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創業85年鎌倉ちんや食堂_【テクニック編】ストレイトダウン_(1728文字)

NAKISURFにもオフィス入り口に掲げられているが、

沖縄で良く見かけたのが、

シーサーという獅子風の伝説の獣の像。

家や人、

村に災いをもたらす悪霊を追い払う魔除けの役目をしている。

これらは阿吽像一対で置かれることが多いようで、

(あうん、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音。

それぞれ宇宙の始まりと終わりを表しているという)

で、これは「うん」のシーサー。

たいていは左側に置かれていて、これは雌だとも言う。

さて、湘南鎌倉。

鎌倉ちんやさんに行ってきました。

いつも時間が合わず、

時間が合っても店休日でなかなか食べられなかったが、

本当におひさしぶりの訪問。

お母さんとお父さんもとってもお元気で何よりでした。

いつもの店内。

とても清潔で、食べものは

「心です」というお父さんの思想が店内に拡がっています。

メニュー。

お勧めは「しいたけそば」。

滋養強壮の主のようにエキスがたっぷり。

これによってお父さんは85歳なのに、

空手道の師範で、今日も稽古をされてきたそうです。

中華丼。

これがそのしいたけそば。

私はお酢をたっぷりとかけていただきます。

ちんやさんはその外観に驚きますが、

味は一流、

そして愛のある料理というのが特徴です。

メニークラシックモーメンツ。

昭和中華の、

そして本格派の味と香り、そして量。

ちんやさんは、

85歳になられる超人お父さんのお父さんが初代で、

その昔は長谷寺の近所にあった。

開業は昭和7年とすると1932年だから、

お店の歴史はお父さんのお歳ということになる。

とんかつ20銭の時代。

その頃の鎌倉の波に乗りたくなった。

.

ちんや食堂

神奈川県鎌倉市常盤404

0467-31-8256

定休日:日曜、第1・3月曜

11:00~15:00

【テイクオフ】

今日は何もしないターンというか、

「ストレイト・ダウン」というテイクオフの基本について解説します。

↑まずはテイクオフ。

ピークの中に存在する波の芯からしっかりと漕ぎ、

サーフボードがプレーニングを始めたら

両手をレイルの上に置いて進行方向を見ます。

そのままぶれることなく、

力むことなく、

その両手を支点にテイクオフを開始します。

1、2、3というゴルフでもある一連の動作です。

このテイクオフはご自宅で何度も反復練習ができるので、

ぜひ実行してみてください。

余談ですが、

私が10代の頃は、

毎晩10から100回はテイクオフの練習を畳の上でしていました。

風が動くようにさっとテイクオフして、

「タックイン」と呼んでいるのですが、

前足と後ろ足を合わせた場所のレイルを波側に傾けます。

これで「ダウンザライン」と言う波の中に入っていく全てが整いました。

この波はダブルアップ(二段掘れ)していますが、

このようにレイルが軽く入り、

そしてテイクオフの速度があれば、

このように突っ立ったままでも何も問題も起きずに滑走ができます。

入れていたレイルが滑走速度が上昇したため、

ボード揚力が増して、

こうして斜面から浮いていきます。

私が考えるのは、

この瞬間こそが波乗りの愉楽というか歓喜で、

もしかすると、

この瞬間を求めて私たちは朝暗い内から波に向かい、

寒かろうが、背中が痛かろうが、疲れていようが、

または無理をしても波乗りをしているのかもしれません。

絵本の本文ではないが、

滑る滑る

波を滑る。

波を滑る。

どんどん滑る。

こんな愉楽は他の世界にあるのだろうか?

自分だけの力で浮力体に乗って、

海に出現した波を崩れる前に滑る。

前に後ろに左に右に。

上に下に。

楽しさが詰まった波乗りが始まる序章というのか、

または船出の瞬間なのかはわからないが、

この感覚の心情というのは、

他に当てはまるものはないのかもしれない。

そうして速度に乗って浮いたサーフボードはまるで飛んでいるかのようで、

そういえば、

1980年代の頃、

センパイたちが酔っぱらっているときに波乗りの魅力を語っていて、

忘れられない言葉を思いだした。

「波に乗っていると飛べるときがある」

前出のちんやさんではないが、

それから30年以上経って、

「そのセンパイたちの言葉は正しかった」

そんなことを知った2017年春。