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龍神さまとエウレカGT_ビッグロックスはウエッジ基調_気候変動と環境汚染には自然染料で_(2321文字)

Eureka GT 5’11” x 20-1/2” x 2’ 5/8” 35.22CL

Yohan Fins

.

「エウレカのフィンセッティングが決まってきた」

とはいつか書いた。

まずはセンターフィンを自分でデザインし、

ヨハンのカスタムフィンとした。

このフィッシュ(ツインフィン)系は、

バックフィン、

つまりトレーラーフィンの概念ばかり持っていて、

それを小さくしたり、大きくしたり、

ベースを長くしたり、レイクを出したりしていた。

だが、1度その思考というか、思い込みを消去してみた。

予備にというか、

インスピレーションで

前方(ノーズ側)に付けたフィンプラグを使って6フィンにしたが、

乗り味の結果は同じだった。

そこで、もしかすると?

そう思って今度は後ろのトレーラーフィンを取り、

前にスモールリードとしたら、

これが大ハマリ、高速での操舵性が極限まで高まり、

フルターンが可能となった。

ターンをするたびにマーブルコミックスの擬音のような

“KABOOM!”

とか、

“SHHUUBYEEN!”

のような音がフィンから出るのが痛快だ。

チャングーの見えているシークレット。

誰もサーフしていないパーフェクトブレイク。

ここはレフトオンリーで、

干潮でうねりが大きいと、

パダンパダンと同等のバレル系になることがある。

うねりが小さいと、このようにウエッジ(横波)が際立つ。

このウエッジは横の深みからやってくるのか、

または遠くに見えるウルワツ岬に当たったものかは不明だが、

千葉エックスや、ベンチュラのエマウッド(南カリフォルニア)、

またはTストリート(サンクレメンテ)系の左右からぶつかって切り立つ波。

波と波がぶつかり、

そして左側のうねりが保持すると斜面は伸び、

それはそれはの偉大なセクションとなる。

このビッグロックスでエウレカを走らせるのは、

これ以上ないほど完璧なテストコースになっている。

昨日も登場いただいた壱岐島の高間(たかま)教授が、

「ウチの奥さんがですね。藍(インディゴ)染めをしていまして、

メインオブジェクトにその作品が使われている

なかなかのカフェがありますが、行ってみませんか?」

そんな(押しつけのない)文体で誘われたので、

「ぜひ!」とばかりにやってくると、

店名となっている『パラシュート』が、

こうしてテラス席に拡がり、

ルミさんの美しい藍染めが、

アクセントとして支柱に鎮座していた。

感動的な視界であります。

これは実際に使用していたパラシュートだという。

こんなに大きいのですね。

こんな景色のカフェに来るのはもちろん、

見ることすら初めての体験となった。

おいしい食事も含めて、そんな感動はバリの、

発展し続けるチャングーエリアのカフェ事情を代弁していた。

そのまま教授のオフィスというか、

大学というか、

手作りのバリ古民家&古船風のグレイトプレイスにお邪魔すると、

ちょうど世界各地からのインターンたちが「藍染め体験」をする日だった。

私もキャッチサーフのTシャツを染めようと、

輪ゴムでグルグル巻きにして、

発酵させたタデ藍の中に浸していただいた。

手が藍色になっているのがルミさん。

どことなしに奄美の伝統的な藍染め職人ことちゃんに似ている。

(ことちゃんのことは巻末にリンクしました)

ヨーロッパのどこかの国から、

「天候」に関わる研究をしている教授は、

同時に環境にも関わることにもなっていて、

「ぼくはですね。気候変動に取り組んでいますが、

今や科学的知見で見るとですね、

衣類の染色が地球に大きな傷を与えているというか、

あまりぼくなんかがこんなことを言うのは偉そうなんですけど、

ファッションが、いまや世界で一番の問題となっていまして、

バリは環境に優しいインディゴ、

つまり藍染めの産地として知られていますが、

ちょうど昨日インターンたちが、

バリで一番の染め工場に行って調べてきましたところ、

環境に優しいというのはウソ偽り、

いや失礼します、悪い言葉を使いまして、

そんなマヤカシの世界であったとわかってきたわけですよ。

要はズルして、とんでもない薬品を使っていたというわけです。

がっかりですが、まあ例によっていつものことですよね。

これはもちろんレポートしますが、こんなのは氷山の一角というか、

ぼくたちには見えないものがたっくさん潜んでいるわけですよ。

なので、この藍ですとか、泥染め、草木染めでも民は受け入れる。

つまり退色するのをファッションとするべきなのではないかと、

気候変動による自然環境や経済と社会もそうですけど、

環境変化による自然への影響も考えなくてはならないと思うのです」

「ほう」

「いや、話が長くてすいません。ぼくはですね。

生徒には”三つの単語だけで話せ”そう伝えている立場なのに、

こんなにたくさんの単語を使って話すのもなんなんですけど」

「大丈夫です。理解しました」

「わーうれしい。なので、今日は藍染め体験なんですよ。

ぼくの家のものはみんなこれで染めています。

先日などは、

そのリリーちゃん(教授家のネコ)も染料の中に入りましてね、

それはきれいな藍色に染まったわけですが、

自然染料なので体には影響ないと、ここでも証明できたわけなんですよ」

そうやって、

ネコのリリちゃんではないが、

私のお気に入りTシャツがこのように染まり、

感動的な気分となった。

私は衣類の退色はもちろん、

破れ等も受け入れてそのまま着ているが、

もしかすると、こういうのも含めて、

エコだったり、

ニューエイジの感覚とすればいいのだろうとしてみると、

すっきりさっぱり落ち着いた。

生徒やみなさんの染め作品。

満足染色でした。

それではまた明日ここで!

Terima Kasih(ありがとう)〜!

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