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【サーフィン研究所渾身特大号】南房総感動記_南三原村のノーコー前_業界初のウエッジ色分け解説_クジカ・ザ・オーブンの音色_グルーチョ・マルクスと元沢さんの相似点『ボタリズム・コーヒー・ロースター』_(2566文字)

実り多き南房総の日々だった。

元々はKUJIKA the ovenパンを求めて、

キンヨービ金曜日という呪文をとなえていた。

というのは、

Kujikaさんは金曜日営業であり、

そのパンをゲットするには、

水曜日までに予約しなくてはならなかったのだ。

今週は木曜日に南うねり&北風到達とあり、

ならば南下してその逸波に乗りつつ、

南房総まで行くと、

Blue誌でおなじみの根岸さん親子が、

南三原村の東側――ロス前でサーフするという。

『ロス前』とは、

40年前の千葉に来ていたサーファーなら知っているだろう。

河口付近のビーチブレイクで、

北側に岩場というクラシックなサーフスポットだ。

Ao Negishi on 6’4” / 2+1

中学生になったばかりのアオは、

いわゆるクラシックJrであり、

違う書き方をするのなら、

クラシックとジョイ、

生命力と知性という2つの極を支柱として展開するような人だと感得した。

ちなみにクラシックは、

classicと綴って、

一流のとか、

典雅、

高尚、

古典的なという意味で使っている。

ジョイはjoyであり、

喜び、

うれしさ、

満足という温度感の言葉である。

Isao Negish on 7’6” @kujika.jp

アオのお父さんがイサオさんだ。

私は彼の文章が好きで、

今回は勉強させていただきにやってきた次第だ。

すると彼のバックグラウンドにはナット・ヤングがあり、

それによってのオーストラリア生活が地下水として流れ、

さまざまなグルを知り、

それらを細密な設計図のようにつなげているとわかった。

根岸さんはアートを感覚的に理解し、

同時に形而上学(metaphysics、けいじじょうがく)的な寓話性を持ち合わせ、

自然発生的な菜園を営み、

ご家族を愛し、

日常のさまざまをこなし、

食にも深く鋭く、

大きな視野をもたらせているようにお見受けした。

昨日の朝は、

ノーコー前(南三原村農高)でサーフした。

前日からの南東うねりの残りと、

通り過ぎた東北東うねりのミックスがショアブレイクに展開された。

ミドルタイド(この時間は72cm前後と推測)。

ナッキーがテイクオフした波がウエッジの極みなので、

いまからポストする画像を使って、

この双方向からの波質を説明してみる。

↓画像
向かって)右から左に抜ける南うねりを紫色
ほぼ正面から右に振れる東北東うねりが黄色

ふたつのうねりが合わさった瞬間は、

うねりがふくらみ、

カタパルトのようになる。

さらに書くと、

とてもよい波のスタート地点になるので、

ここからテイクオフする利点はありあまるほどある。

逆に言うと、

大波や強い波では、

大なり小なりこれを使わないとまともに波には入れない。

おそらく業界初の色分け解説なので、

今日から研究してみてください。

ナッキーは8フィートのクラシック。

この名作は、

ビーチブレイクにも強いことがわかってきた。

私はブライトロマンチカのサンプルと、

このクラシック80の二刀流で、

大谷翔平くんにあやかった。

で、

上記したようにウエッジするカタパルトからテイクオフし、

バレルや最高速ロングライドを得て、

無傷で上陸し、

すばらしきノーコー前セッションの記憶を焼き付けた。

「ショアブレイクが好きなんです」

前夜、

根岸さんにそうお伝えしたように、

ショアブレイクが用意されるあたりは、

南三原村の霊的なポテンシャルを感じた。

サーフ後、

Kujikaさんでハンドドリップ・コーヒーをいただくと、

感銘を受けるレベルのものだと気がついた。

根岸さんに聞いてみると、

千倉にこのコーヒー屋さんの焙煎所兼販売所があると聞き、

11時開店だというので、

訪れることを決意した。

同時に南房総のおいしいものを根岸さんにうかがった。

そのひとつは、

千倉の鯛ラーメンだった。

それは感動的であり、

同時に錦糸町の麺魚さんの大将からインスタグラムDMがあった。

偶然マリエルで大将とお会いし、

南カルフォルニア話で盛り上がったのだ。

彼も鯛ラーメンで名を馳せている奇遇だった。

のんびりとししつ、

DJ VCA氏と戦争と平和について話した。

それは、

トルストイによる19世紀初頭のロシア、

ナポレオンという人が戦争を進め、

読者を自身として見ると、

争いに巻き込まれる皮肉というのが、

現代のぼくたちにある図式と似ていますということだった。

社会という因果律、

利益という科学的な視点は、

トルストイがぼくに与えてくれた試練かもしれません。

DJ VCA氏はそう結んだ。

土佐のチュラさん。

古い読者には、

ベンチュラ・セイジといえばわかるだろうか。

リンコン岬と、

Cストリート好きの農家サーファー、

または作物博士であり、

言い負かしのオリンピック候補のセイジくんとしたらわかるだろう。

そのチュラさんにNAKISURFマンダラTが届き、

彼の果樹園での一枚となった。

奇しくもベルズがイエロージャージ不在であり、

けれどジャックやイーサンのターンについて研究していたので、

タイムリーであるといえる。

ありがとう〜!

前述したKujikaさんでいただいた衝撃コーヒーのボタリズムさんに到着すると、

かぐわしい香りがあたりを漂っていた。

ちょうどケニアのニェリからの「チョロンギ」を焙煎していますと、

元沢さんが迎えてくれた。

彼は元商社マンのクラシックなサーファーであり、

20年前にコーヒーに魅せられ、

その文化と歴史に入り込み、

技巧を尽くしてコーヒーを芸術とし、

感情に訴えるほどの温度感と味覚を1kg焙煎機で表現されていた。

ボタリズム・コーヒー・ロースターさんで、

レオ・マッケリーの映画内にあったフリードニア共和国を思い出した。

マルクス兄弟の三男であるグルーチョの聡明さと、

元沢さんの表現が、

ウェス・アンダーソンのコンシェルジュ・ムービーと重なったからだ。

botarhythm.com

もっと深い話をしたいと思いつつ、

南房総をあとにした。

グループ・ショットで写っているのはカズマさんで、

彼もまた興味深い活動をされているという。

今回の南房総来訪は、

ありとあらゆるさまざまな深みに感じ入った。

【巻末リンク:2年前の南房総記】

【サーフィン研究所】台風12号の南房総と細麺味噌ラーメン_スペシャルな総料理長_(1170文字)

【巻末リンク*2:2年前の南房総記続編】

【サーフィン研究所】3.5倍のケーキ価格とハンノー_南房総の名店再来訪記_🐻_(1089文字)

Happy Surfing and Happy Lifestyles!!