先週から続いている日本からの低気圧のうねりは、

5.6ft? 11sec.@350°（NNW）と小さくなり、

ようやくというかやっと念願だった北寄りに進入角を変えた。

↑ソフトサンド・リーフに向かうとまだこんな波があった。

喜んだのもつかの間で、この5分後にはうねりと同じ向きである北西風が吹いてきてしまい、

ジャンクなコンディションとなった。

とりあえず入るのだが、すぐに波面は荒れ、うねりも散らばってしまい、

あっという間に小さくなってしまう。

これが湘南とかだと、オンショアでさらにサイズを上げたりするのだが、

ここハワイでは逆に小さくなるのが不思議。

これを今度誰かに調べてもらいたいので、卒業論文のテーマにしてくれる大学生サーファーを探しています。

□

ずっと乗り続けていたBD3に新しいステッカーを貼ったりしたいので、本日はお休みとし、

その代わりに以前エルサルバドルに持っていった「THANG」をボード置き場から引っ張り出してきた。

長く、細身のボードはひさしぶりです。

たまにはこういう基本ボードに乗って、しっかりとテイルを踏んでターンする技術を確認しておこうと考えたのです。

シングルフィン変形のTHANGのコンセプトはなんだろう？

と考えながら楽しく乗りました。

懸念材料だった細身長身ボードのテイルを踏むことも確実にできて、

大満足したオンショアセッションだった。

↓サイドフィンはハーフムーンが付いていて、

いつでもビミョーに迷うセンターフィンの位置には、

シェイパー・ドッキーによる印が付けられていた。

外人には珍しくユーザーに向けた容易セットアップとなっていて、これはかなり親切丁寧なサービスだなあ。

と感じ入る。

コール信者の俺だけど、ドッキー（Doc=Jeff Lausch, Surfprescriptions）も大好きでした。

それはD大先生（ドノヴァン・フランケンレイター）の影響もあるけど、

大好きというか神さまのように憧れていたサーファのーブラッド（・ガーラック）が絶賛していたことに遡ります。

そんなことから（今でも）ドッキーシェイプのシングルフィンを持っていまして、それは家宝級に大事にしております。

D大先生とブラッドは仲が良かったんだけど、トウイン（牽引）サーフィンの大波を機にあまり一緒にいなくなったようである。

聞いてみると、

「俺はサーフィンが好きなんだけど、命を懸けてやるものではない」と言うD大先生と、

「命がけでやるのがタダシイ」というブラッドとの意見の相違のようです。

俺もサーフィンは死ぬほど大好きだが、完全にD側で、

もっと言うと、技術を競う合うコンテストよりも夜明けや夕焼けでの単純な波斜面滑走に心を奪われています。

俺たちにとっては「サイズなんか関係ない」というフレーズが全てですね。

先日エルサルバドルで一緒だったD師範（シェーン・ドリアン）とも大波のことを話しましたが、

彼も「ビッグウエーブ・サーフィングの行方」を危惧していました。

「近い将来、今でもすごい波にビッグウエーバーたちはチャージしているのだろうけど、それはかなり危険だよね」

と、とても恐ろしい話を「ビッグウエーブ世界一本人」に聞きながら俺は

「それを飛び越えて海王星にサーフトリップに行き、ロケットによるトウイン・サーフィングで、

波高2万キロの波に乗っても満足できなくなったらどうなるのだろう？」

とすこしサイエンスフィクション的にーー大げさにですが、

「ビッグウエーブファンの求めるサイズは決して留まることはない」

ということを思ったりしていたのです。

話は逸れましたが、そんなエクストリームサーファーにボードをシェイプするドッキーとは、

D大先生を通じて知り合いました。

ドッキーことドクの長所は、

１．生粋のデザイナーであること

２．デザインもそうだが、色やラミネートの位置までセンスが良い

３．人の話をしっかり聞くこと

４．人の調子の良いボードをしっかりチェックすること

５．その広い思想で、奇天烈なアイディアを受け入れ、実践できる技術を持っている

６．優れたサーファーである

７．海のそばに住んでいる（テストしやすい）

８．チームライダーたちが彼を愛している

９．シェイプ歴、シェイプ本数がメジャーリーガー級だ（つまり経験豊かということです）

１０．新しいシェイプから、伝統的なシェイプを網羅している

１１．勉強熱心

１２．仕事熱心、つまり勤勉である

１３．こころが豊かだから、ボードものびのびしている

１４．目がきれい

１５．こころやさしい

１６．きれい好きである

１７．料理上手だ

１８．酔っぱらっても陽気である

１９．いい友だちである

２０．夢を持っている

２１．日本食が大好きで、招待したカフェヒロに大感動してくれた

２２．人の波乗りをよく見ている

とざっと２２の彼の長所を考えていたら

ドッキーシェイプによる日本スペシャルを持って、

月末の日本旅に出たくなった。

突発的に彼に電話して、時間的に間に合うか聞くと、

「ダイジョウブです。ワタシは工場を持っているので、モーレツに急いでツクリマス」

ということになった。

で、興奮しながら俺の大好きなボードをずらずら伝え、

彼にそれらのミックス、つまりスペシャルシェイプをお願いすることになった。

長さは5’2″ちょいくらいのミニボード系で、即座に高速となるドライブ性能と、

ドドゲ級の回転能力という反比例する事項をまとめたボードであること、

ノーズはスタブノーズでもラウンド、もちろんポインテッドノーズでもなく、

全ての中間ということと、フィン位置を詳しく指示し、

アウトラインはカービーで、つまり丸く丸くね、と言ってから

彼が理解しているかどうかは気になり、確認すると全てわかってもらえたようだ。

「じゃあね、チャオ！」と電話を置き、

これから生み出されるスペシャルシェイプに想いを馳せている今日です。

□

「ボードが届いたぞ！」

と空港まで受け取りに行っていた長老フレちゃんが戻ってきた。

AVISOのネヴァダから2ヶ月前に送られたボード群はどこかで行方不明になっていたのだが、

先週無事にカリフォルニアで発見されて、それを転送してもらって遂に届いたのです。

フレちゃんのBD3以外は全てジョンのボードで、

それを俺とD大先生でテストドライブしてインプレッションをシェイパーとAVISO社に

提出するというものです。

いきなり増えたAVISOボードに感激し、広場に並べてみました。

ドッキーボードが4本に、超がつくほどの名作ファイヤーフライの6’0″も入っていました。

乗りたかったドン・ジョンストンのホバークラフトなんてのもあり、

6’2″x19-1/2″x2-5/8″ FUTUREとくると、闘牛岬で乗ってみたくなりました。

D大先生はもちろん、カビカあっちゃんまでも乗れそうなサイズです。

念願のBD3が届き、にっこにこのフレちゃん↓

サンプルでできあがった「NAKISURF夜明けジャケット」も着てくれています。

これらの試乗レポートはまた後日にぜひ！

週末が来ましたね。

GWの余韻、または２００９年のGWをどうぞお楽しみください。

俺はしっかり仕事をして、今週を乗り切ります。

今日もありがとうございました！

（お知らせ）

ノルウエイトリップ中のクリスチャン・ワックからチャットが来て、

「今デンマークの空港で、これからフェロー諸島に向かうのだ（I’m headed to the Faroe Islands today.）」ということです。

「音楽と伝承の宝庫」というこの島々の旅がどんな旅になるのか、また彼からのレポートをお楽しみに！

そして俺たちは日本の6月にロードトリップをする約束をしました。

実現したらこのブログで毎日掲載しますね。

■■■