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【サーフィン研究所】ほぼ真夏日の南東うねり_The Grand Budapest Hotel / Wes Anderson_グランド・ブダペスト・ホテル / ウェス・アンダーソン_(1260文字)

昨日は暑く、

MLBワールドシリーズの最終戦で、

さらに熱くなったと思っていると、

高知西部は真夏日直前の29.7度もあったとニュースで流れていた。

Cosmos Surfboards TheOne6’4”

Cosmos Original Twin + Twinzer

.

これは南東うねりが入ってきた日の画像だ。

ノーズが落ちる、

サーフボードが滑落するまで漕ぎきり、

ストールしながらテイクオフする至極を味わった。

スリルと愉楽は表裏一体で、

コイン(硬貨)のウラオモテのようにきっちりと、

栄光か墜落かが描かれる瞬間だ。

今日は、

湘南でイベントがあるようで、

カルちゃんと法王に会えるチャンスがあるだろう。

これは先週のこととなるが、

およそ100分の映画

『グランド・ブダペスト・ホテル』を観た。

政治的風刺の効いた、

それでいてどこまでも美しく、

模型のなかのようであり、

そして深い慈しむような愛と、

また肉親もを裏切ることができる

『富への執着』が描かれていた。

じつはこの作品、

敬愛するウェス・アンダーソンによる監督・脚本だったので、

劇場初週や動画配信で数度観たことがあったのだが、

中身というか、

感激は今回ほど入ってこなかった。

その背景には、

ウクライナとロシアの戦争、

今回の中東紛争拡大などによる不条理というか、

そんな現実があったからだろう。

きっと私の遺伝子にも刻まれている独裁への恐怖だったり、

世界の冷たさと、

政治の恐ろしさを実感しつつ、

この上質な劇を見たからかもしれない。

これはもうすでに9年前の作品になるが、

各人によるレビューはかなり残っていて、

かなりの数を読んだが、

このニューヨーク・タイムスの映画レビューがなかなかのものだった。

(*レビュー=再考察、報告、総括、批評、回想、復習、review)

ウェス・アンダーソンのこれまでや、

歴史のこと、

トラベリングショット、

ストップモーション・アニメーション、

マット・ペインティング、

リア・プロジェクションのような古風なマジック。

狂気的な憂鬱(ゆううつ)、

ソウルフルであり、

愚かで風変わりなキャラクターたち。

中欧文明、

鉄道、

電報、

手作りの贈り物、

粋な貴族の圧倒的な富。

天涯孤独のベルボーイ、

絵画、

詩などをほめたたえつつ、

 —–A thoroughly ridiculous man
and at the same time
“a glimmer of civilization in the barbaric slaughterhouse we know as humanity.”
——主人公は——
徹底的に滑稽な男であり、
同時に
“人類という野蛮な屠殺場における文明の片鱗 “
でもある。

と結んでいた。

同感であるのでここにポストしてみた。

すばらしい作品だが、

政治的背景と、

ウェスが用いたおもちゃ箱で遊ぶような純粋(purely)な視点がないとわかりづらいだろうか。

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!