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【週末タイラー祭り三連発その1】”タイラー・ウォーレン1973ボンザー”誕生までのドキュメント_(2015文字)

南カリフォルニア、台風一過ではないが、

そんな快晴、夏の強い陽光となった。

冒頭からいきなり食べものとは珍しいのだが、

こんな日もあります。

美味しいハマチに新生姜をすりおろし、

レモンとポピーシードと、

渾身のオリーブオイルをかけたものをいただいたら、

美味しすぎて身がよじれるようになった。

こちらはスモークサーモンのグリルドサンドイッチ。

鮭はパストラミ、

つまりサーモンに香辛料をきかせた燻製とし、

それを薄くスライスしたものと、

ロマネスコという野菜、

ピクルスにアイオリソースをふりかけ、

良く焼いたライ麦パンではさんだもの。

絶品でした。

ああ、食べもの話が書きたいと感じたら、

藤沢8ホテルのフーディガイドの締め切りという不思議。

サンファン・キャピストラノの新装タイちゃん家に行くと、

1973年だかそのあたりのボンザーが鎮座していた。

これはビング社が、

最新ボンザーシステムの権利をキャンベルブラザーから受け、

サンディエゴで製作されたものの1本。

タイちゃんの見立てだと、

見事な一級のシェイプで、

現代にも一筋も二筋も輝くほどのデザイン。

誕生は1973年前後。

特異なる形状のオリジナルボンザーボトム。

これは1970年製のオリジナルボンザー(超稀少)個体とほぼ同一である。

(巻末注釈リンク*1、*2を参照してください)

クリスチャン・フレッチャー⑬が、

この創始ボンザーをバリー・マッギー大師に献上した際、

紀伊國屋文左衛門が、

将軍に進呈した夏のみかん話を思い出した。

そのときに一緒にいたのが宝井其角とされていると、

(夢枕)獏さんの著書にそんなことが書いてあった。

このときの将軍は徳川第五代目の綱吉であり、

有名な生類憐れみの令(しょうるいあわれみのれい)の悪令を発した張本人である。

とすると、

紀伊國屋文左衛門=クリスチャン・フレッチャー⑬

宝井其角=三蔵瀧朗㉚

徳川綱吉=バリー・マッギー大師

という配役となり、

大師は、『DFWの令

この世のすてきもつまんないも、みな自身の心が決めている

:注釈リンク*3)』

を発布しているのだから、今の世もなかなかに興味深い。

この設定だけでボンザー献上からつながるひとつの長い物語が書けそうだ。

ここからが主題となるのだが、

読解力のウオーミングアップでした。

歴史の時間は終わり、もうすぐサーフボード話に戻ります。

フィン位置や、

それぞれの長さを計測し始めると、

この長さはシックスファイブ(6’5″)であり、

幅は20インチに満たない1970年代の細身でありました。

厚みはシェイプベイに計測器があるので、

そこに場所を移動して求めてみると、

3インチ弱と判明し、

さらにはダブルグラス(ボトム2層)の重たい個体は、

最近吹聴(ふいちょう)される

「重たいボードのほうがダントツに速い」

という説と見事に合致させていた。

ボンザーボトムのダイナミックな水流があり、

それを影皇帝自らがボディアクションで示してくれた。

「水がエントリーロッカーからこう入ります」

そしてフィン形状と、

その角度、さらにはボンザーボトムによって、

ここまで拡がるでしょう。

だからボンザーはすごいのです!

ノーズ幅はフィフティーンクオーターですかフムフム。

フィン位置がすごいのです。

この完全なるシングルフィン位置と、

近年ではグローバル化したスラスター位置のサイド計測がここにあるのです。

不変の定理みたいなものが、

コンピュータシェイプの進化でようやく数年前に確かになってきたのに、

まさか45年前にこの数値を得ていたのは、

宇宙人以外の何ものでもありません。

ねえ、タイちゃん、

このボードを私に作りませんか?

「もちろんです!すぐに作りましょう!」

そんなことになって、

タイちゃんが完全コピーし、

そこから彼の解釈で45年後のタッチを詰めこむという。

そんなプロジェクトの設計図。

題して
「タイラー・ウォーレン1973ボンザー」

となりました。

カラーだけはオリジナルのイエローではなく、

経年経過している今の方がCoolだとタイラーは感じたので、

そのビンテージ色に近いレッドオレンジにイエロー・レジンパネルという逸品仕様となりました。

さらには6ozを混ぜたダブルグラスにセダーストリンガー、

サンデッドグロスのより重たい仕様です。

シェイプをするジャーナルができたらいいのだけど。

タイちゃんは、

未明に起きだしてシェイプをすることもあるということで、

タイミングが合致すれば、

その歴史的なボードシェイプに立ち会うこととなる。

【巻末注釈リンク*1:1970年製のオリジナルボンザー】

アンディ・ディビス_マーク・マシューズがキャッチサーフに!_1970年のボンザー_新生NALU_(1158文字)

【巻末注釈リンク*2:そのボンザーがバリー・マッギー大師の元へ】

タキビシヤス@サンオノフレ_三蔵瀧朗著『傾奇者クリスチャン・フレッチャー』_バリー・マッギーDFW開祖の結集_(2222文字)

【巻末注釈リンク*3:バリ・マッギー大師について】

【わりと文藝】Jonathan Livingston Seagull_USAとバリー・マッギー大師、そして空海_(1260文字)

【巻末注釈リンク*4:タイラー・ウォーレンについて】

古風&新時代タイラー・ウォーレンのサーフボード世界(中編)_(1696文字)

【巻末注釈リンク*5:ボンザーについて】

新ボンザー物語序章_(1545文字)

Happy Surfing!!

 


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