Catch Surf ®ODYSEA Surf Camp Special 10’0″
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このキャッチサーフの10フィートは、
体積が120リットルもありつつ、
カタログ外なのは、
本国USAでは『サーフスクール専用』で、
小売りNGとなっていたから。
けれど、
日本総代理店チームが、
本国と日本との変圧器となっているので、
日本のサーファーの総数を考え、
小売りができるように契約した。
体積120リットルのメガ級ボードであり、
いわゆる小舟だ。
大きなボードに乗るのはいくつかの理由がある。
一番の魅力は、
『波の始まりから一緒に』
ということではないだろうか。
「波になる」
という予測があれば、
うねりの持ち上がりのタイミングを見計らって、
波に対してのボード角度をミリ単位で合わせ、
最初のパドルを入れる。
大きいから最初はほとんど進まない。
けれど、
その放出したパドルパワーが、
ボードを揺らす瞬間がある。
そのタイミングでもう一回パドルを入れる。
うねりの凹みに合わせて、
もう一度、
今度はフルパワーで真のパドリングを入れる。
これが『インパクト・パドル』というものだ。
長くなるので割愛するが、
深く知りたい方は、
巻末にこのインパクト・パドルのリンクを付けておきます。
ボクシングや格闘技で言うところのカウンターであるが、
具体的には野球やテニスのバッティングというか、
球がバットやラケットにぶち当たる瞬間だ。
このインパクトで、
うねりとサーファーが合致すると、
波になっていないのに関わらず、
「お〜し、乗って良い」と、
通行手形を発行してくれる。
「よ〜し」なのに「お〜し」と書いたのは、
うねりは、
その土地の方言を使う気がしたからだ。
よって房州弁はお〜しで良いはずだ。
後は、
余計な抵抗をかけずに波の芯の移行に身を委ねる。
こんなサーフィンが楽しい。
これこそが私たちサーファーにとっての禅であり、
深い行為だと感じるのだ。
ありがたや10フィート・ボード。
こういう大きなボードは、
テイルを踏まないとターンできない。
ターンをすると、
こんなことになる。
これも
「これぞサーフィン!」
感嘆符が付くほど、
意識はダイナミック・レンジに突入する。
軌跡が龍に見えたので、
ここにそれをビジュアル化してみた。
「私は龍頭に乗っていた」
そんな思い込みができるのも、
森羅万象の神であり、
太古の昔からやってきた波に乗るからでありましょう。
オリンピックで沸く業界というか、
競技一辺倒の世だからこそ、
こんな古式というか、
真式のサーフィンをご紹介したく、
本日はそんな運びでした。
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【おまけのニュース】
高知新聞で連載されていた
『白鯨・Boby Dick 』が終わってしまった。
昨日の朝刊で(完)とあったが、
あまりの余韻に本日は、
余談みたいなのが掲載されるかと思っていたが、
安部みゆきさんの時代小説となった。
夢枕獏さんの物語は壮大だった。
土佐弁の先生であり、
ときには息を詰め、
万次郎をジローくんに重ね、
祈り、
視界を潤ませたり、
飛び跳ねるほど興奮しながら読んでいたので、
それを生みだし続けた獏先生は、
あしたのジョーの最後のコマみたいになっていることだろう。
すばらしかった!
半端ではない愉楽文学作品をありがとうございます。
出版社の方、
また一気にまとめて読みたいので、
どうぞ早めの単行本化をお願いします〜。
けれど、そうすると、
加筆や校正で獏さんが忙しくなるのだろうから来年くらいだろうか。
そして誌面は、
この「語って捨てよ」みたいなふわり系にバトンタッチした。
このバラエティというか、
アンビエントな触覚も高知新聞が優れていることのひとつだろう。
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【巻末リンク:インパクト・パドルについて】
Happy Surfing!!
◎