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横山泰介さんと法王@逗子サーファーズで全てが溶ける_WSLタヒチの私流観戦記_(2259文字)

Surfers, Zushi 2019 August

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忘れられない写真を得た。

私のサーフィン人生形成の指針となった横山泰介さん。

ドラゴン・グライド・プロダクションズでは、

ハッピーサーフィンの長、

長老として尊敬するお方であります。

さらにはラカ法王。

これは逗子のサーファーズに行った際のもので、

旅も波乗りも、

ナルちゃんも泰介さんのカローラや、

大野薫さんのJJモンクスの白ワインと、

海やサーファーズ岬の波、

36年間という時間と、

記憶が混ざって、

融合したかのように酔っぱらってしまった。

旅先の朝陽も、

波の感動も記憶も溶けて、

結集するように実って笑った日。

サーフィンはすばらしい。

そうやって感動することがある。

ずっと感動していたい。

サーフィンでの競争は全くといっていいほど好まなくなったが、

ときには最高峰のサーフィンを見る機会なのと、

バレル波の秘伝に迫りたく、

各国の覇権者、

つまり師範の演舞を見て研究させていただいている。

このタヒチ戦を観戦することを好きなのは、

ボートに取り付けられたカメラアングルのせいで、

バレルへの張り付き方、

そしてテイクオフの入射への各動作が見られるからだ。

さらには各師範のパドリングが学べる。

私は積極的にパドリングを教えています。

とても大切な動作です。

ぜひこの機会に大師範たちから、

パドリングの腕の軌跡を習得してください。

カメラ前を通るパドリングは、

グレイトサーファーを目指す者にとって、

黄金以上の価値があると思います。

海面下で見えない腕は、

ボードのレイル下にまっすぐ伸びていくので、

すると、

全員が楕円軌道をしていることにも気づいた。

クロールではないのですね。

さて、このラウンド32。

ヒート1でカノアくんが敗戦したのは、

波の運だけだったと思う。

接戦ヒートの数々。

トニー・モニースの息子セスが出場していた。

彼はハワイ出身なのと、

こういう波質を得意としていることを知っている。

JOBやジョンジョン・フローレンスが出場していないので、

ハワイ王子から波乗りを学ぼうという心持ちで画面に食い付いていた。

(このヒートを巻末にリンクしました)

すると、

ブラジルの師範クリサント(Peterson Crisanto)が、

セットの大バレルに入り、

ノーグラブでアウトしようとしたが、

そのままフォーム・ボール(泡層)に吸われてしまい、

ファーストセクションのインサイドではまってしまった。

(このヒート2度目)

セット最後の水深があるときに

タヒチアン・ウォーターパトロールが、

ジェットスキーで救助に向かったが、

腕が滑ってしまったのか、

うまくいかずに、

クリサントはそのまま激浅珊瑚礁の上に残された。

(このシーンは巻末リンク、動画開始40分11秒にあります)

WSLコメンテーターのジョー・ターペルの、

カリフォルニア訛りの甘い声によると、

あのエリアは、

4インチ(約10cm)の深さの珊瑚礁が拡がっていて、

そして正面から、

左右斜め前から集まる6−8フィート(約182−243cm)

の砕けた波が、

バレルをメイクできなかったサーファーを襲う。

イベントだからレスキューがいるが、

普段は誰も助けには来ない。

フリーサーフをして、

メイクできなければ、

このようなビーティング(刑)となる。

ここでクリサント師範は、

少しでも深い陸側に逃げようとするが、

(チョープーはラグーンなので、リーフから離れると深い)

沖に向かう強烈な流れに吸われ、

そのまま泡波を喰らっていく。

けれど、

ブラジル師範なので最良の避け方、

そして受け身を取っていた。

一般のサーファーなら

「プロでもはまるのか!」

そう驚かれるでしょうが、

私たちはしょっちゅうはまっている。

波はそれほど偉大で、不条理なのだ。

こちらの祈りとか、

願いや希望はたいてい無視されるので、

いわゆる泣いても笑ってもという状況となる。

よって、

波周りも含めて、

ワールドクラス波は最上級者オンリーだとわかる。

次に気づいたのが、

数十年に渡る覇権を持つケリー・スレーターのこと。

彼は自身のヒートの1時間も前から、

チャンネルに浮かんで波を見ていた。

リンク先の使用方法は、

下の画面を参考にしてみてください。

ケリー王の体は冷えないかどうか気になるが、

彼はそうしてずっと海面の高さから波と、

各人の演舞を見ているのだった。

その昔、

シエィ・ロペスと撮影旅行をしていたときに、

(彼もまたすばらしいチョープー師範である)

「どうやってあの激烈な波を乗っているのか?」

そんな基本的な質問をしてみると、

「まずは、到着したらパドルアウトしてチャンネルから波を見るね」

「ほう!」

「波が大きくても小さくとも、

どんなにサーフしたくても8時間は見続けるよ」

「そんなに!」

「それでも足りなければ、翌日も同じようにして、

チャンネルの上でボードに座って、

冷えてしまったらボートの上から見続けるんだ」

「すると?」

「乗る場所とか、波が合わさるところがわかってくるから、

必ずそうしてからパドルアウトしていくのさ」

「毎年やるの?」

「もちろん!毎年、毎回あそこでサーフする際はそうしているよ」

そんな会話を思い出した。

いろいろな基本的なことを感じさせてくれる私的な観戦記でありました。

【巻末リンク:セスのヒート】

文字列をクリックしてください。

上記全てが見られます。

Men’s Championship Tour Tahiti Pro Teahupo’o

Round of 32 Heat 14

Happy Surfing!!