新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、ルポライターで知られるNAKIこと、船木三秀のコンセプトサーフショップです。

naki's blog

久礼大正町市場と変な波でサカモト体験_(2826文字)

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’0″

Dragon Cape, Kochi, Japan

.

土佐高知の竜岬でサバ手の推進力について実地研究中。

(サバ手については巻末リンク*1を参照ください)

大谷翔平のチームメイトというか、

スーパースターのマイク・トラウトもサバ手。

ちなみに新しいCATCH SURF VANのナンバープレートは、

このマイク・トラウトにちなんだものである。

もちろんアイアンマンもサバ手で飛んでいた。

歴史的に見ても、

サバ手の効能は枚挙にいとまがない。

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’6″

.

会長が夏休みの頃、

それは良い波だった。

今も良いのだけど、

あのときの光と熱ではない。

諸行無常。

そうSMSを返信すると、

目の前にタローマンがいた。

昨日も2回も会っているし、

こちらの移動距離は往復140kmにも及ぶ日だった。

「発信器を付けているでしょ?」

Taroman and Tyler Warren Bullet Fish

.

「まさか。偶然だよ」

「でもアントニオにもいたし、そしてあのセブンイレブンだよ」

「あっちは偶然でしたが、ここは家からわりとすぐなんだね」

「そうなんだ!こんなところに」

「ここには、元々坂本家の山がたくさんあるんだよ」

「へー」

「マルナカは夜がいいよ〜。8時半過ぎると、総菜90%引きになるよ」

「そんな安くなるんだね」

「ただ、賭けではあります。というのは、何もないときもあるからさ」

「そうなんだね」

「はい、何もなかったときに往復12kmのガソリン代が辛い」

「あの山道だと往復30分か〜」

「これからどうするの?おいしいお店があるからさ、そこに行こうよ」

「うーん」

「カツオの新子があるかも」

「じゃ行ってみようか」

そうやって到着したのが、高知屋さん。

タローマンは、

この高知屋の店員のおばちゃん&おばあちゃん、

そしてお客風の近所のおばあちゃんたちと全員知り合いだった。

タローマンは、

—きっと彼女たちとほぼ毎日しているであろう—

台風情報から、これからの天気について、

そしてサーファーの心情や軽自動車の相場や食堂情報をしつつ、

この久礼ところ天を箸などは使わずに食べると、

突然話はこちらに向き、

ビンテージサーフボードに及び、

最後には波の話に落ち着くのであった。

ところ天屋を出て、

角を左に曲がると、

すこし賑やかな路地となり、

左手に菓子屋があった。

こういうお菓子は大好きであり、

少し前は生クリーム系の洋菓子だったが、

最近はこんな伝統的なものを好むようになった。

そしてここは数人から

「行ってみるといいですよ」

そう推奨されていた『久礼大正町市場』だった。

そういえばウナクネ支部長ヤスくんが、

「ここで鰹のシンコが食べられます」

と言っていたのを思い出した。

あいにくシンコはなかったけど、

タローマン情報によると、

「タナカで干物」が最高らしく、

魚屋で干物や刺身を選び、

焼いてもらい、

向かいの食堂で250円払えば定食にできるという。

私はこの「さばみりん」を熱望したが、

「ここのスカウティングレポートは”かます”だよ。

1000円は高いけどさ、

みんなで割れば1匹333円だし、

その価値はあり余るほどあるからさ」

私はカマスよりもサバが好きなんだよと言うのだが、

こうなると、

タローマンはゆずらないのも知っているので、

私は民主的精神へと移行し、

カマス派へと本日お昼頃だけは趣旨替えをするのであった。

大正市場はTV等で宣伝されているようで、

大人気であった。

その食堂も見たところ満席で、

さらには名を書いておくと呼んでくれるシステムだった。

ややあって奥の席に通され、

そして美しく焼かれたカマスが目の前に出てきた。

タローマンはそれにブシュカンを絞ってかけた。

たくさんのタネがカマス焼きの上に転げ落ちた。

「これはね、仏さまの手の柑と書いて、

ブシュカンと言うんだよ」

仏さまの手はこんなに小さかったのですね。

私のお皿もこんな感じ。

タローマンが絶賛するカマスだが、

なんだかベイシアで買ったものとあまり変わらず、

本当に天日干しをしたのかどうかは怪しい味だった。

このタナカ鮮魚店はTVで紹介されて大人気の店らしく、

かなり横柄で、店員は疲れており、

けれど客は、

「有名だから」
「人気店だから」

そうやってさまざまな店の要求、

つまりお皿はここに片付けろ、

魚の焼き賃が気分で上下する、

醤油も自分で取りに来なさい、

ここはこうしろ、椅子も直せ、

テーブルも拭け、食べたらすぐに出てくださいね。

といった奴隷制度に喜んで従っているのを横目に、

私たちはカマスの大きさについて話していた。

私が見た中で一番大きかったカマスは、

フィジーのマトゥク島でアッシャー・ペーシーが釣り上げたもので、

あまりにも巨大でスキッパー船に載らないほどだった。

3mはあっただろうか。

で、アッシャーはその巨魚を釣り上げるのをあきらめ、

ロッドをあおり、

ミノーのフックを外して海に戻そうとしたが、

船長の「村の人にあげたら喜ばれるよ」の一言で、

そのようにすると、

私たちは村人に神さまのように喜ばれた。

村中が全員食べても余ってしまったそうで、

そのときオーストラリア人のアッシャーは、

「(バラ)クーダ食べるんだ…」

「クーダは日本でも喜ばれるよ」

そんなことを言ったことを思い出した。

(巻末リンク*2参照)

白人系の多くは、

青魚を魚臭いと敬遠し、

サバなどは嫌うほどであるが、

逆に魚資源が減らなくていいと思い、

あまりオススメなどはしていない。

大きなカマス画像を探すと、

こんなのを見つけた。

アッシャーのはこの倍はあった。

これも食べたのだろうか?

大きなサバ亜目の魚であります。

「船木くん、変な波好きでしょ?」

「なんで知ってるの?」

(タローマンはスマホ、インターネットの類はしないことで知られている)

「ウナギの道はウナギだよ」

「ふーん」

そんな会話の後連れて来られたのが、

この岩だらけのブレイク。

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish 6’0″

Special Fins

.

けれど、

すばらしい波だったので、

変な波ではないねと言うのだが、

タローマンは「これは変な波だよ」と言い張る。

まあ実際には良い波も変な波も主観であるので、

彼にとっては、これも変な波なのかもしれなかった。

例によってここも全くの無人。

最近キャッチサーフばかり乗っていたので、

エリック・クリステンソンの、

新作コスミック・フォンザーでひとっ飛び。

ここは滑りではなく、

「飛ぶ」というところに私の主観があり、

けれどそれはかなりの精度で私の感覚を捉えているのでありました。

【巻末リンク*1:サバ手の科学】

【ウナクネ・サイエンス】サバ手の真実_(1584文字)

【リンク*2:フィジー未踏旅、アッシャー・ペーシー】

(もう15年前のことになる)

【naki’sコラム】ロマン主義者たちの冒険・フィジーの向こう側、南東諸島編 PART1

Happy Surfing!!