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【サーフィン研究所特大号:三部作】小波日の浮力目安_コニャックに漬けたマンダラ・コーヒー_グリズリーベアVS河童_(2222文字)

このビーチの前にスマイリー・グリズリーこと、

伊藤くんがいつもいる。

本当にたいてい、いつでもいるのだ。

けれど、

夜明けごろに行くと見事に無人だった。

ちょうど夏至なので、

これは午前4時台の話だ。

なぜグリズリーがいないかと言うと、

夜勤の彼は、

きっとまだ終業していないからだろう。

Catch Surf® Heritage 8’6” Noserider

Single Fin 8’6” x 22.90” x 3.15” (80 liters)

.

波は弱いので、

浮力のあるボードならば最高だった。

目安としては、

体積が自身の体重の倍程度だろうか。

ちなみに私ならボード体積が80リッターあれば、

ショートボードのオーバーヘッド感覚で波が乗れた。

【第二部:マンダラ・コーヒー】

さきほど届いたコーヒーに感動したので、

その感激をここに書いてみることにした。

届いた袋には、

6月11日焙煎とあり、

法王誕生日(巻末リンク)の翌日に焼かれた豆だ。

焙煎日から11日が経過して、

風味がちょうどピークになっている頃だ。

この挽いて飲める状態の少し前は生豆だった。

アゾテア農園のシングルオリジンを湯温50度で洗い、

ひとつひとつハンドピックしたものを自然乾燥させて、

コニャックでひたひたに浸す。

数日間漬け込んでからようやく焙煎だ。

私たちの誇る一級焙煎師が、

火加減よろしく1ハゼちょいまで持っていく。

たったそれだけのことだが、

じつはこの言葉内だけでも気の遠くなるような作業がある。

これがコーヒーを宝石と呼ぶゆえんだろう。

鑑賞者を気どりつつ試飲してみると、

液体結合があったアゾテアとコニャックは、

まるでベター・ハーフが結婚するように

それぞれが風味を徹底的に燦爛させていた。

私は総料理長がそうしてくれたように、

豆を一粒噛み砕いてみた。

すると、

コニャックの持つ繊細かつボリューム感がある熟成香が、

白桃や柑橘系の果実味に加え、

ポテンシャルの高いスパイス香が、

ふくよかなアゾテアの中心までしみ渡っていたのだ。

私は放心したようになり、

公平を期すために同じカップにもう一杯注ぎ、

それを室温まで冷やしてから再び味見をした。

一口飲むと、

さまざまな命題をめぐっての考察をおこなう自分がいた。

さきほどはアゾテアとコニャックの結婚と書いたが、

これは誇らしい一級焙煎師が想像力をはたらかせつつ、

実験にも似た推察をした結果、

味覚から次の段階の言葉がないレベルまでコーヒーを飛翔させたと感じた。

「真のコーヒーの目覚め」

@MANDALACOFFEE_JAPAN

をどうぞよろしくお願いします。

【第三部:ノスタルのカッパ事件】

ノスタルに行ったのは、

「ワンコインで上等ハイボールが飲めるで」

とターボーくんに誘われたからだ。

「ええウイスケは静かやで、

二日酔いなんかしないんやで」

とも言う。

禁猟というのか、

禁酒期間中のスマイリー・グリズリーが

「自分もノスタルに行っていいですか?」

そう言った。

「まずいで、おまえはあそこ出禁(出入り禁止)やろ?」

ターボーくんからすかさずそう言われ、

「一滴も飲まんで、ナキさんと話したいんです」

そんなことになった。

(スマイリー・グリズリーは、

以前ここでオオトラとなって暴れて出禁となっている)

で、

シェフのたっくんにグリズリーを呼んでいいかと相談すると、

「あのな、グリズリは次の日に謝りに来たんやで。

この商売やっててな、粗相するもんはたまにおるけんど、

きちんと謝りに来たのは彼だけや。感心や」

「では許すということですね」

「許すもなんも、酒飲まん言うてるのをダメ言うほどわいは無粋やないで」

さすがカポエイラの達人であり、

幡多郡の志田四郎(のちの西郷四郎。姿三四郎のモデル)

と呼ばれるだけある気風(きっぷ)だった。

「ソノ得意ノ技ニ於テハ幾万ノ門下イマダ右ニ出デタルモノナシ」

たくさんの料理が出て、

そのハイボールを飲み比べしていくが、

グリズリーは有言実行で一切酒類を口にしない。

ただ、

アイスクリームを7回もおかわりして、

それに負けずと、

ターボーくんはハイボールを20杯くらい飲んだ。

やがて店も閉店になり、

たっくんとチエちゃんが終業して同席した。

日没には就寝する私はすでに眠く、

半眼状態でマグやん化していた。

するとターボーくんが

「グリズリは、ナキはんに話があるんとちゃうんか?」

すると、

その相談内容がこうだった。

「あのですね。言いますよ。

自分をグリズリー・ベアなんかでなく、

これからはカッパというキャラクターにしてください」

それを聞いたターボーくんが吹き出しそうになりつつ、(写真)

「それは黄桜やで、

かっぱっぱ~るんぱっぱ~の、ぼんぴりぴんやで。

おまえは飲めんようになったんやから酒の宣伝はあかんて」

そんなことになって、

けれど懇願する目で、

グリズリーベアは気が重いのです、

カッパのほうが楽なんですと私に伝えてきた。

すると、

カポエイラの達人たっくんがあいだに入ってきて、

「全てはハッピー・サーフィンということでハッハッハ」

そう言うと、

横にいたチエちゃんが、

「あんたはな、カクトー(格闘)だけやん、

ハッピー・ケイシャーダしてればええやん。

私がハッピー・サーフィンするんやで」

そんなことになって、

日付が変わるまで夜は更けていった。

【巻末リンク:法王誕生日】

【サーフィン研究所特大号】法王誕生日に寄せて広報部より_スカシー到着!_仲間たちとサーフ!!_(2377文字)

【巻末リンク*2:昨年のペンギン村】

【サーフィン研究所】スマイリー・グリズリーのハッピーサーフィン_国と人種を越えたデューク思想のペンギン村_(1558文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyle!!