代わりますね??」

「はい、シモシモ。俺ですへへー」

「緑くん眠たいって言ってますよ。大丈夫ですか?」

「いやあ、奄美でさ、さんざんお世話になったからさ、

こっちでも楽しんでいただく魂胆なんだよ。わかるべ?

あっちでさ、ダブルのヤドカリのダンプカーチューブ波に入れさせる、

って緑くんが脅かすからさ?。やっぱ恐えーよ。

特にあっちの台風波はやばいんだからな」

「そういえば奄美からもう帰られたんですね。

トレーニングの旅だとお聞きしたので、

ずっと向こうにいられるのかと思いました」

「仕事があるからそうも行かないんだよ。

そういえば極楽湯がなんたらとか言ってたけど、

最近行ってないんだよな」

「いや、極楽湯ではなくて、お誕生日を迎えられたから

極楽なのかなぁ?って思ったんですよ」

「おー、ありがと。もう51歳だよ。早いねー。

なんだ極楽っていうからさ、ドキリとしちゃった。

なってったって君の予言はすごいからね、

俺はもうすぐへたばっちゃって、

もしかしたら極楽に行くのかな、って思ったわけよ」

(”予言”という発言にドキリとする)

「もし先輩が今死んだら極楽には行かずに地獄でしょうから大丈夫ですよ」

「そうかな、俺やっぱり地獄?へへ、だったらおもしれーじゃないかよ!

地獄とかに行ってほしけりゃいつでも行ってやんよ?!!」

「でも、もし地獄から戻られたら、先輩はどんなお姿なんですかね??」

「あ、それはもう決まっているの。

エディの姿になってね、新羽田空港の滑走路に停めた

“Boeing666 Ed-force 1″の羽の上でさ、

改造ダブルネックベース&ギターを持って、

エイドリアン・スミスと、

スティーヴ・ハリス顔負けの”魔力の刻印”を演奏してやんからよ」

「あれ?それってアイアン・メイデンじゃないですか。

それにしてもやけに具体的ですね。さてはいつも夢想されているんですか?

地獄から戻ってくるとなると、ぼくたち世代はKISSを想像しちゃいます」

「KISSは新しーんだよ。ジダイが違うんだよ。

じゃ、緑くんが待っているから行くな!」

ガシャリ。

と通話が切れ、いまのところバレてはなさそうだから

どうぞ潤ちゃんは避難してくださいね。

先輩は冷やし中華がお好きだから、

おいしいお店でセッタイしなくては。

ということで、今日ブログが書き終わりました。

また三千字を越えてしまいました。

お時間をかけてここまで読んでくださってありがとうございます。

明日はどんな日になるのでしょうか?

これを書いている間に

コール

クリスちゃん

AVISOジョン

ドッキー

ドノヴァン

から電話があり、

みんなそれぞれのスタイルで、

波乗りギョーカイ最盛期である9月の決意を新たにしていました。

ドノヴァンとは旅計画をしているのですが、

彼のアルバムが10月に発売されるので、

その後の方がいいんじゃないの?

という話をしていました。

今日も、佳き日にしてくださいね。

こちらはすっかりと晴れました。

チャオー!