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【サーフィン研究所特大号】ついに実を結んだフル・ボトムターン_(2268文字)

悪夢のようなワイプアウトをした。

激流ブレイクのピークでボードが降りていかなかった。

というより、

もう1〜2回パドルしてからテイクオフすれば良かったのだが、

「行ける」

そう思って波の下に落としたが、

結局落ちずにトップで残ってしまい、

私は波の中に吸われ、

ゴーストライダーではないが、

ボードだけがテイクオフしている写真が残った。

結果、

このサイズにしては信じられないほど沈められ、

流されて、

防波堤の中に吸い込まれそうになった。

ようやく気持ちが落ち着いてきた。

サーファーズ岬のきんちゃんは、

昔からボトムターン・マニアとして知られている。

これは30年ほど前にさかのぼるが、

「トムカレンのさ、なでなでターンがいいんだよ〜」

そんなことを言うので聞いてみると、

ボトムターンで海面をナデナデしているんだよ」

意味がわからなかったが、

今ではわかる。

手を軸にしていたのだ。

BLue誌にも書いたが、

トム・カレンの動画を見つけ、

それを見ていると、

ボトム・ターンが異常に伸びていた。

「こんなターンをしてみたい」

そのときはそう思っていた。

昔からずっと。

でもタイラーの2+1がやってきて、

「速い、減速感もすばらしい」

減速感が良いものだと感じることは、

自身初のインプレッションというか、

これがレビューの骨となったことはジローくんの日に書いた。

Tyler Warren “ONE OFF – 2+1″ 6’5″

VEKTOR Tabs and the Famous Greenough 9”

Photo by @tunatunatantei

.

そしてこの2+1に乗ってからは、

乗る以前

乗った後

というふたつの感覚が出現していた。

で、

上記したトム・カレンの動画を再び観ると、

トップアクションは及ばないが、

「ボトムターンならコピーできるかも」

そんな気配が持ち上がってきた。

失速させずに長くボトムターンをする。

文字で書くのはかんたんだが、

なかなかむずかしい。

けれど、

壁の横でイメージ・サーフィンをすると、

できるような気になってきた。

で、

この激流波でその高速長距離ボトムターンをやってみたら、

なんと上手くできた。

さらには上がってくると、

シークエンスでばっちり残っていたので、

公開の運びとなったのであります。

ここがきんちゃんの言う「ナデナデ」で、

たしかにナデナデしているように見える。

フルターンに入った。

だがイメージでは、

ここからこのまま体を開かずに、

同加重を維持させていた。

速度が出て、

遠心力によるGがかかるが、

それでも加重を続け、

上体も動かさずにいた。

さらに速度が出て、

距離が出た。

注目したいのが、

ここは斜面でもなんでもなく、

平水面である。

動力がないサーフボードでここで加速するというのは、

なかなか信じがたい。

けれど、

このボトムターンはまだ続き、

速度は残してきたトラック(軌跡)と、

ボードから発したスプレーで判断していただきたい。

このボトムターンのおかげで、

このセクションまで出て来られた。

速度が出ると、

一瞬で距離が稼げるので、

波をメイクできる率が格段に変わってくる。

逆側のレイル、

カットバックもするするとレイルが入り、

その入っただけが速度となる。

サスペンションが良いというか、

適度に柔らかいので、

泡部でもこのようにターンができてしまう。

30年も前に憧れていたことのひとつがようやくできた。

あの頃は「全く不可能」に思えたことだが、

こうして今できることに感動してしまい、

この夜タキビパレスで行われた真正タキビナイトで飲み過ぎてしまった。

夷隅のチャンピオン(本当)であるケイスケは、

少し前はウナクネ・ケイスケであった。

ウナクネ(ウナギ・クネクネ)が

ドラグラ(ドラゴン・グライド・プロダクションズ)と変名したので、

こちらもドラグラ・ケイスケとなった。

彼は世界各地の逸波を経験済みなので、

この激流波を軽々と滑っていた。

ケイスケの良さは、

体勢が低いことだと思う。

なので、

ターンが強くしぶとい。

玄人好みのサーフィンをする熱い男である。

インサイドのリフォームを攻めるナッキー。

ちょっとしたウエーブプール状態でもあった。

この波の角のトップにサイドフィンを引っかけて、

波内に落とすことを会得中である。

ひさしぶりに登場したのは、

シギーGで、

「ぼくが来ていなかったわけではなく、

ナキさんがいなかっただけです」

そんなことを言っていたが、

なるほど、

サーフスタイルが格段と良くなっていた。

彼は先日発行されたフーディガイド#12内での、

「恥じらうポテトサラダ」に感動してくれた一人である。

(巻末リンクを参照ください)

昨日も登場したロレックス松本さんのボトムターン。

これは私のと違うバージョンで、

後ろ足を中心としたグルーヴィー(groovy)なものだ。

これを見たバリー・マッギー師匠は、

「DFW(いいね)!」と言ってくれるだろう。

(巻末リンク*2を参照ください)

だが、懐疑的な瀧朗はDFWと言うだろうか。

さてさて、

ここにうれしき【お知らせ】を。

ドラグラ・プロダクションズの河合さんが、

こうちの移住サイトで特集されています。

人生の大きな転機とし、

空海由来の室戸岬にいて、

おいしいもの研究所を作りのびのび暮らしている。

あいにくのウイルス騒動で、

観光客が激減しているが、

ちょうど基礎を作るときだったのでよかったです。

【巻末リンク:恥じらうポテトサラダ内包ポスト】

【特大号:サーフィン研究所】冬旅修了報告_みんなでサーフィンを変えていく_(2899文字)

【巻末リンク*2:DFWとは?】

【特大号】不条理時代のDFWという矢とは?_仲間と行くヘア・カリフォルニア_(3357文字)

Happy Surfing!!