低気圧が過ぎ、
わかったことはうねりの4日間を通して、
セクションが連なるような波だったことだ。
3m@11.8秒西北西
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セクションが連なるということは、
ピークでテイクオフすると、
すぐに横に新しいピークが現れるということ。
Cosmos Surfboards
The Glider 9’8”(295cm)
Groovy 4
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具体的には高速でテイクオフし、
即座に波壁上部に引き上げるのだが、
バレルのときのように失速させて停滞させるのではなく、
圧をかけたレイルワークが要求された。
ニューボードというか、
ビンテージボード製作のページがあった。
1970年代のショートボードのフォルムであり、
その時代のようにも乗れ、
また「TheOne」のコンセプトでもある「これ一本」を目指そうと、
前田博士は高い山に挑んだ。
シングルフィンがベースであり、
ある側面ではツインザーともなり、
しなやかなラインであり、
ときに全てを停止させるかのような圧をかけられるボードという命題があった。
*しなやかさは「柔軟度」ということで、
**サーフボードを静止させるほどの圧は、
操作性=低速にあることなので柔軟と合わせるのはむずかしい。
また中庸(ちゅうよう)ではなく、
どちら側も感覚を大きく満たすものでなくてはならない。
そこで稀代のマジックボードであるTheOneのロッカー、
そしてアウトラインとフォルムが、
この新作のベースラインとして削り出された。
カーブチャンネルは、
前足と後ろ足が合わさる
「第三のスタンス」から始まって、
広範囲でテイルに抜けていく。
デッキ側のタイニイ・スティングの突起は、
1973年にベン・アイパが考案した
『スティング』をカーブチャンネルに合わせて小さく(タイニイ)したものだ。
ボトム水流から発生する高推進力に対して、
ターンのかかり(タッチ、リバレッジ)がここから発生する。
つまりターンの始まりはスタンスによる加圧である。
加圧による推進力をスタンスに戻し、
統するというエンドレス・サイクル構造は世界初だと思う。
少なくともこうして明確に説明されたことは初だ。
そんなこんなと、
学者のように仮説を立て、
それを実験する行動とインスピレーションがあった。
さらには、
先端であり、
超シビアな集中力現場の親方である前田博士がひとつの時代をまとめ、
それを最新鋭の理論で具現化するという作業を見て、
前衛と精細造形の息吹を感じられることにひたすら感激した。
コスモス新プロジェクト
『BR68-203』のシェイプが完成した。
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【巻末リンク:コスモス表現】
【巻末リンク*2:そろそろ出発です】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
◎