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naki's blog

突然特大号【Dセンパイのジャワ番外編】ニマリンサーフ・ジャワ珍道中完結編_(7887文字)

おはようございます。

いかがお過ごしですか?

Dセンパイからジャワ旅最終編の原稿が届きました。

ちなみに各作品、番外編のリンクはこちらです。

このトリップ話からのスピンオフ編がたまらなく好きです。

サテアイス食べたいです。

第一弾(前編):http://blog.nakisurf.com/naki/archives/43053

第二弾(中編):http://blog.nakisurf.com/naki/archives/43362

番外編:『ハメンクブウォノ10世クラトン風サテ・アヤムレシピ編』

番外編杉本さんからの手紙:http://blog.nakisurf.com/naki/archives/42677

Dセンパイのマサユメ編:http://blog.nakisurf.com/naki/archives/42887

サテ味アイス編:http://blog.nakisurf.com/naki/archives/43577

ではどうぞ!

こなさんみんにちは(みなさんこんにちは)

永遠に波乗りを愛するランボルミウラのジャワレポート第三弾です。

本編が最終作、奇しくも三部作ということになりましたが、

年に一度の海外サーフトリップのことなので、

昂奮してしまい書き連ねてしまいまして、

誠に申し訳ございません。

懲りずにいつか番外編を書きたいと思います。

でもこれを書くのにみんなから期待され過ぎてね、

あげくの果てには心身症みたいになっちゃって、

もう前回みたいにひっちゃかめっちゃかに書けませんがお許しください。

プロみたいに書くってのは難しいものだね。

さてさて前回までは、

高速リーフでサーフしたところまで書きましたね。

ハメちゃんのサテもね\(^O^)/

朝起きてみると、

いまだに宿の前のジャワリンコン岬波が小さかった。

長い間うねりの向きをチェックしていた杉本さんが戻ってくると、

「シークレットに行きましょう。これならオーバーヘッドは軽くあります」

と言うので、レンタルバイクを借りてきた。

俺的にはカワサキのZ1が良かったんだけど、

チョイスはスクーターだけ。

「この足回りでは、俺の音速走を支えてくれねえな」

なんて、冗談を言うと、

 

「気をつけてくださいね。病院とかは11時間の彼方ですから」

まじめな杉本さんが心配していたので、

「(ワイルド7の)世界のようなサーカス乗りを披露するぜ」

さらにけしかけるのだが、

世代の違いからか、世界はおろかワイルド7も知らなかったので、

「恐ろしい警察官が悪者を取り締まる漫画でね、

ハーレーのスピードスターに乗っているのが世界というキャラ」

と教えてあげると、

バイク、特にハーレー好きの杉本さんは反応し、

”世界”という名前だけは記憶したようだ。

ワイルド7と言えば少年キングだが、

俺の好きだったのは、

『アパッチ野球軍』『猫目小僧』

『5五の龍』『柔道一直線』『怪物くん』だったね。

幼少時は恐ろしい兄貴に無理やりガイヤ(野球要員)として駆り出され、

毎回試合結果の責任まで取らされていた過去があり、

そのおかげで野球ものに関わるのは反射的に避けていたが、

巨人の星と、このアパッチだけは別格におもしろかったです。

今となっては、ガイヤ・シンフォニー的な記憶でもあります。

『少年忍者部隊月光』ってのもあったね。

その少年キングは今はない。

それにしてもジャワは本当に記憶が蘇る場所だね。

アルツハイマーの治療地として推薦してみようか?

