最強の剣豪とされた宮本武蔵こと新免武蔵が、
「地水火風空」と視点を変えた
『五輪書』という剣の指南書がある。
原文でそれを読んでいると、
こんな箇所があった。
「太刀道を知ると云事
太刀をはやく振らんとするによつて
太刀の道ちがひて振がたし
太刀は振りよき程に静に振る也」
現代語にすると、
こんな感じだろうか。
「刀をはやく振ろうとすると、
太刀筋が悪くなるので静かに振る」
380年も前に、
このことを武蔵が論じていることに驚かされたが、
よくぞそこまで剣の道に行き着いたものだろうかと感銘を受けた。
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.
で、
波に乗ることも同じだと感じ入った。
「波を速く滑ろうとすると、
ラインが悪くなるので静かに滑る」
剣術は、
それからおよそ220年後には、
神秘でも闘いでもなく、
自己熟練へ向けて、
哲学的に封じられていった。
すると、
波乗りも
「地水火風空」と宇宙を構成する五元素によるものなので、
私たちも哲学的に入りこむべきなのだろうが、
「その世界は、
石井秀明さんのエラで終わりました」
天才編集者のテラさん(巻末リンク*4)が言いそうである。
市内に出ると、
海とは別世界が拡がっていた。
ミニぬいぐるみの陳列に感激してしまった。
コレクターの血がさわぐのかもしれない。
ポケモンの、
このキャラクターを気に入り、
調べると、
「メタモン」という名前で、
へんしんポケモンだとあった。
しばしPokémon世界の中に入りこんだ。
高知市北御座にあるアグリコレット。
土佐のおみやげのセレクトストアだ。
ちなみにドラグラ土佐民話「宙と狸男」は、
この周辺が舞台になっていますとDJ VCA氏が教えてくれた。
(巻末リンク*5を参照ください)
美しい店内には、
土佐の名品が整然と並んでいる。
なかでもスカシーことスカイアンドシー・ムロトの、
フランス菓子のレシピを一糸も変えず、
室戸産柚子や京都宇治抹茶、
さらには徳島の鶏卵を使ったパウンドケーキが入荷した。
スマガツオ一尾まるごとの刺身の季節らしく、
ランチタイムには行列ができていた。
アグリコレットのお向かいは、
「ファーマーズ・マーケットとさのさと」であり、
こちらは生産者が直接持ってきた食材が並ぶ。
香南市は、
人格者・信くんの「波乗りう米」の大袋群。
「とさのさと」は大きいお店で、
この画角でようやく店内の1/3程度のものだろうか。
アグリコレットの南に、
大型蔦屋書店がある。
その中にあるカルディに行き、
狙いのメキシコ食材の数々を求めた。
さらにそれから高知駅前にあるyoiyoに行き、
目利きであり、
一流シェフ潤也くんの料理をいただいた。
カツオとタチウオの炙り、
そしてグレ。
カツオは絶品で、
酢ミカンと醤油のマッチングに心が溶けた。
タチウオは焼かれた松の葉の向こうにほのかな甘みがあり、
そこに旨みがからまっていく。
トウモロコシのかき揚げ。
大好きなトウモロコシだけに期待していたが、
それを大きく上回る味に感激するのはいつものこと。
シェフのジュンヤくんは、
波乗りも達人で、
このあたりのサーファーの尊敬を集めているが、
シェフ界でも同じことになっているのではないだろうか。
これがしんじょうヤス君が、
4年かけて育てたアボカドのディッシュ。
メキシコーラグランデという品種は、
なんと皮まで食べられるとあって、
前述の天才シェフが、
ベーコンとご飯に合わせてくれた。
ねっとりと熟成した滋味あふれる味に感じ入った。
このアボカドの生産者ヤスくんは、
このしんじょう君に似ているとあって、
私たちのあいだで大人気なのだが、
長くなるのでその話はまたいつか。
台風15号からのうねりが入ってきたが、
900hPaもあるので調べてみると、
なんと!
最大瞬間風速が85mだった。
風速85mとなると、
人間が作ったものはすべて吹き飛んで野原になるとも聞いた。
秋雨前線のおかげで、
日本列島から1500kmも沖合を北上するようだが、
これがもし上陸していたら大災害だったのだろう。
タキビ神ではないが、
「クワバラクワバラ」なのだ。
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【巻末リンク:ちょうど3年前の台風】
【巻末リンク*2:土佐アグリコレット】
【巻末リンク*3:高知駅前yoiyo】
【巻末リンク*4:テラさんはこちら】
【巻末リンク*5:土佐周辺の民話】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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