すぐ沖を低気圧が通過していったようで、
うねりのはじまりのような波がやってきていた。
天気図を確認してみると、
その波群を吐き出したというか、
風を吹かせた低気圧は目の前を東北東に抜けていっていた。
それにしても低気圧だらけだ。
この前線が動かなくなると(停滞)、
いわゆる梅雨となるのだろう。
ハービー・フレッチャーのボード棚には、
サーフィンというもののほぼ全てが閉じこめられているようだ。
ここには1950年代のログから、
マーヴェリックス用のビッグ・ウェイブ・クアッド・ガンまである。
Nathan Fletcher
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これはハービー次男のネイザン・フレッチャーのものだ。
このボードラックは、
半世紀以上もかけて、
サーフィンという日々が積層されているようにも見えた。
もちろん博物館で並べられているものではなく、
すぐにでも海に持ち出せるボードであり、
これまで乗ったボードの記憶であり、
生死に関わる際の相棒だとか、
自身の発火装置だったり、
啓示や全てを集めた堆積だ。
エア・ブラシにピグメント、
ティントなどがあり、
さらには紫外線による焼けや傷、
さまざまなフィン・システムにいたるまでの膨大なデータがここにはある。
さらにサーフィンの真実を知るハービーによって、
このボードルームに持ってくるかどうかのフィルターがかけられ、
新品ボードや開梱していないボードも含めてすべて鎮座している。
ここにあるサーフボードは、
たった1本だけでも辣腕収集家がひれ伏すものだが、
先に書いたように「飾る」サーフボードではなく、
「乗る」ボード群の聚合(集結)だ。
深いサーフィンファンにとっては、
「ずっとずっと眺めていられる」
そんなものでもあろう。
この作品のプリントを希望される方も多いので、
今回はNAKISURF千葉でアクリルプリントを展開してみた。
サイズ:54.5cm × 27cm
アクリル・プリントは滑らかな光沢と、
奥行きのあるクリア感が気に入っている。
また作品に傷が付きにくく、
湿気はもちろんのこと、
水にも強く、
また劣化しにくいのでとても気に入っているメディアだ。
ちょうど村上春樹さんつながりで、
ハナレイ・ベイ作品のご要望があったので、
このハービー・フレッチャーのボードラック作品と同時に作品アーカイブしてみた。
カウアイ島のノースショアにハナレイがある。
私のブログでは、
「満月湾」として登場する世界屈指のライトハンダー。
(巻末リンク*1〜2を参照ください)
そこにやってきたうねりとサンセットを、
キング・カメハメハ由来の王家跡地の上からシャッターを押した。
超パワースポットの深い景色とともに、
サーフ巡礼の旅のひとつの区切りとなった意味のある作品です。
27cm x 27cm
https://www.nakisurfshop.com/SHOP/hanalei.html
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【巻末リンク:ハナレイ・ベイ=満月湾】
【巻末リンク*2:14年前のハナレイ・ベイ】
うねりの角度が変わると_昨日のパイプを検証するリック_グルメと波の比較研究結果_ヘンドリックスの波乗りスタイルは誰似?_ウコッケイ・イシハラが誕生しました!
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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