新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

【サーフィン研究所:渾身特大号】サーフィン二刀流_(2719文字)

先日ここに「なぜロングボードに乗るのか」

そう書いたらたくさんのお便りが届いた。

それらを全てお伝えできないけど、

好意的なものがほとんどで、

一通だけは、

「ロングが怖くて乗れません」

という消極的なものだった。

直接はもちろん、

間接的に言われるのが、

「体力が衰えたから(ロングに)乗っているんでしょ」

ということ。

でも実際はそうではなく、

短いボードで乗ることができる波が来るまでは、

大きなボードで〈いろいろさまざま〉を習練している。

(さらにくわしくは、巻末にリンクがあるのでそちらを)

Nacky on

Catch Surf® X Nakisurf Special 7’6″

.

その中でも、

鎌倉市腰越界隈を愛するシゲルくん( @gerrunii )のメールにうたれた。

ちなみに私と彼は同年であり、

その腰越と片瀬の銭湯を同様に知り、

さらには岡田書店を持ち場として、

卓球場がどこにあったも記憶している。

Pope Raca XXXVlll on

Catch Surf® ODYSEA Plank 8’0″

A purveyor to the Happy Surfing(ラカ法王御用達=Royal Warrant)

.

「なぜ、ロングボードに乗るのかって質問。

それは単純に波乗りが好きだからだよね。

波に乗るために、

みたいなことだと思うよ。

そう考えると、

この大谷翔平さんの言葉も意味があるね↓」

そう書いて、

以下の記事を引用してくれた。

─どこを守ってるの?(二刀流ということが流行語になっての質問)

すると、

大谷は戸惑いながらもこちらの質問の意図をくんでこう言った。

「ピッチャーと外野手です」

─二刀流って言わないんだ。

「僕は使わないですね。
誰が言い始めたのかわからないので……
僕はそういう表現は使わないです。
僕の中ではただ野球を頑張ってるという意識でやってますから、
(投手と外野とは)やるべきことは区別して取り組みますけど、
(両方やることを二刀流などと表現して)
そういうふうに区別することはないかなと思います」

Catch Surf® ODYSEA Plank 8’0″

.

この記事を引用してくれたシゲルくん、

ありがとう。

とても腑に落ちたので、

元記事を調べてみると、

石田雄太さんのアーティクルでありました。

🙏

石田さんはスポーツ誌、

ナンバー誌等の辣腕スポーツライターであり、

その思想は一流選手たちも溶かすと言われている。

ベストは、

イチローさんのアーティクルだろうか。

読みおえて、

長い時間、

うれしさにうち震えていたことをおぼえている。

Catch Surf® Heritage Collection Nose-rider 8’6″

.

後にラカ法王とタキビ神が見える。

三人だけの朝焼けセッションだった。

ロングボードに乗るのは、

この斜面を全て使えることだろうか。

この波をショートボードで乗ろうとすると、

ピーク下の波フックにテイルを沈めて、

インパクト・パドル(テイクオフ)に向けて意識を、

力を圧縮しているころだろう。

またはこの波をショートボードで乗るのは、

プロレベルでもむずかしく、

とすると、

必然的にロングというか、

大きなボードを選ぶのは当然のことだ。

豊満なるセクションの上で長いレイルを使って、

しかも前後に体重移動しながら乗るには、

しっかりと浮かねばならず、

原則的にボードの浮力がいる。

あ、

大谷翔平くんがなぜ二刀流と言わないかがわかった。

野球で言う〈投げると打つ〉は同じ言葉だ。

同様にロングとショートでもサーフィンなのだ。

ラカ法王は私たちの精神的指導者だ。

宗教とも違う、

慈しみの心というものの極点をお持ちで、

さらにはグレーシー柔術も特段級である。

Pope Raca on

Catch Surf® Heritage Collection Nose-rider 8’6″

A purveyor to the Happy Surfing

(ラカ法王御用達=Royal Warrant)

.

よって法王は「何か」のオーラをまとわれている。

法王のレイルワークを見ていたら、

波という世界は心に左右されるものだと気がついた。

そして、

「乗られている波は、法王の心のかたち」

そんな直感を得た。

タキビ神は、

私たちのあいだでは初めて神格化した超人である。

バレル・マスターでもあるし、

世界最高クラスのコーヒー・ロースターとして知られている。

上の画像は、

炭火ベースで薪を入れて、

水蒸気を含ませながら焙煎させ、

ハゼまでの過程を変化させるという高等焙煎の瞬間で、

少し前は、

直火焙煎を売りにマンダラ・コーヒーをはじめようかと、

そんな研究をしていたことを思いだした。

The Takibi God on

Catch Surf® ODYSEA Plank X Barry McGee 7’0″

.

「たんていレフト」

ふくよかなセクションに突入されたタキビ神は、

滑ってきた速度のまま、

前方に体重をかけはじめた。

これはフィンを抜くためであり、

レイルワーク度をマックスにすれば、

高速でありつつ、

バレルメイクが*かんたんになる。

さらに書くと、

彼は波面の傾斜でフィンが抜けるようにセッティングしている。

絶妙な過重配分という世界もある。

(*かんたんについては巻末リンク*2を参照ください)

Sting 1973 Ben Aipa / Hiroyuki Maeda 6’2″ x 21″ x 2-1/2″

Photo by @yooooo812

.

もちろん波が頃合いになれば、

沖縄の大師範のようにショートボードにも乗る。

これは1973年のスティング(ベン・アイパ・シェイプ)で、

ターンをする歓びに打ちふるえている瞬間が写っている。

〈前田博士マニア的フルコピーの思し召し〉←巻末リンク*3

(沖縄大師範については、巻末リンク*4を参照ください)

来葉されていた法王は、

公務に忙しいので、

一日だけの夏休みとされて湘南方面にお帰りになった。

法王と一緒に乗ったどの波もすばらしく、

今回も忘れられないセッションとなった。

南カリフォルニアにCストリートという逸波があり、

その駐車場にこのアコードがありましたと、

ベンチュラ・セイジ(@seijimo)からうれしき画像が送られてきた。

ハッピーサーフィンは、

はるばるカリフォルニアまで里帰りしているようにバンパーになじんでいた。

【巻末リンク:主題のほぼ初出】

【サーフィン研究所】なぜロングボードに乗るのか_沖縄と奄美再録_(1206文字)

【巻末リンク*2:〈かんたん〉考。少年文学の傑作】

【サーフィン研究所&ドラゴン・グライド・プロダクションズ特大号】二郎くんのハッピーサーフィン日記『チューブをショウメイしました』_(3150文字)

【巻末リンク*3:スティング1973】

【サーフィン研究所】1973年からやってきたスティング_(1188文字)

【巻末リンク*:沖縄大師範を知るために】

【日英版サーフィン研究所沖縄道場特大号】ジェダイ師範ダニー・メルハドのこと_オリジナル・フィッシュ・タコス_(5733文字)

Happy Surfing and Happy Summer!!