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naki's blog

【超特大号】珠丸の続き_NATION”The Eagle”真の膝波インプレッション_(4770文字)

新年早々に、

正月の概念が気になって調べてみた。

その端くれのことを1月7日に書いていた。

.

正月松の内は15日とあるが、

20日までを正月とする二十日正月というのがあり、

つまりこの日をもって正月の終りとする土地も多いとあった。

20日は、

「正月の祝い納めとして仕事を休む」

そんな物忌みの日でもあったそうです。

.

その20日は河合会長がお休みだったので、

一緒に平成最後の正月の祝い納めをして、

例によって20時には視界の幕を閉じた。

起きて「新正月デスゾ」と窓を開けると、

こんな世界が拡がっていた。

いわゆる正月明けの初日の出でありました。

ありがたい年となりそうです。

いやなります。

.

文体が少し変わったのは、

まださっきまで書いていた小説の名残だろう。

けれど、これは自分のブログ。

だからどんな文体でも良いのでありました。

昨日書いた章からずいぶんと先までやってきました。

(昨日に行くにはこの最後にリンクがあります)

この赤丸部分をクリックすると、

前日ポストに飛びますよ。

さて、

その小説の一部をまたここに紹介しますと、

こんな感じです。

.
稲妻が頭頂から股間をまっすぐ貫いた。
とんでもないほど熱かった。
その芯はぞくぞくするほど冷たく、
透明なものが全てを満たしていた。
青い海壁の底、
東に向けて、飛ぶように疾(はし)る。
気を抜いた瞬間に吹き飛びそうな錯覚になるほどの速さだった。
いやきっと吹き飛ぶのだろう。
こいつが見えた瞬間、
海の色が沖から変わっていったのが分かった。
珠丸(ずまる)が記憶をたぐった一瞬の隙を見て、
波はその面に、縦の隆起を作った。
海底にあった亀裂を使ったものだが、
まるで竜の背中のようなコブは、
サーファーにとってはランプ(ramp、斜道)となる。
ある程度の速度でランプを通ると、
軽く飛び出してしまうものだった。
気を入れた、
いや気が戻ってきた珠丸は慣れた仕草でそれを使ってレイル、
テイルの順で、乗っているものを跳ね上げた。
これを陸から見ていたとすれば、
“青い壁にものすごい速さで動く書”の白線がなくなり、
珠丸だけの線となり、
彼の影を青の中に映していただろう。
 珠丸の描写をここに
それはまるで、
海の上を伝わってきた獣が、
自身の表面を刻んでいる異物を振り落とそうとしているようにも見えた。
.

珠丸《世界初サーフ小説より》

そんな新正月明けは、

二郎くんと太郎くんたちで海水浴場に行った。

持っているのは「究極のサーフボード」と、

CJネルソンとライアン・イングル博士によって認定済みの

Nation Eagleであり、

私サイズの5’11”

ファイブ・イレブンであります。

この5’11″を重版出来記念の

NAKISURFカレンダーで見てみますと、

180cmとわかります。

 

カレンダーの重版は珍しいのですが、

早々と完売してしまい、

多くのリクエストをいただいての増刷でした。

サーファーや海を愛する人への機能満載の、

自慢のカレンダーです。

お届けが遅くなったお詫びに私からのプレゼントを同封しております。

さてイーグル。

先が細いので、

そこまでの浮力は感じないが、

これが究極のショートボード。

この後インプレッションに続くのだが、

なぜこんな熱を入れるかというと、

こういうボード、

つまり究極だと言い切れるサーフボードの創造主がいて、

彼のことを昔から知っていて、

さらにはこの不思議をどのようなサイズでも複製できる。

そんな奇跡のようなことを成し遂げた事柄を記録しておきたかった。

ある程度書いたところでタキビナイトに向かった。

風神ツナくんは、

「因徳を成じて果徳に同じる」

という意味の真言を唱えながら、

ダイドーコーヒーの空き箱で火を盛り返していた。

そんな真言をツナくんが知っているのは、

タキビナイトの開催者であり、

プロデューサーの超級焚火師ヤスくんが教えたからであります。

もっと言うと、

一級が超級になったのは、

これが新年だからというわけではなく、

一級が多すぎて押し出される形で各地の師範が超級となった際に、

元祖焚火師の号を持つ彼に満場一致で与えられた。

三蔵瀧朗が伝えるところでは、

満場というのは、

各地にいるウナクネ胎評議界員たちの、

Womb Realm=ウォム・レールム、

「つまり生まれ出るもの」派の満票、

つまり全425票だというのだから半端ではない。

Photo by Super Takibishi Yasu

.

