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naki's blog

【サーフィン研究所・特別特大号】奄美_[波乗道・操作型波乗印]_シゲタマ・シホーイン_(4477文字)

Anguirus  Amami Oshima

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Catch Surf ®ODYSEA Skipper Fish x Taj Barrow Pro 6’0″

Tyler Warren Twin + VEKTOR Rear

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水深数センチ、

または海面に浮き上がってくる岩がある。

激浅のセッションは、

ゾクゾクするような瞬間の連続であり、

喉が乾くほど興奮するものだと再確認した。

ボトムに降りてしまうと、

(運が悪いと)フィンを失う。

フィンがなくなると、フィンレスとなる。

そうなってもコントロールするためのグラブレイル。

[波乗道・操作型波乗印]

そんな型のひとつの動作であり、

“印”というのは、

スタンスやトップモーメント動作のこと。

3Dウエッジを擁する手広海岸の夜明け。

奄美の春分の日は夏日となった。

深夜になっても23度以下にならず、

夏の虫まで鳴きだした。

虫の協奏曲が網戸から入ってきた夜。

季節は春から夏へ。

Nation Eagle 6’8″

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サーフボードの

『マキシマム・エンジョイメント』である奇跡。

そんな『究極』に達したイーグル。

(巻末リンク*1を)

千葉に戻ったら試乗ボードとするので、

関東近県の方はぜひお試しください。

[アマミアン・サーフスタイル看板]

奄美大島各地のサーフスポットに

立てられている看板にいつも感動させられている。

水は山ぬうかげ

水は山のおかげ

人は世間ぬうかげ

人は世間のおかげ

波人は海ぬうかげ

波人は海のおかげ

さすがなのであります。

全国のサーフスポットにこの札を設置したらいいのに。

これは私にとってコスタリカ旅から続く、

旅のお供スキッパーフィッシュ6’6″JOB。

(巻末リンク*2にコスタリカを)

サイズ感よく、

そしてタフさで言ったら車で踏んでも壊れないほど。

メインサイドは、

ベースが長いキールフィン系、

そしてリアトレーラーにはVEKTOR。

しかも逆向きに装着するということに行き着いた。

こだわったフィンセッティングが、

キャッチサーフの性能を押し上げることは、

まぎれもない事実です。

晴れた夕陽時刻に明神岬に登るのはいつものことで、

これを続けると、

すばらしい海人となる言い伝えがある。

下に見えるのが友浜。

そしてドラゴン岬。

対岸というか、

遠景右手にはバックドアが見える。

さて、

昨日もここでお伝えした重野玉里店の弁当。

私はシゲタマ弁当と略している。

「シゲノさん」で良いのだが、

この辺りの商店はみんな重野であるので、

それぞれが地名やビジネス名を付けて屋号の完成となる。

海苔弁当330円。

緑くんに聞いたところ、

重野さんは商店家系らしく、

それぞれの店は兄弟だったり親戚筋。

先日ここに登場してくれた蓮(レン)くんは、

このシゲタマの近所で生まれ育った純血統だ。

「シゲタマ世代」とか、

『シゲタマ・トライブ(種族)』と言うらしい。(未確認)

