Nation The Connector 6’5″
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誰もいなかったブレイクだったが、
テイクオフしたら進行方向に人が見えた。
しかも女の子なので、
あちらから避けたり、
ダックダイブしないだろうと瞬時に感じ、
そこで、
ラインを変えるためにスピンをした。
切り立った斜面は、
もはや準バレル。
摂政瀧朗は、
「サバ」に続く流行語候補である
「ラカ〜」(ラッコ)と言いはじめ、
この後のラカ法王が誕生したとされている。
じつは千葉県一宮町にあるタマサキ地区に、
初代ラカ法王の墓とされるピラミッドがあるので、
歴史は浅いようで深いのだ。
□
日付が少し前後するが、
これはクリスマスの日。
今年のクリスマスは、
波乗りに人生を捧げるKCと一緒に過ごすことになりました。
クリスマス・イブも同様に彼と一緒でした。
真面目なヘラルドが経営する
『ロス・パーゴス(Los Pargos)』
店名の意味は、
この地域名だ。
ここから1km半ほど離れた海岸をプラヤ・ネグラと呼ぶ。
彼の名前を知りたくスペルを聞いてみると、
Gerardoだと言う。
私の耳が悪いのか、
それともGをHと発音するのだろうか。
これがそのヘラルド。
ちょうど豚足スープを食べていた。
彼は敬虔なカトリック。
という理由でここにはビールを売っていない。
だが、海岸と反対方向にさらに2km歩けば、
ラス・テカスがあって、
そこでは冷凍みぞれビールが飲める。
でも、
2kmの砂利道は、
サーフ後には遠く、
しかも街灯がない&蚊だらけ。
部屋にも冷蔵庫などはない。
ここで車がないと軽く禁酒できます。(笑)
ヘラルドが勧めるのが、
この『アカダイ(オーシャンパーチ、Pargo Rojo)』。
絶品の白身魚で、
しかも安いと来ている。
こ、これはサバ!
私は前出した瀧朗に
『サバが好き』だとバレるほど好きだ。
この赤魚を3尾と、
明日食べるタマゴとか、
炭酸水、
ヨーグルトドリンク(やたらと濃い)を購入。
そのまま歩いて海岸に向かった。
およそ1.5kmくらいでしょうか。
Feliz Navidad!
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そんなクリスマス用のステージ。
絢爛にクリスマスを祝うUSAにくらべると、
何もかもがささやかで、
気持ちが温かくも微笑ましくなる。
いいなぁ。
海岸に着くと、
こんな車のケーキ屋さんがいた。
ローカル・フィッシャーマンであり、
サーファーであるマエストロがいたので、
しばし魚と波話をする。
赤魚(アカウオ)をアルミフォイルに包み、
タキビの上に置いて調理する石器時代方式。
(その時代にはアルミフォイルはなかったが)
トングも何もないので、
少し太めの枝を大きなお箸として、
食材を火から降ろしたりした。
夕陽をピルセンで乾杯し、
調理完成となりました。
もうすぐ完成。
サーフィンのために全てを犠牲にしているKCは、
「これこそが俺たちに最もふさわしいクリスマスディナーだ」
そんなアメリカ人ならではの言葉を発していた。
アメリカ人にとって、
クリスマスディナーとは、
日本人に当てはめると、
元日の食事と同等の重さと重要度がある。
この言葉こそが、
サーフィンに生きる私たちにふさわしい。
浜で焼いた白身魚と、
凍る寸前まで冷やしたピルセンビールのおいしさは、
これからも一生忘れないだろう。
Pura Vida!!
純粋な人生を!!
◎