TheOne Pureというミッドレングス・パフォーム・ボードがあるが、
冠にもあるように元々は、
前田博士による珠玉傑作の、
マジックボード「ザ・ワン」のベースラインを10インチ上げたもので、
それをバイアクセル・クロスで高剛性としたボードだ。

このザ・ワン・ピュアと、
優秀なフィンの組み合わせを探していた。
デフォルトのパワーツインザー、
カットキール・ツインザー、
キールツインとやっていたところに、
柔らかくて薄いツインフィンがやってきた。

マジカル・カーブと名付けられた美しき曲線は、
2度目のサンプルで完全実現した。
ハンドメイド最高峰のグルービー・フィンは、
美しすぎるほど美しかった。
早速取り付けてサーフしてみると、
サーフボードの性能が細密にわかるレスポンスだった。
高速ターンしてもレイルがガッチリと斜面に入る。
同時に、
波面の悪いところでもしなやかに思い描いたラインをトレースする。

重すぎず、
軽すぎもしないハンドリングの手応えがひたすら楽しく、
しかもパワーゾーンを踏み込めば、
43.5リッターのザ・ワン・デザインが、
シャープなレスポンスと湧き上がるパワーを伝える。
背筋がゾクッとするような感覚となり、
「ピュア万歳!」と、
40歳も若返った気持ちで喝采を送りつつ、
フィンとのマッチングにサーフィンへの欲求がかき立てられた。
さてさて、
久保田さんが東洋町白浜からクマビーチまでやってこられた。
彼こそがクワイエットファンク総帥であり、
映画『ビッグ・ウェンズデー(Big Wednesday)』
のリロイが大好きなロガーで、

キャッチサーフと、
@glassy_and_mellow がコラボした
10フィート・キャッチサーフ使いだ。
穏やかで、
類い稀なるクラフトマンの久保田さんは、
ミンミンゼミのリ・プロジェクトで数カ月缶詰となり、
それを終えての休日だという。
さらには6時間もかけて、
はるばるクマビーチまでやって来てくれた。
土佐高知。
東西の、
室戸岬の向こうから足摺岬の手前までとなると、
はるか遠方という感覚になるだろう。
さらに書くと、
久保田さんは東洋町を深夜に出発されて、
朝マズメには、
金剛福寺近くの野池で新作(リバイバル)ミンミンゼミを試しつつ、
ランカーを狙っていたというので、
彼こそが情熱と実行の人だとわかった。
そんな偉人が、
NAKISURFオリジナルの、
サーフ&サーフTを着てくれていたのがうれしかった。
さらにさらにすごいのは、
本物の『ミンミンゼミ』が、
久保田さんの上に落ちてきたことだ。
これはちょうど今回のプロジェクト
ハンドメイド・ルアーのモチーフとなったセミなのである。
そんな偶然を聞いたことすらなかったので、
目撃した私たちは、
ひたすら久保田さんのことを尊敬するのだった。
尊敬しつつ、
物産店めぐりをすると、
美しい鮎があり、
さらには水揚げされたばかりのカツオが、
オンアイスになっていた。
一尾500円はバーゲンだが、
本場の旬はこのくらいで取引されるという。
ここは惣菜もお安く、
200円前後でいろいろ揃っている。
私の好物はこのスパゲッティ・サラダで、
儲けを度外視したマヨネーズ味にうっとりとなるのはいつものことだ。
ししとうもこんなに入って100円。
収穫の手間代にもならない気がする….。
クマビーチ編、
明日に続きます。

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【巻末リンク:この旅のはじまり】
【巻末リンク*2:土佐クマ界隈】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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