仮面の忍者赤影までも思い出すが、

ここではまだ書くのを保留しておきます。

拙者たち出発準備中。

ここにネコが写っているが、

なついていつも周りにいてくれたんだ。

茶色がトラみたいだから、

勝手にベンガルくんと名付たけど元気かなぁ。

これはトンガリくん。

日本とは猫の種類が違うんだね。

写真を見ると、

まるで「バステト神」 みたいだ。

でも仕草とか、動きは日本の猫と同じでした。

トラもネコ科だから俺はネコ好きでもあります。

シークレットへはこうして向かう。

途中でローカルナンバーワンサーファーのリブと、

昨日のレストランで写真を撮ってくれる約束をしたアルと合流して、

ひたすら走る。

カウルに身を伏せて、

アクセル全開で一本道を駆け抜けていくのは快感です。

[昔取った杵柄]

途中音速に突入して、

俺はこのマッハ族のように走っていったのです。(笑)

バイクの先にドリルを付けて、

X33仕様としようかと考えていた。

あ、これは鉄人28号ネタです。

到着ー!

どのくらい走ったのだろうか?

シークレットというには、

安穏な風景で、波はフラットに見えるが、

杉本さんはここの波がすばらしいですと真顔で言う。

俺がだまされているのか、

杉本さんは暑くて白日夢を見ているのか。

リブが日焼け止めを使いたいというので、

ココサンシャインを渡した。

が、必要ないんではないかな君は?

やはりというか、

なんと、マンゴーブラウンが白く見えるほどの黒さだった。

すげえ、でも色が黒いっていいよな。

(下の写真)

右端に見える岬の先端にそのシークレットリーフがあるという。

それはまるで不乱拳博士のまだら岩みたいだな。

(これも鉄人ネタですね)

前回来たときに杉本さんがリブにBD3を貸してあげたら、

虜になるほど愛してしまい、

今回杉本さんを見かけるやいなや、

「あれ持ってキマシタカ?」

最初に聞いてきたほどのBDマニアが彼。

前回にはどうしても欲しくて、

「買いたいデス」ということで、

悩んだ杉本さんは破格値段を彼に提示したのに関わらず、

そこにはリブの払える額との開きが10倍以上あったという。

まずは為替、次に所得が違うので仕方がない。

この漁村、そして農村の彼らの所得は年15万円ほどであるという。

リブは稲作農家なので10万円くらい。

とすると月給8333円なんだね。

日本の平均所得はこの40倍。

だからサテ50本、ライス食べ放題&お茶で、

ひとり35000ルピア、

日本円にしてたったの350円だったけど、

彼らにしてみると、

焼き鳥で14,000円程度使ったお客さんということになる。

ジャワでサテ1本が280円は適正だろう。

たかがサテ、されどサテ。

この村では外貨獲得は重要なんだろうな。

経済的な話はここまでとして、

このリブくん、BD3に乗らせると、

ものすげえ縦ターンで全ての壁をメイクしていく。

このあたりではダントツのナンバーワンサーファーである彼は、

先入観を持たないからこうしてミニボードに乗れるのだろうね。

俺は古いサーファーだからさ、

ノーズが見えないのは敬遠しちゃうんだよ。

パドルアウトすると、ショアブレイクの向こうが深くて、

きっとリーフなんだろうけど、

大きな暗い影が映っている。

鉄人に出てくる横山光輝得意の巨大アカエイがいそうで少しビビりました。

パドルアウトすると、杉本さんの言うように波は大きかった。

巨大な壁だったよ。

杉本さんを信じてHPS/V12にして良かった。

小生の一本目。

ラクショウかと思ったけど、

「海底の墓場まだら岩(©横山光輝)」

に吸い込まれると感じて怖かったね。

この写真だけど、

最初見たときはインチキだと思ったほど波が小さく見えるよ。

実際にはこの倍はあった気がしました。

遠くから撮るとわからないですね。

「大丈夫でしたか?」

杉本さんは言うからさ、

「ウケを狙ってわざと飛んだんだ!」

強がったことを思い出した。

でも二本目はその気になればこれもんでした。

「決戦、ジャワ波面の戦い」

そんな題名が浮かんだ。

長いボードをひねりこむようにトップで返す。

題して、

「まだら岩のランボルミウラ・サスペンス」

これは高速リーフだったかな?

