6’1″ self shaped single Fin at Chiba Ala Moana,
July 2017
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千葉アラモアナ。
サーフマガジンのコラムに使う写真を探していると、
検索にひっかかってきたのは、
昨年の7月に乗ったアラモアナ写真。
このときはまだ名前もなく、
ジェフリーズレフトと呼んでいたが、
逃げていくライト波とは逆の、
内側に入り込んでくる波質。
私たちはこういう波のことを
「寄ってくる」
とか、
「入ってくる」と表現し、
Nation Lamborghini 5’4″
Janurary 2017
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逆にジェフリーズのような波質は、
「逃げていく」
「開く」
と言っています。
およそ全ての波はどちらかの波質だろう。
それぞれの良さがあるのと、
隣会わせでどちらも乗れるのは、
世界でもとても珍しいブレイクだと言える。
この辺りは少し歩くと、
あまりサーフされておらず、それぞれの正式名などはまだないようだが、
信じられないほどサーフスポット、ピーク、ブレイクだらけで、
それは侵食が進む海岸のために入れられた堤防やテトラポッドに由来するものも多く、
テトラポッドに囲まれたエックスなどは、
まさしく日本ならではの波質、
大きく言うと人工波にカテゴライズできるものであります。
こういう名がないところを
「勝手にサーフスポット」
ということをどこでもしていまして、
これらは私たちが呼び始めた名前です。
よろしければお使いください。
または命名して、身近なスポットにしてくださいね。
海底も海岸の砂は日々動いていて、
侵食も進んでいるのは疑いのない事実だろう。
とすると、
それらサーフスポットやブレイクは、
同一性を保持できないので、
「明日はわからない」
「明日会えないかもしれない」
というヒリヒリとした魅力をはらんでいるのも事実だ。
これを書いていたら、平家物語の冒頭を思い出した。
調べてみるとこうあった。
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祇園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり、
沙羅双樹の花の色、
盛者必衰の理(ことわり)をあらわす。
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これではわからないので、
故事ことわざ辞典を引いてみると、
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祇園精舎の鐘の音は、
「世の中に不変のものはないと聞こえる。
沙羅双樹の花の色は、
栄える者は必ずや衰え滅び、
長くは続かないこの世の定理を表している」
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そうすると、
波も海も今だけのものかも知れません。
「時間も場所もさらに大切にしなくては」
そう思った夏のような朝。
Minami Izu 2018 May
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友人たちと行く伊豆の旅。
夢の旅。
二度とない時間。
Izu Tahiti
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下田市吉佐美にある小さな浜に来る波が、
タヒチに似ているからとこうやって命名すると、
本当にタヒチ波に感じてくるから不思議であります。
Dalai Raca XXXVIII on
Catch Surf Odysea® Plank 7’0
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なんと爛漫大使のラカちゃんもやってきました。
ラカちゃんの詳しくは、
巻末のリンク『サーフハッピー』と、
『二郎のハッピーサーフ〜』編をご参照ください。
東京に行ったときに感じたのは、
「どんなに煌びやかでも自然の美しさにはおよびもつかない」
ということ。
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この世はすべて、
姿形も本質も常に流動し、変化する。
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冒頭に書いたようなことが浮かぶのは、
きっとこの伊豆の海岸や岬が、
神がかっているほど美しいからに他ならない。
波乗りが連れてきてくれた神聖な場所。
いつまでも大切にしなくては。
干潮となって、波が小さくなってしまったので、
車では行けないタライ岬というところを目指すと、
その神聖なる場所のオーラに地面が揺れるような錯覚を感じた。
その帰り路で見たのは、
この大岩を取り囲むように両側から回り込んできた波が、
最後はこうしてまた合わさり、
その左が強ければ写真のように右に折れ、
その逆だったりと、波のトップは右往左往としていた。
あわててGoProを出して撮ったのがこれ。
この波姿を眺めていると、
やはり今でも信じられないほど不思議な波なので、
何かのメッセージかもしれないと、
多くの人の目に付くようにここにポストしてみた。
伊豆フラッフィーは今日も元気です。
み〜。
Happy Surfing!!
◎