大変うらやましい。

なので、

呼吸をするように顔色を変えずにスパムおにぎりを買っていった。

ほぼ無休のシゲタマは、

店の裏というか横に厨房を持つ。

そこから朝7時15分となると、

まるで時報のように300円程度の小弁当が銀色のトレーに載せられて、

20数個単位でやってくる。

シゲタマの開幕だ。

始球式であり、今年のイチローさんである。

そしてそれから15分くらいかけて、

シゲタマ・シェフ(たち)が持ってくるのは、

まるでセドメ・タマサト(瀬留玉里)モーニングパレードだ。

これは、

ディズニーランドのエレクトリカルパレードの興奮よりも数倍高い。

奄美が誇る大自然の鼓動が振動となって、

細胞を震わせているような感覚となる。

ウミカフェの一平くんがいたら、

膝をガクガクさせて、

シゲタマ・ベントーという芸術に感動したことだろう。

途切れ途切れにパレードが続き、

7時30分には、その日およその弁当が揃う。

シゲタマ・マニアたちの狙いは、

いまだ見たことのない無記名弁当(値も貼っていない)。

これは名店シゲタマ親父からの無言のチャレンジとされていて、

出現率がやたら低い。

よって、

私のような期間限定のマニアが遭遇するものではないらしい。

これだけ奄美にいるのだが、

過去に見たのは2回のみ。

一度目は豚しょうが焼き弁当(目まいがするほどおいしかった)、

二回目はソーキ弁当(お弁当の新定義)だった。

どちらも絶品という表記ではもの足りず、

激品とやってみると、

それはやりすぎのようで、

まるでドンキホーテのPOPのようになってしまった。

このシゲタマ親父と私の関係は、

彼が味噌汁マシーンを導入した際、

初、

つまり1杯目の味噌汁を研究しながら一緒に注いだ仲であります。

(半インスタント、50円。400円以上の弁当には無料)

シゲタマ親父は、

私と同年代で、

表現するのなら目線の優しい角さん(©水戸黄門)という風貌。

シゲタマ・プロフェッショナリズムという流儀を貫き通し、

地域で繁盛する商店のあり方を追求する。

奄美大島が誇る一人であります。

さて、弁当。

プロパーでありながら珍しいのが三色弁当で、

このサンショクのことを調べてみると、

創業当時からのシゲタマ銘品御三家の一つだという。

だが、上記したように出現率が低い。

私見だが、

“三色丼330円は、元祖本家の銘品がゆえに、
手をかけなくてはならず
(特製滋味鳥そぼろによる茶、炒り卵(平飼い)による黄色、山菜による緑)、
その要求に対してのマンパワーがないのだが、
元祖老舗本家シゲタマである威厳を保つために時折作って、
その食への探求と継続をイチローさんのように示しているのだろう。”

このシゲタマ・シチジハン、

またはシゲタマ・ローデッド目当てに多くの人がやってくる。

(loaded、荷満載)

北は笠利崎から南は古仁屋から。

もちろん離島からも、私のような旅行者も。

マニア通過後は、

シゲタマ・アンローデッド(*unloaded、荷、弁当がなくなること)となるが、

*(unloadの過去形、または過去分詞)

そういうときは**リローデッドとなるのを待つ。

**(reload、再びの過去形、または過去分詞)

とにかくシゲタマに向かう車内では、

幸運だったあの日の視界を思いだしつつ、

どれにしようか迷いに迷う自分がいる。

直視線だったり俯瞰だったりしつつ、

過去はどうだったのか、

付け合わせは何かという迷宮があり、

いつもその入り口で迷う。

そうなると、

タキビシ(後のタキビ神)に連絡して、

彼の持つ直感や占いを賜ったりもする。

この日は、

もしそういうのがあるのならシゲタマ大漁旗が掲げられるほど、

献立の豊富さに富んでいた。

そして全ての弁当が暖かかった。

まるで夏休みとオーバーヘッドが同時にやってきて、

しかも快晴と無風である。

うれしすぎて迷った末にタキビシにSMSを送る自分が俯瞰できた。

話が逸れるのだけど、

俯瞰するというのは、

浮かんだ状態で見る高みのこと。

直近では、

幽体離脱していたようで、

自分の意識だけを浮かしていたことを思いだした。

それは、

自分と、焚火の間くらいに浮き上がって、

自分を見ていたことに気づかずに見ていた。

世田谷生まれで世田谷育ちのEPOがいて、

彼女が歌うダウンタウンがかかった。

とつぜんその自分の見たことのない視界に気づき、

その視覚に集中していたので、

シュガーベイブのオリジナルだったかもしれない。

曲の中頃、

瀧朗が部屋の入り口に立ち、

こちらに携帯のレーザービームで私本体を照らしている。

隣というか、

向こうで寝ているシギーGは、

「うーんうーん」とうなされている。

竹内まりやの不思議なピーチパイがかかった。

この話とはあまり関係がないが、

このインスピレーションが、

ここに書いた替え歌につながっているのです。

(巻末リンク*3:不思議な南浜)

曲が終わって少しの間、

私は会場を俯瞰していた。

時間だと10分弱といったところだろうか。

こんなタキビナイトの実体験により、

このような視線の俯瞰は、

いつでも任意で実行できるようになった。

さて話は戻って、タキビシに連絡したと上に書いた。

「シゲタマ、本日の傾向と、その選択についてのアドバイス」

そんな内容のものでした。

ちなみにタキビナイトの主催者も彼であります。

超級焚火師に昇華しています。

タキビシは宇宙学に長けた天文博士であり、
波の芯や柱に詳しい波乗導師でいて、
今の占星を知りぬき、
歴史に強く、そして未来を予見する者。

.