写真が混ざっちゃいました。

マスター杉本さんはと言いますと、

この波を軽く乗りこなしていて、

「渦潮(うずしお)にマンティス参上」

これはそんな題を得る。

↑↓これは「波くぐり忍術」と名付けた。

あ、ここから赤影ネタですね。

赤影はね、敵の甲賀の幻妖斎が憎いんだよ本当に。

信長とか木下藤吉郎、

足利義昭とかが出てくるんだけど、

史実とはほど遠いのが良かったね。

ああいう番組はもうないからさ、

貴重な番組で育ったんだな俺たち世代は。

ガマ法師。

それにしてもこんなにいい波が世の中にあるのですね。

波壁が続いて、また続いて狂いそうになりました。

「印度尼西亜波筒の秘密』

という題名得たり。

印度尼西亜はインドネシアの和名です。

ジャワはなんと書くのかな?

常夏加厘?

これじゃ常夏カレーだね。

それにしてもこんなにいい波で、

パワーがあるのは台風以上で、

さらには風も吹かず、潮も良く、

誰もいないで俺たちだけというのがファンタジー。

影と書かれた大凧に乗ったのは、

忍者白影だったけど、

COLEと書かれた小板で大波に乗った気分になってきました。

ジャワはすばらしい場所です。

こうなってくると、

なんでもすばらしく見えちゃうから写真を撮りまくりました。

そして椰子の実業者の車に乗せてもらいました。

オプションツアーなんてのがないから、

こういうのが楽しいのです。

俺はさ、乗りものに乗ると怖い顔になっちゃうんだね。

マッハ族の名残です。

881

帰りにコーラを買うけど、

これが昔の粉末コーラを思い出す味で泣けた。

1本7円だったかな?

ここでサテも食べたけど、

王宮ハメちゃん味にはほど遠く、

やはり料理道は奥深いことを思い知った。

でも波乗り帰りに買い食いするのは黄金に値するようで、

このジャワの白米まで最高でした。

さらに走ると、

町があり、ここで水やお菓子を求めました。

小生、また怖い顔やってます。

すんません。。。

乗りものに乗ると反射的に真剣になっちゃうようです。

やたらアイスがうまい。

杉本さんとよく食べたなあ。

暑いからすぐに溶けて手がべとべとになっちゃうのも、

幼少期を思い出します。

サテ味、なんちって。

トラ味かも。

げー。

そういえばここは物売りも来ないし、値段を交渉したり、

だからぼられることもないのです。

ここはジャワの人のリゾートであって、

それはのどかな場所です。

日本でいうなら熱海や伊東といった定番観光地だね。

「伊東に行くならハトヤ♪」

あのCM昔からやっているね。

このあたりの海では、

好きな波を好きなところから好きなだけ乗ることができる。

好きなだけというのがいいね。

乗った本数の割に疲れが少ない。

奥を取り合って波や体力を無駄にしないことが精神的にもいい。

11時間拷問ラリーの末でつかんだ栄光だと思うと、

さらにありがたいんだな。

これは近所を探検していたときに見つけた吊り橋。

竹で編んであるのです。ヤバ怖いでしょ。

下の川には恐ろしい生きものだらけ。

「落ちたらピラニアの餌食だね」

「やばいすね。迂回しますか?」

「男なら突っ切る選択を取ろうぜ」

「え、本当すか?じゃセンパイ先に行ってください」

「トラ道のときは俺が先に行ったから次は杉本さんの番だ」

「マジっすか」

「これは譲らないよ」

杉本さんに気合いを入れて、

「男を見せろ!」

「出口を見据えて、丹田に力を入れて」

とまあ真剣指導していたら、

この娘たちが二人乗りでタララーと来て、

それは見事に吊り橋をパタパカーっと制覇していった。

すげえ、291!

それを見て発憤した杉本さんが上手く乗り切り、

大型二輪免許を持つ元マッハ族の俺は難なく抜けました。

でもねグラグラ、

ブラブラしている上に竹網目にハマってしまうと、

タイヤがそれに沿って端の方へ寄ってしまうので、

やたらと怖かったことをハクジョウしておきます。

名付けて「恐怖の大竹吊り橋」

旅には危険が付きものですな。

ナキサーフ「ニマリンサーフ珍道中対談」

レディースアンドジェントルマン、こなさんみんばんは

(みなさんこんばんは)

ゲストは今回の旅の案内人、発起人であります杉本さんです。

拍手拍手

杉本:センパイ、こんにちは

三浦:膝の具合はいかがですか?

