Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish Tyler Stanaland Pro 6′0″
Photo by Yasuhiko Hakamada
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金曜日です。
またもや三連休です!
波もありそうです。
多くの人が楽しんで波に乗っていただけたらと思います。
さて、
目の良い読者ならお気づきでしょうが、
私のスキッパーフィッシュの6フィートをリニューアルしました。
タジ・バロウ提案のトライフィン・モデルから、
タイラー・スタナランドPRO、
クアッド・モデルとなりました。
これによって、
よりレイル側に加重が容易となり、
長いターンや、
マニューバーの円みを求める私にとっては、
「そうだったのか!」
と再確認することとなり、
目からウロコがぽろり落ちました。
その背景というか、
事実を探っていくことにしたのは、
この【サーフィン研究所】という原則があるからで、
昨夜も上の画像の所長(中村竜さん)と、
サーフィンのことについて話していた。
話は戻って、フィンのこと。
私のスタンスは狭い。
なぜ狭いかわからないが、
昔から狭いのでこれが良いのだと思う。
まずはサーフィンでは、
前足をボードの中央に乗せるのは、
基本中の基本です。
「前足をノーズ側に出す」
のはありえるとしても
前足を中央より後ろに置くことはありえない。
そうなると、
「スタンスが狭い=後足が後方にいかない」
ということになる。
で、
ステップバックをリーシュプラグだったり、
テイルエンドに置かないサーフィンをするようになると、
「流れるように円い」
マニューバー感があふれ、
結局はそこを目指すようになる。
これは、
タイラー・ウォーレン、
ロブ・マチャド、
トム・カレン、
クレイグ・アンダーソン、
オスカー・ラングバーン、
マイケル・フェブラリー、
ドノバンやアレックス・ノストたちの目指すマニューバーでもある。
そこで、
10年ほど前に後足部のフィンを大きくしてみた。
具体的にはツインのサイド・フィンを流用していた。
そんな必要に迫られて、
NAKISURFでは、
オリジナルのツイン・フィンを製作した。
内側をえぐったシングル・フォイルのツイン・フィン。
その理由は、
ほとんどのシェイパーが、
「シングル・フォイルは(滑りが)速くなる」
そう断言するほど乗り味が違う。
フィンというのは、
サーフボードでは舵であり、動力だ。
車で言うところのタイヤであり、
エンジンであり、
ブレーキなのであります。
そんな背景があり、
アレックス・ノストが、
ウナクネ(現ドラグラ)の総帥となり、
そして彼は深くボンザーというシステムを愛していることを知った。
実際にディスク・ボンザーをタイラー・ウォーレンに作ってもらい、
それに乗ってみると、
サイドフィンの重なりが水流を生むということに気づいた。
水流というのが、
サーフィンではスピードに直結する。
スピードが出るボードはいくらでもあるけど、
安定しないと操作できない。
操作というのは、
レイルの安定性でもあるので、
そんなことからボンザーというシステムを理解していった。
クアッド・フィンというのは4枚のフィンのことで、
レイル側に2枚ずつフィンが付く。
ボンザーのセオリーは、
サイドで拾った水流を後方に流す。
そのようなものはないかと考えていた。
ボンザーのようにボード・ボディに密着していて、
低く、
長いベースのものを設計というかデザインしていた。
すると、
同じコンセプトのフィンを作っている会社があった。
しかもハニコムとカーボンのハイ・エンド製だった。
それからというもの、
この小さな長いベースフィンに夢中になり、
前に装着したり、
後ろへと試していった。
良い波、
か弱い波、
強い波、
硬い斜面、
速い斜面、
重い斜面と乗っていった。
硬いフィンがメインフィンの後方、
レイル脇についていると、
極端に操作性が良くなり、
しかも速度が落ちるどころか、
増すという事実を発見した。
しかもこのベクターは、
ベースをカーボンファイバーで固められていて、
ティップを軽くしなるハニコムとしているので、
「しなりながら流す」
という作業を小さい面積で効果的に実現していた。
試しに逆に付けてみると、
この世界のオーソリティ(識者)はこれが正解だという。
なるほど、
テイルエンドを踏むサーファーにはこれが最適で、
逆もまた真なりと、
NAKISURF創業時に掲げた
『逆真流』の心が持ち上がってきた。
キャッチサーフのスキッパーフィッシュ。
こちらはトライフィン・モデルを
ツイン+スタビライザーのセッティング。
ここでも前方のフィンの水流を拾うリア・トレーラーの役目をしている。
マルチフィン系ボードに最適な水流を与えるフィン。
2+1のサイド、
クアッドのリア、
そしてツインフィンのスタビライザー、
またはミニマルサイドフィンとして使える超汎用性。
VSは単体タブを特徴としていて、
これはFCSフィンのスロットを前と後ろ、
そして逆か正かと変えることができる。
このスモール/ミニマルと、
フロントフィンを組み合わせて、
みなさん独自のスタンスを構成し、
その水流で、
速く、柔らかく、
または重く鋭く、
自由度が高いターンを構築してください。
下の画像は、
悪名高き台風15号が直撃する前。
東湘南。
佐久間洋之介くんが愛して、
それを前出の竜くんと実弟の泰介くんに引き継いだヨノピーク。
この日も冒頭に掲げたフィン・セッティングだが、
逆に言うと、
このフィンでなければこの波はメイクできなかった。
(巻末リンクをぜひ)
通常のフィンセッティングだと、
きっとレイルが滑ってしまっただろう。
レイルが滑るということは、
ボードが流れるということ。
こんなギリギリの斜面で、
波先を喰らうわけにはいかない。
なので、
メイクできたのは、
このフィン群のおかげだったと、
セッション後に実感したことを思いだした。
さて、
こちらは高知のハイカラ・マコちゃんからのお便り。
「こんにちは、
NAKIさんと同じフィンを使って、
このセッティングにしてみると、
操作性が極端に良くなりました。
そして、
何よりもチューブのメイク率が格段と上がりました。
また一緒に波に乗りましょう!」
そんなうれしい内容でした。
そういえば、
高知のガシヤンがキャッチサーフに興味を持ったとき、
「このフィンが効きます!!」
そう力説したとき、
ハイカラ・マコちゃんがいた。
私の説を理解してくれて、
さらには実用してくれたのがさらにうれしい。
マコちゃん、ありがとうございました!
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【巻末リンク:ヨノピーク】
Happy Surfing!!
そしてすばらしい週末をお迎えください!
◎