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naki's blog

【サーフィン研究所千葉支局特大号】飛び戻ったイーグル・ジロー_(2395文字)

「波はどこまでも純潔であり奔放である。そして、それが倫理だ」

こんな文章を書いた夢を見て起きた。

そんな雨の千葉北。

これから出発し、

ドラグラの要人たちと会ってくる。

ドラグラといえば、

こんな秀逸なものがありました。

私が好きなのは、

このコマとコマのあいだにひそむ「間」ということだ。

パジャマを着替えながら太郎くんに質問され、

きっと布団に入ってから、

少ししての発言ということに

「ポコニャン」とムネを打たれた。

もっと書くと、

このポコニャンは、

物語後半には「ポコニャン」としか言わなくなったが、

このときはヒトの言葉を話していた証拠のひとつだろう。

*太郎くんに山で拾われたころ

でも今日のポストは、

法王のことでもポコニャンのことでもなく、

ジローくんのことだ。

私が南西諸島へ行っているあいだに、

ジローくんはサーフィンを辞めてしまったという。

しかも家族全員の前で

「(サーフィンは)2度としないぞ!!」

と宣言したという。

彼の父ちゃんことアキくんが分析するところによると、

――彼の成長によって――

すっかりときつくなってしまったウエットスーツがあり、

加えて、

経年劣化でいくつかの穴がスーツに開いていたという。

さらに兄のタローこと、

ラカ法王39世の存在があった。

彼はいま中学生となり、

ジョエル・チューダー率いる

『サーフ・シルク・ドゥ・ソレイユ』こと、

『ダクトテープ・インビテーショナル』出場か、

または何かしらの意思で、

“毎日サーフィンできるプロトコル”

取得に向けて、

熱く日々サーフしている。

千葉北の1月〜2月の寒さ、

海水温の冷たさは大人でも過酷なほどだ。

その兄の情熱は、

毎朝の氷すら溶かすが、

ジローくんにとっては、

「ひたすらハッピーサーフィン」なので、

そんな根性とか気合いはどうでも良いことだ。

できれば、

季節が進んでからサーフィンしたい。

けれども世の中には、

父ちゃんと母ちゃんの車しかない。

外出したいゆえにがんばって一緒に海に行っていたが、

ぼく自身の寒い気持ちや辛さなどは誰もわからず、

もっと書くと、

両親は彼のこころの耐久性や爛漫さを誰よりも知っていたので、

「ジローは何も問題ない、全く寒くない」

そう考えていたようだ。

春になる前にカミングアウトした。

「ボクはユーチューバーになるよ!!」

神剣な瞳で言うジローに父ちゃんは、

「わかったよ」

そう答えるしかなかった。

「ウエットスーツがきついのが嫌だとは。

まさかそこまで寒いと思っていたとは」

これは父ちゃんの後悔が文章になったものだ。

ユーチューバーになるとPS5が買えるのだが、

なり方がわからないようで、

「ねーナキさん。ユーチューバーってどうやってなるの?」

「チャンネル登録者数が1万人くらいじゃないかな」

「へー。トーロクシャスー?」

「ジローならかんたんだよ」

「そうなの?」

「そうだな。タローと漫談すればいい」

「マンダン?」

「漫才みたいなものだよ」

「ふーん」

「それで兄弟ゲンカになって、

そこから柔術のファイトをタローとするんだ」

「ジュージツのファイト?あの〜タタカイはきらいなんです」

「そうだよな。ならば藤井くんと将棋すればいいかも」

「ショーギ?できないよ」

「じゃぁ、大谷翔平さんと野球とか」

「ふーん。野球もやらなくていいかな」

「そうだよな。いまユーチューバーになるのはむずかしいかもね」

「なんだ。PS5が欲しかったのに」

「でもね、マンダンとショーギとMLBがあれば大丈夫だから勉強しなさい」

「はーい。サーフィンしようかな?」

そんな文体で海に戻ってきたジローくん。

ユーチューバーはかんたんの反対でした。

これが3年前。

このとき25kg。

いまは52kg。

私の体重とあまり変わりないということで、

件のウエットスーツをお貸しすると、

「やわらかい〜」

でしょ。

「あたたかい〜」

これはアーバン・アイランド・ソシエティの最新鋭スーツだからね。

「サイシンエーって何?」

「トップクラスでとても良いものだよ」

そう教えると、

目を輝かせていた。

Jiro Miyazawa on

Catch Surf® Heritage Collection Nose-rider 8’6″

.

朝陽のジロー。

たった4ヶ月でこんなに育つとは!

ちなみに現在のエックス波は、

それぞれ50〜80mも乗れる。

ずっとずっとお腹がペコペコになってもサーフしたジローくん。

「サーフィン最高!」

「そうでしょそうでしょ」

「ウエット・アタタカイ〜」

「いいよね」

「む”〜お腹すいた〜!」

そうやって上がってきて、

父ちゃんに大原漁港前のヤマザキ・デイリーストアで買ってもらった

『店内製造バクダンおにぎりツナマヨ』を頬張って、

「おいしい〜」

子供らしい笑顔で私よりも食べるのでした。

これが令和3年のジロー。

「サーフィンはかんたんでした!」

いつものフレーズに私はときめいた。

(巻末リンク*1)

こちらが元年。

3年間でこんなにも大きくなる子は、

大谷翔平みたいになれるよと褒め称えると、

あまり意味がわかっていなかった。

「じゃ身長118.5mになってね」

そんな具体を言うと、

「それはGODZILLAの大きさだよ」

さすがのトリビアを展開するのだった。

Aki Miyazawa on

Catch Surf® Heritage Collection Nose-rider 8’6″

.

父ちゃんは、

その後ジローボードでかんたんサーフするのだった。

スタイルもそうだが、

波を滑る位置が完璧なのがすごい。

これを見たジローくんは、

「すげぇやっぱ父ちゃんがダクトテープだ!」

そう興奮していたのを付け加えておく。

【巻末リンク*1:初めて波に乗った日】

ジローのハッピーサーフィン日記『ゴールデンウィーク』_(2222文字)

【巻末リンク*2:ダクトテープ憧憬】

【サーフィン研究所】ダクトテープ・インビテーショナル初来日_ジョエル・チューダー和尚と法王と総帥_アンディ・ニエブレスはリッキー・ジェームス!?(1530文字)

【巻末リンク3:ダクトテープ憧憬続編】

必見版【サーフィン研究所&ドラグラ・プロダクションズ特大号】サーフィンの極みとは?ジョエル・チューダーの説法について_(2908文字)

【巻末リンク*4:ダクトテープ憧憬完結編】

【サーフィン研究所&ドラグラ】ここまでのまとめ1_ダクトテープ・インビテーショナル、藤沢駅周辺編_(1728文字)

【巻末リンク*5:これでも稼げます】

【サーフィン研究所鎌倉本局特大号】ソフトボードのUSツアー2021開催!!_鎌倉のホノルル『アーバン・アイランド・ソシエティ』とアイス・キッチン_(2188文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyle!!