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【サーフィン研究所特大号】WBPの円月殺法_ネムリ・キョウ・シャチョー_(2088文字)

台風による大嵐がやってきて、

その猛風によって、

この辺りにいたヤブ蚊を全て吹き飛ばしたようだ。

気温が2〜3度、

水温が1〜2度下がった。

よって、

かなり快適であるが、

嵐はまたやってきそうである。

昨日も未明に起きだし、

西に向けて車を走らせた。

昔は、

「西に向かう」

ということを

「死に向かう」

と言っていたことを思いだした。

須崎あたりで

黒潮町のシェフ・ド・キュイジーヌ高松正氏(ターボーくん)から、

「今日はあんまりやね。

フダラックの奧に行けばええんやろけど」

そんな情報が入ってきた。

(フダラックを巻末リンクしておきました)

偉人タマちゃんと話すと、

「川が流れゆうき、数日できんやろ」

そんなことを言っていた。

そのまま走っていき、

中土佐に入ると、

シャチョーから

「WBP、できそうです!」

そんなうれしい連絡があった。

Catch Surf® Skipper Fish 6’0″

Tyler Stanaland model

Mega Quad Fins

.

WBPとは、

ウォーレン・ボルスター・ピークの略。

名付け親は抱井さんとされているが、

じつはシャチョー由来でもある。

この名は、

1970年代だか80年代にさかのぼる。

抱井さんが、

米の人気写真家ウォーレン・ボルスターと一緒に土佐高知にやってきて、

このWBPでサーフして、

それは見事なバレルに包まれた。

そして、

このピークは土佐の人に知られるようになった。

「よくあんなところを見つけましたよね」

前出のシャチョーはそう言うが、

海沿いの道を走るとこの波が見える。

ただ、

普通の人はここまではやって来ないほど辺境であり、

中土佐の果てでもある。

グーグルの衛星画像で俯瞰(ふかん)してみると、

このレフトが写っていた。

まさにこの通りの波で、

メインのうねりと、

東からの岬から跳ね返った波、

そして西にある港や岬からのウエッジが、

この波を複雑にしている。

シャチョーは、

ガンから、

いつもの5・8フィッシュに戻った。

やはりガンを持ち出すSR波は特別なのだろう。

Maguyan on

Eric Christensen Cosmic Fonzer 7’2″

.

マグヤンも私と同じで、

ここでサーフするのが二回目。

実際にこうして画像で見ると良い波だが、

もしメイクできなければ、

岩地獄が待っている。

そんなことでマグヤンは腰が引けてしまっているのだ。

彼はSRで乗れなかった憂さを晴らそうと、

気合いを入れてパドルアウトしたが、

やはり岩が目に入り、

やたらと怖かったそうだ。

だからここは空いているのだろう。

シャチョーの知り合いのサーファーがパドルアウトしてきて、

テイクオフからすばらしいバレルに包まれた。

難しい波をよく読んでいる。

こういう波を好きになるということは、

マニア的ではあるけれど、

「人気があるから」とか、

「安全だから」と、

通常のブレイクに行かない気構えもすばらしい。

The Boss on 5’8″ Fish

.

偉人タマちゃんは、

酔っぱらうと、

いつもこんなことを言う。

「社長のグラブレイルは世界一です」

「ほう!」

「これは申し訳ありませんが、

ジョンジョンよりもナキさんよりも上ですわ。

あれは半端ではありません」

 

ということで、

先週からシャチョーのグラブレイルを拝見している。

なるほど、

タマちゃんの言うように安定度がすごい。

「シャチョーは何歳なの?」

そう聞いてみると、

「1967年生まれやから、ナキさんの2つ下やったと思います」

そんなことを言う。

この位置というか、

ボード角度、

体勢、

速度感、

全てが完璧である。

波が切り立ちすぎて、

フィッシュに直付け(グラス・オン)された

大きなハーフムーン・フィンですら抜けて横滑りしていた。

けれど、

慣れたもので、

シャチョーは平然とグイとレイルを引き寄せて、

トラクションを確保した。

さすがという他はない。

さらに押しつけて、

ハイラインに持っていく。

ここはシャチョーのホームブレイクなので、

今まで何万回も同じ動きをしてきたのだろう。

円月殺法という剣術を思いだした。

調べてみると、

柴田錬三郎の小説で、

眠狂四郎(ねむり きょうしろう)という主人公がいて、

その彼の必殺技だ。

ちょうど、

シャチョーが生まれた年のTVドラマだとあった。

その『眠狂四郎無頼控』の円月殺法で、

このむずかしいWBPの斜面に張り付き、

そのままバレルに包まれていくネムリ・キョウ・シャチョー。

彼のダンディズムと、

複雑なレイルワークが融合した瞬間でもあった。

シャチョーは、

このような実力があるゆえ、

突然*DGPの登場人物になったというのが、

大きな理由だろう。

(*ドラゴン・グライド・プロダクションズの略。

巻末リンクしておきますね)

ベンチュラ・セイジから、

「信じられない猛暑です。ベンチュラ5000です」

そんなメールと画像があった。

彼の農園は最上段のフィルモアにあるので、

午後2時の気温が47.2度と表示されていた。

【巻末リンク:フダラックとは?】

【サーフィン研究所】ポタラカとフダラク_最大セット波のワンオフ_土佐西南いろいろ_(1322文字)

【巻末リンク*2:DGPとは?】

【お知らせ】ドラグラ・プロダクションズ発足!!_(2601文字)

Happy Surfing and Happy Summer!!