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naki's blog

【サーフィン研究所&特大号】VEKTORフィンを前から後ろから_(2682文字)

Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish Tyler Stanaland Pro 6′0″

Photo by Yasuhiko Hakamada

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金曜日です。

またもや三連休です!

波もありそうです。

多くの人が楽しんで波に乗っていただけたらと思います。

さて、

目の良い読者ならお気づきでしょうが、

私のスキッパーフィッシュの6フィートをリニューアルしました。

タジ・バロウ提案のトライフィン・モデルから、

タイラー・スタナランドPRO、

クアッド・モデルとなりました。

これによって、

よりレイル側に加重が容易となり、

長いターンや、

マニューバーの円みを求める私にとっては、

「そうだったのか!」

と再確認することとなり、

目からウロコがぽろり落ちました。

その背景というか、

事実を探っていくことにしたのは、

この【サーフィン研究所】という原則があるからで、

昨夜も上の画像の所長(中村竜さん)と、

サーフィンのことについて話していた。

話は戻って、フィンのこと。

私のスタンスは狭い。

なぜ狭いかわからないが、

昔から狭いのでこれが良いのだと思う。

まずはサーフィンでは、

前足をボードの中央に乗せるのは、

基本中の基本です。

「前足をノーズ側に出す」

のはありえるとしても

前足を中央より後ろに置くことはありえない。

そうなると、

「スタンスが狭い=後足が後方にいかない」

ということになる。

で、

ステップバックをリーシュプラグだったり、

テイルエンドに置かないサーフィンをするようになると、

「流れるように円い」

マニューバー感があふれ、

結局はそこを目指すようになる。

これは、

タイラー・ウォーレン、

ロブ・マチャド、

トム・カレン、

クレイグ・アンダーソン、

オスカー・ラングバーン、

マイケル・フェブラリー、

ドノバンやアレックス・ノストたちの目指すマニューバーでもある。

そこで、

10年ほど前に後足部のフィンを大きくしてみた。

具体的にはツインのサイド・フィンを流用していた。

そんな必要に迫られて、

NAKISURFでは、

オリジナルのツイン・フィンを製作した。

内側をえぐったシングル・フォイルのツイン・フィン。

その理由は、

ほとんどのシェイパーが、
「シングル・フォイルは(滑りが)速くなる」

そう断言するほど乗り味が違う。

フィンというのは、

サーフボードでは舵であり、動力だ。

車で言うところのタイヤであり、

エンジンであり、

ブレーキなのであります。

そんな背景があり、

アレックス・ノストが、

ウナクネ(現ドラグラ)の総帥となり、

そして彼は深くボンザーというシステムを愛していることを知った。

実際にディスク・ボンザーをタイラー・ウォーレンに作ってもらい、

それに乗ってみると、

サイドフィンの重なりが水流を生むということに気づいた。

水流というのが、

サーフィンではスピードに直結する。

スピードが出るボードはいくらでもあるけど、

安定しないと操作できない。

操作というのは、

レイルの安定性でもあるので、

そんなことからボンザーというシステムを理解していった。

クアッド・フィンというのは4枚のフィンのことで、

レイル側に2枚ずつフィンが付く。

ボンザーのセオリーは、

サイドで拾った水流を後方に流す。

そのようなものはないかと考えていた。

ボンザーのようにボード・ボディに密着していて、

低く、

長いベースのものを設計というかデザインしていた。

すると、

同じコンセプトのフィンを作っている会社があった。

しかもハニコムとカーボンのハイ・エンド製だった。

それからというもの、

この小さな長いベースフィンに夢中になり、

前に装着したり、

後ろへと試していった。

良い波、

か弱い波、

強い波、

硬い斜面、

速い斜面、

重い斜面と乗っていった。

硬いフィンがメインフィンの後方、

レイル脇についていると、

極端に操作性が良くなり、

しかも速度が落ちるどころか、

増すという事実を発見した。

しかもこのベクターは、

ベースをカーボンファイバーで固められていて、

ティップを軽くしなるハニコムとしているので、

「しなりながら流す」

という作業を小さい面積で効果的に実現していた。

試しに逆に付けてみると、

この世界のオーソリティ(識者)はこれが正解だという。

なるほど、

テイルエンドを踏むサーファーにはこれが最適で、

逆もまた真なりと、

NAKISURF創業時に掲げた

『逆真流』の心が持ち上がってきた。

キャッチサーフのスキッパーフィッシュ。

こちらはトライフィン・モデルを

ツイン+スタビライザーのセッティング。

ここでも前方のフィンの水流を拾うリア・トレーラーの役目をしている。

マルチフィン系ボードに最適な水流を与えるフィン。

2+1のサイド、

クアッドのリア、

そしてツインフィンのスタビライザー、

またはミニマルサイドフィンとして使える超汎用性。

VSは単体タブを特徴としていて、

これはFCSフィンのスロットを前と後ろ、

そして逆か正かと変えることができる。

このスモール/ミニマルと、

フロントフィンを組み合わせて、

みなさん独自のスタンスを構成し、

その水流で、

速く、柔らかく、

または重く鋭く、

自由度が高いターンを構築してください。

下の画像は、

悪名高き台風15号が直撃する前。

東湘南。

佐久間洋之介くんが愛して、

それを前出の竜くんと実弟の泰介くんに引き継いだヨノピーク。

この日も冒頭に掲げたフィン・セッティングだが、

逆に言うと、

このフィンでなければこの波はメイクできなかった。

(巻末リンクをぜひ)

通常のフィンセッティングだと、

きっとレイルが滑ってしまっただろう。

レイルが滑るということは、

ボードが流れるということ。

こんなギリギリの斜面で、

波先を喰らうわけにはいかない。

なので、

メイクできたのは、

このフィン群のおかげだったと、

セッション後に実感したことを思いだした。

さて、

こちらは高知のハイカラ・マコちゃんからのお便り。

「こんにちは、

NAKIさんと同じフィンを使って、

このセッティングにしてみると、

操作性が極端に良くなりました。

そして、

何よりもチューブのメイク率が格段と上がりました。

また一緒に波に乗りましょう!」

そんなうれしい内容でした。

そういえば、

高知のガシヤンがキャッチサーフに興味を持ったとき、

「このフィンが効きます!!」

そう力説したとき、

ハイカラ・マコちゃんがいた。

私の説を理解してくれて、

さらには実用してくれたのがさらにうれしい。

マコちゃん、ありがとうございました!

【巻末リンク:ヨノピーク】

【サーフィン研究所スペシャル2】台風15号顛末_ヨノピークの極み_(2312文字)

Happy Surfing!!

そしてすばらしい週末をお迎えください!


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