杉本:ひねってしまいました。でもこんなにひどくなるとは思いませんでした。夜も眠れません。旅先では注意が必要と感じました。

三浦:そうですね。人はいないし、波はありすぎるので、攻めすぎてしまいますね。

杉本:もう少しおとなしめにサーフすれば良かったです。

三浦:シークレット、いい波でしたね。

杉本:あそこはもう少しサイズが上がればいい感じなんですよ。

三浦:勝手にまだら岩と名付けてしまいましたが、問題ありませんでしたか?

杉本:僕にはまだらの意味がわかりませんが、語感がかっこいいです。あそこにうねりが入ったら本当に凄いです。

三浦:バリで言うところのヌサドゥア側です。冬がいいのでしょうね。そしてクラッシュしたマンティスが翌日復活しました。

杉本:早速直してもらってありがたかったです。今度自分も修理技おぼえますので教えてください。

三浦:ボードサイズはおいくつですか?あと身長体重もお願いします。

杉本:敬語はやめてください。恐縮しちゃいます。あ、自分の身長は174cmで、73kgです。

ボードサイズが5’8″ x 19-7/8″x 2-1/2″です。

三浦:ずいぶんと大きかったのですね。

杉本:自分は少しオーバーフロート気味が好きなんです。

トライでも試してみましたが、ツインスタビがしっくりきました。

ドライブ感がいいですね。まあバイクで言うとトライがローソンレプリカZ1000R、

ツインスタビがハーレー・ローライダー(ダイナ FXDL)みたいな感じです。

三浦:それって、バイク好きでないと解らないんじゃないですか?

杉本:そうなんですけど、バイク好きなのをアピールしたくて言ってしまいました。

三浦:普段はAVISOのグラスホッパーを使っていますが、どうですか?

杉本:うまく比較はできませんが、AVISOは中空特有の浮遊感があり、

セクションで止まらない安心感があります。

マンティスはドライブとアクションにやたらと優れています。

三浦:今回持ってきたBD3は、奥さんのヨッシーよしえさん(写真上)と、リブに独占されていましたね。

杉本:まあ、基本的にはそんな感じです。(笑)

三浦:BD3は初心者から初乗りマスター、そして船木までと、小波から大波と幅広い層に役立つ変な板ですね。

杉本:最初に乗ったとき、上手く乗れなくて、NAKIさんからもっと前に乗って漕ぐといいよとアドバイスされ、さらには大きな波を乗るときは、さらにノーズ側に立つといいよ、と言われた時は冗談かと思いました。

三浦:RZ350みたいにピーキーなんですか?

杉本:いえ、トルクはあるのですが、前体重の極地です。

杉本:センパイのボードについても聞かせてください。

三浦:まずはHPS-V12の5’10″x 18-1/4″ x 2-3/16″です。 これはトリップボードの必需板です。

名の通り、V12気筒エンジンのようにスムーズに吹け上がり、波に遅れないのが特徴です。

これならば6フィート位の波まで軽く行けそうな感じがします。

杉本:センパイの体重はどのくらいですか?

三浦:59kg前後だね。

杉本:後2本のスペックもお願いします。

三浦:大好きなLOOSE CANNON 5’6″x 18-1/2″ x 2-1/8″

本気で波を余すところなく攻めるのであればこれが一番かもしれません。

何しろ波のトップからの返りの加速が凄い。

これはCOLE全般に言えることですが、スピードが増すと、

加速感だけでなく張り付き感も増すのが特徴です。

杉本:安定感という感じですか?

