今日は人気の高いフォトコンテストです。
3回目なので、
今までの選評者に加え、新しい人を増やしました。
(巻末注釈リンク*1、2参照)
それは誰なのかは乞うご期待を。
情景部門特別サバ手賞
「サンオノフレ」
カメラ:Canon EOS 7D
レンズ:EF100-400mm f/4.5-5.6L IS II USM
■選評(審査員:ラカ法王)
私がこれを私の部屋で最初に見たとき、
「変化を心から認め、ただし自分の持つ価値観を失わないように」
“Open your arms to change, but don’t let go of your values.”
という言葉が浮かびました。
そして今すぐにサンオノフレという聖地に行きたくなりました。
西海岸の秋が伝える夕陽の位置、
自由なサバ手で、
美しい波の稜線に合わせてトリミングをしている。
サーフィンの魅惑的な事象が映り込んでいます。
【広報部長特別賞】(組写真の部)
「ザ・グリーンフラッシュ」
カメラ:Canon EOS 7D
レンズ:EF100-400mm f/4.5-5.6L IS II USM
■選評(審査員:NAKIウナクネ広報部長)
ウナクネという言葉の裏にあるのはドラゴン(龍)だと気づいたのは、
高知県土佐市宇佐町竜163番地にある『青龍寺』が導いてくれたからである。
(巻末注釈リンク*3参照)
この裏というのは陰と陽を表していて、
それはいんようと読んだり、
おんよう、おんみょうと発音したりする言葉です。
森羅万象はもちろんのこと、
この世の(宇宙も含めて)ありとあらゆるものをさまざまな観点、
視点から陰(いん)と、
陽(よう)の二つのカテゴリに分類する思想です。
ウナクネ法王、
つまりドラゴン法王のダライ・ラカは、
ウナクネ陰陽五行説のストラクチャーを唱えているのであります。
(巻末注釈リンク*4参照)
話が逸れましたが、
太陽の色は赤だったりオレンジ、
黄色、または白という色相なのだが、
陽が沈む瞬間に逆相である緑になることがあり、
よってこれも陰陽説を感じたことに他ならない。
(選評文体は疲れますね)
情景部門最優秀賞(組写真の部)
「ヤングスタイル」
カメラ:Canon EOS 7D
レンズ:EF100mm Macro F2.8L
■選評(審査員長:宮鯖滝呂)
視点、波の良さはもちろんのこと、
スタイルがあるヤングサーファーを見るのは楽しい。
以前、JPSAのコーチが、
「選手たちには、
どのジャッジのクライテリア(基準、規定)でも対応できるようにと、
オールラウンドなサーファーになるようにトレーニングしていますが、
はみ出てくるサーファーは必ずいる。それが個性ですね」
と語っていたことを思い出した。
名店『京都酒蔵館』でラッコ旦那が、
「型をもって、型にこだわらない」と語っていたように、
成功している人はいきなり型を崩すことはないようです。
かくいう自分も
「定番の反対、反体制、予想外」の三つを常に意識しています。
そして私たちが感じる美しいというイメージのスタイルがそろえば、
こうして軽く入選するのです。
波乗りは技ではありません。
例え、エアリアルで5回転して、
世界初の1800度だと動画付きで紹介されても、
スタイルがなければ私たちは一切評価しません。
コンテストで優勝しても同様です。
タイラー・ウォーレンのショウガ焼きであります。
(作者注:意味不明)
こうして美しい波乗りを表現できていれば、
それがトリムであろうと、
ストールですら芸術へと昇華するのです。
これが前出した視点、波の良さ、スタイルのバランス、
または突出を評価します。
ウナクネターンは、
一、大きく、のびのびと
二、太く、どっしりと
三、美しい線で、力強く
四、気をゆるめないで入筆・終筆も心をこめて
五、 それぞれがお互いにゆずり合って、セッション全体をバランスよく
そんな定義があるが、
これは1〜4までに入魂しているようにも見受けられます。
さらには夕陽色がセンセーショナルであり、
まるでスタンダールが描いた
『赤と黒』内の赤い服(軍人)と、
黒服(聖職者)色の対比であり、
主人公ジュリアンが、
このリバーというサーファーの野心であるように思えてならない。
そんな荘厳な光景がこのペアに焼き付けたので入選となりました。
情景部門特賞
「多面的な愉楽について」
カメラ:Canon EOS 7D
レンズ:EF100mm Macro F2.8L
■選評(審査員長:宮鯖滝呂)
波乗りとは、
多様なるスタイルを包容するものであり、
そしてそれぞれのスタイルは磨かれなくてはならない。
また仏蘭西文学話で恐縮だが、
カミュの名作『異邦人』のテーマである
「反抗的に生きる」というのが、
私にとっての考え方の骨格となっていますが、
それは「なぜか」と問い続けると、
「石橋を叩いて渡る」ような性格となります。
つまり慎重なのですが、
こうしたさまざまなボードに乗るのは、
日本ではちょっとした反体制のテーゼ(命題)とされていますが、
この作品は自分のボードを含めた全てを疑い、
その中から自由につかみ取っていく(または反抗する)人を
スタイルマスターだと呼ぶのだと考えている。
JTの真似をして、ダクトテープ風のイベントに賛同する以前に、
オリジナルのスタイルとしての乗り方はどんなものとなるのか、
そのことをこの作品から感じてならない。
情景部門最優秀賞
「シューニャとサメくん」
カメラ:Canon EOS 7D
レンズ:EF100mm Macro F2.8L
■選評(審査員:スーパータキビシヤス)
さよならのときの静かな胸
ゼロになるからだが耳をすませる
この一節がイナズマのように身を貫きました。
心
魂
神
愛
このサーフボード群、
さらにはサメ浮き具を見たとき、
すごく大きなものとつながったことを感じました。
「波に乗る」
という生命哲学が成就した証に
「生きている不思議死んでいく不思議
花も風も街もサメもみんなおなじ」
という達観を感じます。
シューニャは「ゼロ、0」を意味する言葉として知られていますが、
その言葉とサメが同列で語られていることへのウイットでもあるようですね。
人物部門特選
「サーファーの進化」
カメラ:iPhone 6S plus
■選評(特別参加:宮澤二郎くん)
(二郎くんについては巻末注釈リンク*5を参照)
まるでテイクオフの練習をしているようです。
でもこれで立ち上がるまでの仕組みがわかりました。
立ち上がる途中にスタイルが表れているなと思いました。
□
【巻末注釈リンク*1:フォトコンテスト選評初回】
【巻末注釈リンク*2:2回目のフォトコンテスト】
【巻末注釈リンク*3:土佐青龍寺について】
【巻末注釈リンク*4:ウナクネ陰陽五行説について】
【巻末注釈リンク*5:二郎のハッピーサーフ日記】
Happy Surfing!!
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