だが、このめでたいタキビナイトも19時を夜とし、

20時を深夜とする私にとって、

21時ともなれば、視界の幕が下りる。

こうやって寝ていたようで、

良く言えば、

寝ながら波に乗っている様(さま)でもあった。

冬っぽい服装に、

夏のような波のコントラスト。

太郎くんと二郎くん。

念願のスシローに行ったようであります。

いいなぁ。

さて、波乗り。

イーグルのインプレッション。

ただのインプレッションではなく、

大手波情報が、

0.00 – 0.30mと伝えた日曜日のことであります。

Taro Miyazawa on

Catch Surf Odysea ®Skipper Fish x JOB Pro 6’6″

VEKTOR Fins

.

ウナクネ界には法王という制度があり、

その何世だかの転生、

生まれ変わりとされるラカ太郎くん(10)。

後のラカ法王39世であり、

8年後にはプロサーファーになっている太郎くんの、

完全なまでのバックサイドグラビング。

左から入ってきたウエッジと、

メインに重なった瞬間にノーズとレイルを落とし、

陸側の手でそれを波側に押しつけた。

ちなみに二郎くんのお兄ちゃんでもあります。

こんな波。

堤防周りは他のサーファーが入っていたが、

手前側は全くの無人だったので、

太郎くん、

そして父ちゃんことアキくん&私で入ると、

それを見た女の子サーファーがふたりやってきた。

さらにそれを見て、一人と二人組が続いて、

無人が五分後には8人にもなった。

けれど、

ここは堤防に当たったうねりがせり出してくるウエッジ。

つまりテイクオフスポットの難易度が高い。

よって私たち以外は1本も波に乗れずに

「?」となり、堤防側に移動していった。

そんな一瞬のささやかな波。

さて私と究極のサーフボード『イーグル』は、

こんなささやか波でスーッと滑り始めた。

驚くような、

それでいてうれしいような気持ちでボードを滑らせていく。

ちょっと早いのだが、

テイクオフしてしまいました。

なぜならテイクオフに十分な揚力があり、

それを使ってボードが浮き、

私の体重をこの低速で支えられそうだったから。

やはりその直感は正しく、

浮き始めるイーグルの上に立ち上がり、

切り立っていく斜面を見る興奮があった。

それが例え膝波であっても、

大波であってもこの瞬間はかけがえのない、

そして色々なことが霧散するほとばしりがある。

なんと、

浮き始めたイーグルは立ち上がった私を

前方に押し出すように加速させてくれた。

斜面の上を踏んで加速。

こんな「ささやか斜面」なので、

加速後はすぐにボトムに降りてくる。

信じられないが、

ファーストセクションで加速している。

さらに言うと私はトリム派に転向したのと、

右膝が痛く、

手術をしないで沙汰を待っている身なので、

波トップには上がらないようなご理解とご協力としている。

こんな変な文章になるのは、

世間がご理解とご協力にあふれているからで、

言いたいことを言うときに文末に付けると何でも良いらしい。

さて、イーグルは、

その少ない5’11″という浮力ながら、

揚力、速度、そして的確なレイルと、

ボトムコントゥアーによって、

生きもののように波の上を駈けのぼった。

「私を乗せたサーフボードの重力が浮力より小さければ、物体は浮き上がる」

ボトムターンの仕組みであります。

浮き上がったままだとキックアウト(プルアウト)してしまうので、

トップ手前でレイルを、

方向を切り替えるのだが、

こんな膝サイズだとあっという間にトップなので、

少しスローモーションに見えるのがおもしろかった。

さっと、切り返すと、

左ウエッジからの段が入った。

わかりやすくするために

下にそのウエッジを色分けしてみました。

こんな感じでウエッジ、

つまり副波が主波に重なります。

もう少しサイズがあるとこれは

「ダブルアップ」と呼ばれるようになります。

出世魚は、

