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アンディJR誕生!_Indescribable Beauty_楽しき水_両手ぶらりのハングファイブ_ 魚人クリスちゃん_ノーズライド独創_俺流ダックダイブ_波に吸われる!?_雨に燃えるノースハワイ_(2933文字、短編です)

こんにちは、

あっというまに金曜日ですね。

暦を見ると、すでに12月10日なのであります。

今年も残りわずかでして、

年が明けると西暦2011年となるわけだが、

よーく考えると1965年に生まれた俺にとっては、

2000年というのは未来の数字だった。

映画の話だけど、

”2001年宇宙の旅”

という大好きな作品があって、

その続編『2010年』内で、

HAL9000叛乱の原因が明らかにされたときは、

2010年って、なんとすごいのだろうかと、

二十歳の俺、いやぼくは思ったものだ。

そんな2010年が終わるのは俺にとって大きなことで、

予想を超えるような2011年となってほしいと願っているのです。

さて、

こちらノースハワイ。

故アンディ・アイアンズの赤ちゃんが昨日生まれた。

名前がAndrew Axel Ironsと付けられたそうで、

アンドリューはアンディの正式名だから、

アンディJRというわけですね。

いまだに悲しいけど、おめでたい話です。

大きなストームが通過中で、

朝6時から『洪水警報』が発令されている。

ずっと降り続いているというわけではなく、

「断続的に猛烈な雨」

なので、外出したければ雨音が小さくなったときに行けばいい。

しかし、雨が降ってきてしまうと、

ワイパーさえも効かないほどの雨なので、

その間は路肩に車を寄せ、

ハザードを付けたままで雨雲が過ぎるのを待つ。

その時には本を読んでいる。

北方謙三さんの水滸伝を読んでいる、

と以前書いたが、

「扈三娘(こ さんじょう)のえもいわれぬ美しさ」

(えもいわれぬ美しさ=indescribable beauty)

という表現があって、

当時の中国の宋で、いったいどこまでの女性をして、

そこまでの美人と言っていたのだろうか?

と興味が沸いた。

しかしその美しさを伝えるものは絵しかなく、

あきらめていたら浮世絵を知ることになり、

ここにその扈三娘画像を手に入れた。

やった!

と思ったのもつかのま、

よーく見ると、

例の浮世絵顔でわかりません…。

けど、この黒ベースに赤、朱、緑、桃色の色彩が美しく、

こんな色のウエットスーツを作りたくなった。

矢尻には鳥の羽が用いられていたんですね。

製作するのが大変だったのだろうな。

もし彼女がまだ生きていたら923歳。

フレちゃんよりも先輩であります。

時はどんどん進んでいるんだなあ。

さて、

クリスちゃんとのセッションで使い切れていない作品が多くあり、

今日はそれを中心にポストしてみます。

これはいわゆる「オーリー」でして、

簡単に言うと、

バックウオッシュの跳ねを利用して、

テイルを踏みつけて飛び上がったのですね。

ノアもこれを得意としていて、

やってみるとわかるが、

それはおもしろい浮遊感覚なんです。

スケートボードやスノーボードでおなじみのテクニックだが、

違うのは、転んでも水なので痛くないということ。

「水は楽しい」のです。

そうだ、

「ハングファイブに入るときに手を上げるのはなぜか」

をクリスちゃんに聞くのを忘れた。

俺は矢吹ジョー(cあしたのジョー)の信者なので、

やはり両手ぶらりがいいと思っているのだ。

これはフレちゃん。

小さめの波にクルーズされていた。

そうだ、

クリスちゃんと水中カメラを交代したのでした。

俺を撮ってくれるというので、

大喜びでミニノーズライダーを取りに行き、

入る前にパシャリし、

クリスちゃんは人魚と化した。

人魚は女性だとばかり思っていたが、

字(日本語)を見ても性別を連想させるものはない。

英語ではマーメイド(mermaid)となると女性で、

男の場合はマーマン(merman)となって性別がはっきりしている。

日本語の進化を求める次第であります。

ハワイの常套あいさつである

『シャカ=Shaka』をして、

ニコリンしているクリスちゃん。

あ、これはパドリングだ。

それにしてもきれいな海だなあ。

あ、この日はレイシオボンザーにグニャリフィンを装着しています。

ちなみにクリスちゃんもこのセッティングを気に入っていて、

上のハングファイブ写真もこのグニャリでした。

そしてクリスちゃんはノーズライドの世界チャンピオンだから、

彼が撮っていることもあり、

俺は独創的なワンフット・ノーズグライドを披露させていただいた。

集中力が増したのか、普段よりも長く乗れ、

「ドーデシタカ?」

と謙遜気味に聞くと、

「スバラシイデス!」

と本気でほめてくれた。

彼の横を滑り抜けたが、

慣れないとカメラの横をサーファーが通るのが、

クリスちゃんでも怖かったらしく、

こうして水底に画角を沈ませてしまっていた。

そのおかげで少しアーティスティックとなったのかも。

色々あります。

さて、昨日お約束した

「俺流ダックダイブ」

の続きを。

上の連続画像は波が崩れる前でのダックダイブで、

下のは難易度が高いというか、

かなりの頻度で使用する泡へのアプローチ。

足を押し出したところからのシークエンス写真で、

泡層の幅と距離があったので、

途中から体を引きつけて衝撃に耐えようとしていた。

インパクトを通り過ぎることが重要で、

それさえ気をつければ、

あまり後に持っていかれず、

沖に向かって進めやすいのです。

この持っていかれるのを俺たちは

『吸われる』

と表現していて、

英語でもsuck overと同じ表現を使っているから、

「状況を示す単語は世界共通なんだ」

と感じたサーフ用語であります。

イナリーズはインパクトのパワーがものすごいので、

砂地海底にヒラメみたく這いつくばっていても、

一瞬で剥がされて吸われてしまう。

まるで大きなダイソン掃除機が俺を吸い込むみたいに、

ドッカーンと吸われちゃうんですよ。

上の写真とイナリーズとを比較すると、

4倍もの泡の層が海中に沸き上がっている。

そんなときは少しでも下がらないように、

海の底に刺すようにボードを沈めます。

根性と、ボード姿勢を海底と平行にするのがポイントですね。

あまり語られていないのだけど、

インパクトの真下は実は平気で、

ものすごく恐ろしいのだが、

ちゃんとダックダイブすればなぜか裏に出られる。

ただ、インパクトの真下から30cmでも岸寄りで喰らってしまうときは、

あきらめてボードを捨てて潜るようにしている。

このときの注意点だけど、

インパクトの下を超えるために強く泳ぐのはいいのですが、

それを過ぎてから焦って海面に出ようと泳いでしまうと、

たいていリーシュが切れる。

これは後(岸)に行こうとする波と、

前(沖)に出ようとする力の全てがリーシュにかかってしまうので、

それを避けるにはインパクトが過ぎたらおとなしく巻かれるといいでしょう。

そこで吸われてもたかがしれているので大丈夫ですから。

波のことを話していると、

いつのまにか熱くなっている自分に気づく、

一息入れようと、

コーヒーを淹れて喉に流すと、

ようやくこの陸上に戻ってきた気がした。

青ばかりでバラエティがないので心配していたら夕陽写真を見つけた。

「燃えるノースハワイ」

こちらの今日は雨ですが、

気持ちだけはいつも燃えていたいなあ。

それでは本日もすばらしい日にしてくださいね。

それと、すてきな週末をお迎えください!

いつも来ていただいてありがとうございます。

Have a sweet day!!