こんにちは、
夢中になって書いていたら更新が遅れてしまいました。
もう夕方ですね。
サンクレメンテは雨の予報でしたが、
なんと快晴となりました。
でも気温8度と、見た目よりも寒いのです。
サンクレメンテより36km南にあるオーシャンサイド市に行ってきました。
サンディエゴ群となります。
ブレイクもビーチブレイクがメインで、
ピア、ハーバー、河口、
そしてそれ以外のブレイクはほぼ無人の美しいブレイクが拡がっています。
そんなサーフタウンに
ケアハナ(KEAHANA SURFBOARDS FACTORY)工場はあります。
極めて特殊な製法で発泡させたケアハナフォーム群の下に、
ボードを焼く窯、ケアハナ社のスペシャルオーブンが見えます。
ケアハナフォームは強く、軽く、柔らかく、
そして鮮やかな白色が特徴です。
なんとこれらは全てメイドイン・ブラジル。
加えて、こちらもケアハナ製の樹脂。
シーラーレジン
グラスレジン
ホットコートレジン
そしてグロス(gloss)レジンを使用しています。
このようにサーフボードのサイズに合わせて、
5ozケアハナクロス(後述)と一緒に
箱に入ってくるという念の入りようです。
仕上がってくる製品は、艶やかで、弾力があって、
まるで生きものみたいな印象を受けた。
ファクトリーの職人たちも、
作業が楽しそうです。
グロスコート前のファイナルサンディング。
樹脂が透明で、比重が軽いからか、
サンディングの粉も細やかでキラキラと輝いていた。
カラーバージョンもありました。
これがケアハナクロス。
下が今までサーフボードクロスでは最高峰とされていた
『Sクロス』。
↓こちらがケアハナクロス。
まるで工事や船舶に使うクロスのように網目が荒く、
そして糸が太い。
特殊な綾織で、耐久性に優れ、
強度があって、Sクロスよりも分厚く、
透明で、そしてなぜか比重が軽い。
欠点は網目に気泡が入ること。
さらには強度重視の綾織なので、
外観がスムースにならないということ。
だからケアハナボードには気泡が入っていたり、
デコボコしていたのだと納得。
けれど、このケアハナクロスを使うと、
強度が倍増し、さらには弾力性に富み、
超が付くほどの性能になるわけだからそんな外見は利点にも思えてくる。
(気泡、サンディング目、表面の凹凸等の外見が気になられる方は、
強度は落ちますが、Sクロス版をお勧めします)
左がケアハナ、右がSクロス。
均一でフラットなSとくらべて、
起伏と立体感に富んでいて、
さらには綾織の特徴である斜糸を、
デッキ二層部分では90度で重ねて、
あの超強度を実現させているのですね。
南米アマゾンからの木材を芯材、
つまりストリンガーにしたケアハナフォーム(ブランクス)。
ケアハナ樹脂はオーブンという熱窯に入れて、
樹脂を初期硬化させ、
さらには摂氏25度で24時間かけて完全硬化させていく製法。
上で少し触れましたが、
まずはシェイプしたフォームの上にシーラーで層を作り、
それからサンディングレジンとケアハナクロスでボードの上に積層し、
デッキ部2層部は2回(通常のボードでは1回)、
つまり48時間かけて硬化させます。
それからホットコートレジンをかけて、これで4層目。
最後にグロスコートで5層目(ボトムは4層です)としているので、
あの強く、弾力性のあるボードとなっているのですね。
これがラウル直筆のケアハナのグレード表。
左からケアハナSクロス(4×4オンス、サンディングフィニッシュ)
次がケアハナプロ(ケアハナ5xS4オンス、サンディングフィニッシュ)
右側ふたつがケアハナオリジナル
(ケアハナ5×5オンス、グロスフィニッシューサンディングフィニッシュも可)
USAケアハナを主宰するラウルによると、
ケアハナプロはケアハナクロスとSクロスの重なりが気になるそうで、
「Sクロスか、オリジナルをお勧めします」
とのことで、
NAKISURFでは、
この2グレードをご用意しました。
(ケアハナプロの名前と、ロゴはかっこいいのですけどね、笑)
昨年の夏に試作ボードとして注文したプレイングマンティス。
http://blog.nakisurf.com/naki/archives/34955
こちらはバズーカ。
コールが、
クローンボードではAVISO、
そしてシェイプボードではケアハナが世界一だな、
と認めるほどの品質。
ラウルとジュリー。
去年までは製法の複雑さと、
原材料をブラジルから輸入していた関係で、
あるユーザーさまは納品まで3ヶ月、
あるユーザーさまは9ヶ月と不公平な納期だったのですが、
今年から資本力を増して、
材料切れをおこさないようにオペレートするケアハナUSA。
NAKISURFでもラウルと毎週連絡を取り、
材料切れの際は事前に教えてもらえるシステムを取りました。
これで納期が安定しそうです。
真夏の最盛期はまだどうなるかがわかりませんが、
仕組みがわかったので、こちらも予想が立てやすいです。
ラウルによるケアハナボード紹介動画を撮ってきました。
どうぞご覧ください。
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