ワカシ → イナダ → ワラサ、ハマチ → ブリというのが広く知られていますが、

まあ、そんなようなことです。

ウエッジが入ると、

このように波面が平らというか、

階段のようになる。

失速の大きな原因となるもので、

乗り手であるサーファーは抗えない。

けれど、

イーグルは生きものでもあるので、

こうして前にするりと出てきて、

またボトムターンの時代となった。

しかも先ほどよりも波に鬼気が迫っている。

それもそのはず、

ウエッジがメインと重なったので、

この波にしては最も力の入った、

いわゆる渾身のブレイクを見せたのだ。

その上部までボトムターンで抵抗をかけたイーグルが、

ふわりと立ちのぼっていくように向かい、

際でボトムヒットして降りてきた。

こんな泡になっても揺らぎもしない。

イーグルの長所のひとつであります。

ということはかなりのサイズの波もやれる。

フィンが砂に付くまで乗ることを上陸と言う。

前出のタキビシヤスくんは、

このことを「ジョウブツですね」と、

仏教用語を使うのは、

彼が波乗り世界の涅槃を目指しているからであるという。

深い。

そんなことを感じいってパドルアウトして二本目の波。

もうすでに長いので、

誰も読んでいないと思うからサクサクと書いてみる。

信じられないほど速いテイクオフ。

こんなにボードが中に引き込まれていても立ち上がろうとするのは、

やはりその速い視界が伝えているからだろう。

はいホイ。

そんな感じでテイクオフ。

また例によってふわりと浮き、

そして加速するのがイーグルの究極さである。

瞬時にここまで浮いた。

浮いたらウナクネ派の特権である、

クネクネターンをぶちこむ。

いやぶちこまずに、

フワフワと、

そしてゆらりとさせた。

あしたのジョー(©梶原一騎&ちばてつや)ではないが、

両手ブラリのフワユラ戦法である。

このフワユラが、

イーグルになるとグワユラとなるのは、

その半端では加速感が表現されるからでありましょう。

いわゆる最速で、

最適な波箇所となった。

これを酒場などでかっこつけたくて言うのなら、

「トリムしてノーズを振ったら、

パーフェクトなセクションでマックススピードとなった」

そんなカタカナになるが、

漢字を使っておとなしく書いても真意は変わらないことに気づいた。

こんな良い波だったのか!

今見てそう思うほどの位置とターン角度であります。

ラカ太郎がきちんと見ている。

「サーフィンは見て覚えなさい」

私の歴代師匠全員が口を揃えてそう言っていた。

こんなウナクネトリムですら、

ここまでの速度が出るイーグル。

マジックボードなどは、

遙かに超える究極のサーフボードであります。

ここまで速度が付いたら、

最後のセクションにバキとか、

ズバとかバシとできそうになった。

意識的に加速し、

そのままズバと迫ってみた。

こんな小さいのに、一人前の波。

膝波の斜面に付いたボトムターンの軌跡。

すごい。

当て込んだ瞬間。

バシリと音が出たのが、

バンだったのかは後ろにいた太郎くんに委ねるが、

私は真っ白になっていた。

ダン、

フワリという具合に再び波面に降りてきた。

はい、マンライでありました。

膝波で楽しいショートボードって、

生まれて初めて乗りました。

そしてもしこれで胸くらいあったら、

マーチン・ポッターのように乗れるかも、

そんなことを考えていた。

【巻末注釈リンク*1:イーグル完成日】

【特大号】NATION The Eagle 5’11″_羽根のように軽く、鷲のように速く_(2600文字)

【巻末注釈リンク*2:特大号のおまけ】

【ウナクネ保存版特大号】ニューブレイク発見後の友人たち_(7380文字)

【巻末注釈リンク*3:寒いので真夏ポストを】

とっさのスピン_最も感動した石器時代風のクリスマスディナー_(1539文字)

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