シゲタマを毎日食べているとわかるのが、

基本というか献立の背骨は揚げ物だ。

徹底的にフライヤーが活躍している。

ヘッドライナーで揚げ物を避けると、

ハンバーグ

サンマ(半揚)

という選択となる。

サンマ以外は、

大(520円)と中(420円)のバリエーションを持つ。

そうやっていると、

「これはですね。シゲタマ・シホーイン(四法印)と言います」

「ほう」

「ウナクネ大学(後のドラ大)入学試験に出題される内容です」

そんなことをタキビシが後ほど言ったことを思いだしていると、

ピコピコとiPhone6が鳴った。

たぶんタキビシだ。

返信だ、やった!

そのとき彼の返信が興味深かったので、

夜を待ってタキビシに電話して聞いてみると、

「全ては本質も常に流動しています」

「ほう」

「はい、シゲタマもその例に漏れず、

常に変化し、その存在は同一性を保持しません」

「そうか、だから必ず無いものがあるんだ」

「そうです。最近は肉団子を見ましたか?」

「そういえばないね」

「最近の傾向を見ますと、肉団子が焼売となっています」

「本当だ」

「これこそが京都でラッコ旦那と食べた焼売の引き寄せです」

(巻末リンク*4)

「そんなことになっているんだね」

「はい、これを縁因(ニダーナ、Nidana)と言います」

「へー」

「まとめますと、

弁当が変化することをシゲタマ・サンカーラと言います。

陰陽師で知られる天文博士の

安倍晴明が言う“呪(しゅ)”と同じ意味の引き寄せが見られます」

「そうなんだね」

「この強い呪があるので、フナキさんもシゲタマに向かうのでしょう」

「因縁かな?」

「そうでありますし、またはそうでないかもしれません」

「むずかしいんだね」

「はい、シゲタマもそうですが、一切は常に変化しています」

「本当だね」

「これを重野玉里店弁当棚(シゲタマ・アニッチャ)と言います」

「お、ちゃんと言葉になっているのがすごい」

「はい、刹那の間にあらゆるものは変化します」

(刹那については巻末リンク*5)

「不思議だなぁ」

「この世の摂理(ことわり)です」

そんなコトワリ・ベントーを

番屋岬手前の青い海の前でいただいた。

青にきらめくハンバーグ弁当。

本日の付け合わせは、

肉団子が焼売となり、

または唐揚げと流転=シゲタマ・アニッチャし、

コロッケ半切りとなっていた。

このシゲタマベントーをユネスコ無形文化遺産登録へと、

奄美大島はその申請をするべきものだと、

そんなことを切に感じたお味でした。

奄美は最高よ〜!

【巻末注釈リンク*1:NATIONイーグル】

NATION究極イーグル初見_アロハ・スコット家パーティのポキ丼_(1836文字)

【巻末注釈リンク*2:コスタリカ】

コスタリカからFeliz Navidad!(メリークリスマス!)_(1593文字)

【巻末注釈リンク*3:不思議なビーチパイ】

【新章】奄美 サーフィン研究所_不思議なビーチパイ(南浜)_(2169文字)

【巻末注釈リンク*4:京都ラッコ旦那の焼売】

【特大号アゲイン】(ラッコ旦那主役)京都酒蔵館から神戸、嵐の鹿児島空港経由の奄美大島_(3203文字)

【巻末注釈リンク*5:刹那について=波乗り問答】

【サーフィン研究所:思想編】Kキャンパーで奄美旅_【波乗り問答】_(1700文字)

Happy Surfing!!