三浦:そう、速度が出るとダウンフォースというか、波にぺたっと吸い付くようになるんだよ。

落ちる気がしなくなってしまうのが凄い。

最後は毎日使う小波用がGRASS HOPPER 5‘6“x 19″ x 2″ 61A KCR

私がサーフする場所では、どうしてもパワーのない小波の日が多くなりがちなので、クアッドにしていつも常備しています。速いことこの上ない。高速滑走にハマっています。

杉本:リブとアルが、あんなすごいサーフィンをする50歳を生まれて初めて見たと言っていました。

三浦:そんなことないよ?。くー、うれしいね、もう一回言ってくれぃと言えばいいんだっけ?(笑)

ではでは、また後ほど。

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「言葉のない日」

NAKIをパクってやってみました。

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「そして帰国」

長い旅を終え、日本に戻る日が来ました。

このシンプルな生活にも慣れ、

友だちもできて、

周りのみんなに鉄人28号キャラクターからのあだ名も付けました。

昭和39年の日本そのものですねここは。

「できればもう少しいたい」と思ってしまいますが、

最初から決まっていたことです。

仕方がありません。

また戻って来られるように全てをしっかりやろう、

と切り替えました。

けど、またあの長い道のりを考えるだけで嫌になります。

新しい友、

そして膝の怪我のためもう一週間残るという杉本さんに別れを告げ、

ワヤンの車に乗り込み、あの道を戻ります。

みんな達者でね。

そういえば人食い部族はどこにいるのだろうか?

トラも見なかったな。

ぼんやりと思い出しましたが、

こんな平和なところですからそんなことはなさそうです。

田んぼを見ていると、レストランのTVで見た

「ジャワトラに襲われた実話映像」が蘇ってきました。

なぜならこんな田んぼにそのトラは潜んでいました。

驚くべきことにここはその画像と全く同じです。

証拠と確認用の写真を撮りました。

トラ出てこないかな、大丈夫だろうか?

さすが稲作地域、

地平線まで見える稲穂を眺めていると、

何やら妙なざわめきが、

トラがいた跡のように稲が凹んでいる!

ガチョーン

絶滅したとされているジャワトラだ!

いねえはずじゃなかったのかよーー!!

ガオー!

という夢を車内で見たことを思い出しました。

でも田んぼの写真は本当です。

怖がっていたからそんな夢を見たようです。

飛行場までの道を、

来たときと同じように飛び跳ねながらいろいろなことを考えていた。

波乗りをしているからこそ、

そして大事な友人杉本さんに恵まれたからこその地であり、

こんな辺境に来られる自分の健康に感謝し、

そして新しいジャワの友人たちの笑顔を思い出し、

遠くなったあの波、あのネコくんたち、

サテのハメちゃん家族を想いだしては目頭が熱くなるのでありました。

また来るぞ、みんなに再会するぞと自身に気合いを入れるが、

もうすぐ54歳になる自分がまた来られるという確率は日々減る一方だろう。

感傷的になる中年ならではの旅でした。

若いころはそんなことは考えたこともなく、

しかしこうして大事な旅、そして初めての波を味わって、

無事に母国に帰ることができるのはありがたいことです。

無理しても来て本当に良かった。

帰って地図を開き、

この地形を見てまた感傷的な気持ちになるのでしょうね。

今まではインドネシアというとバリだったから、

自分のフィールドが拡がった思いであります。

ふと、

ルバング島にいた小野田さんはどんな気分で飛行機に乗ったのだろうか?

と燃えるような夕陽の下で思ったのです。

船木ではないが、

こんなに長いのに読んでくださってありがとうございました。

最後に辞世の歌ではないが、

旅辞の歌をここに。

敦盛からの出典です。

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思へばこの世は常の住み家にあらず

波に跳ねる白粒、海に浮く月よりなほあやし

人生に波壁を詠じ

栄花は先つて無常の風に誘はるる

印度尼西亜(インドネシア)の月を弄ぶ輩も

月に先つて有為の雲にかくれり

人間50年、下天のうちを比ぶれば夢幻の如くなり

一度生を享け、滅せぬもののあるべきか

END