このことは昨日も書いたが、
石田さんのことを思い出していた。
ベンチュラセイジに言われたのが、
「竜串に行ってみてください」ということ。
(巻末リンクをご覧ください)
土佐清水からたった8kmだというので行ってみた。
公式駐車場(無料)に停めると、
なんと石田さんの車がやってきた。
これは昨日ここに書いたことだが、
石田さんが大好きだった波を見に行くと、
まさしく彼が波に乗った。
今度はどんな石田さんだろうか?
そう身構えていたら車から降りてきたのは、
石田さんには似ても似つかない人だった。
そういえば、
岬波の「愛のセッション」では、
マナブくんが一番小さなボード(クアッドフィッシュ5’8″)で、
沖まで200mのロングパドルを往復し、
さらには誰よりも多くの波に乗り、
三時間で累計2km以上ものパドリングをして、
お店に戻り次第すぐにうどんを仕込んでいた。
すかさず高位のサーフ妖怪だと認定した。
そんなことを思い出しつつ竜串海岸に歩き出すと、
「なんだこれは」
奇っ怪な建物があった。
異様というか、面妖である。
プレートを見ると、
『珊瑚博物館』とあり、
内部を除くとすでに廃墟となっていた。
宮崎駿さんの映画『千と千尋の神隠し』の冒頭部分が、
彿いて溢れるように浮かび出てきたようだ。
人通りも何もない道。
もっと撮りたかったけど、
レンズを替えてあれもこれもと撮りたかったけど、
なぜかとても怖くなった。
前出の遠景と、
この正面、そして斜めを撮って海岸方向に後ずさりした。
文字通り後ろ向きに歩いたのは、
妖(あやかし)がくっついてこないようにと真剣に感じたからである。
そうやって海岸に出ると、
そこはすでに数万年前に朽ちた竜の体の上だった。
圧倒される感覚。
震えるほど怖い。
ここもなぜか無人で、
そういえば先ほどのプリウスの人以外誰も見ていない。
あの人も一度見たきり姿を消してしまった。
船すら見えない。
竜だ、
龍だと感じるのは、
全てにおいてであり、
こうして爪まであった。
上の画像の右下部分を拡大すると、
それがよくわかるだろう。↓
こんな爪がいまだに残っている。
龍の墓場だったのか、
そこまでのパワーだったのだろう。
「地に足が付かない」
という経験をされた方ならお分かりのように、
ふらついた私は、
二度も倒れそうになった。
しかも平らなところで、
気を抜いた瞬間にフラリと来た。
高所や閉所恐怖症等があるが、
まさしくそんな発作的気分だった。
「竜串行ったよ」
発端のベンチュラセイジに連絡すると、
「海がまたきれいなので、今度は潜ってみてください」
そう言うが、
あの龍を水の中から見ることを想像するだけでクラリとする。
きっと潜った途端に失神するだろう。
まとめ。
整理すると、
珊瑚博物館の廃墟で、
異空間にいる自分が浮き出てきた。
そのまま誰にも会わず、
竜の岩に乗ってしまったので、
異空間のままで竜を感得し、
そのことを完全に信じてしまった畏怖から来る超常的な恐怖を味わった。
時間を遡ると、
青龍寺の奥の院で起きたことや、
消えない虹のことや、
海部のレキくん由来で室戸岬に行ったことや、
そんなこんなが走馬燈のように巡った。
目を閉じると、
私は反時計回り(左回り)で回っていた。
上昇気流の中にいるのは、
ちょうど低気圧がここを過ぎているからだ。
(この天気図内にしんじょう君のおへそがいくつあるか求めなさい。10)
自分は、
この巨大な低気圧に巻き付けられたのかもしれない。
強風大雨で昨日はノーサーフの1日だったが、
高岡町まで行き、
土佐市観光協会事務局長にお会いして、
土佐市のいろいろを伺ってきた。
高岡町と宇佐の違いとか、
竜のこれからとかそんなことだ。
詳しい人ならお分かりの通り、
横浪半島の東端に青龍寺があり、
その地名が竜である。
まとまらないが日記なのでこれで是(よし)。
[ドラグラ・プロダクションズからのお詫び]
そろそろ掲載予定の新連載
『38フィートの週末』は、
低気圧通過という絶好の条件のため、
片岡鯖男センセは波に向かってしまいました。
ここにお詫びいたします。
ですが、鯖男センセは、
この巨大な低気圧波のことをフレッシュに書いてくれる、
くれますと、前向きに感じています。(編集:英治)
タローマンが乗る波を見つめる河合会長。
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【巻末リンク:この竜串に行くきっかけ】
Happy Surfing!!
◎