新品・中古サーフボード販売、カスタムオーダー、ウェットスーツ、サーフィン用品など。NAKISURFは、プロサーファー、フォトグラファー、サーフライターで知られるNAKIのコンセプトサーフショップです。

naki's blog

【特大号】波に乗る前に確認すべき7つのこと_(3378文字)

IMG_6457

こんにちは、

今日は空港日なので、

中級者以上のクリニックの際や、

質問されたときにお教えしている波回りの細かなことを書いてみます。

IMG_6455

関係ありませんが、

空港まで送っていただいたIさんに教えていただき、

みんなで食べた昔風味の伝説レドンド寿司。

昭和のお味、おいしかったです。

NAKIさん_0011

phoo by Yasuma Miura

話が逸れましたが、

【波に乗る前に確認すべき7つのこと】です。

その1.

【できる限り長い時間、自分がサーフするブレイクを見る】

これは流れ、地形、波の数、波の強さ、

そして人の数と雰囲気をひとつひとつ個別、

そして全体的にと確認していきます。

詳細を下記していきます。

.

その2.

【沖に出る流れと、波を待つ位置の求め方】

まずは岸から沖に出ている流れを探します。

例えば、

セットが来ても波が崩れない場所を探してみてください。

この場所を見つけられたらそこはチャンネルと言って、

波に乗る人にとっては大事な場所です。

これがあれば、

流れに乗ってパドルアウトできますし、

チャンネルに向かって、

または沿ってブレイクする波は、

たいていがオープンフェイスとなります。

(オープンフェイス=波がすぐに崩れないで斜面が残ること)

ただこれは海底の地形由来なので、

微妙なことで変化、または沈黙します。

例えば潮位、または波のサイズ、

うなりの向きが変わるとすぐに変わってしまいます。

ちなみにこの流れが強いものを離岸流とも呼び、

これは海面が波立っている、

またはそこだけの砂を巻き上げていたりして、

海面の色が濃いのですぐにわかります。

もし離岸流に入ってしまって沖に流されてしまったら、

慌てずに陸と水平にパドリングしていれば離脱できます。

脱出してから陸に戻りましょう。

決してあせらないように。

.

その3.【横への流れ】

風やうねりの角度によって一定方向への流れが生じたことです。

これはよくというか、やたらと出現します。

もしサーファーたちを見て、

波待ちの位置で同一方向にパドリングしていたらこの状況です。

サーファーがいない場合は岸近くの泡を見ましょう。

泡、または白い層が流れていれば、それを確認してみてください。

流れの速度と方向を知って、

こういうときはその流れ上流からパドルアウトし、

流れに逆らえないときは、

一度上がって上流まで歩いて再びパドルアウトするといいでしょう。

よくロングライドして、

岸近くまで来たサーファーが、

走って違う場所からパドルアウトするのを見るのは、

この流れに逆らっているときがほとんどです。

パドルアウトして波待ちのあいだも陸にある目印を前後にふたつ見つけて、

それらがどのように重なっているかによって自分の位置を知ってください。

例えば、手前にある松林の端と、

後の道路の電柱の重なりをおぼえておいて、

波に乗ってパドルアウトしたら毎回その位置まで戻るようにしてください。

これによって同じ系統の波に乗ることができる確率が高まります。

さらには分析しやすくなるのです。

岸から見たときに、

サーフするブレイクの目印を見つけておくといいでしょう。

.

その4.【波の数】

乗ることができる波が何本やってくるのかを確かめます。

ご存じのように波は波長というものがあり、

小さい波、中くらいの波、

大きい波と3つに分類してみてください。

この3種類のどれが一番形の良い波なのか。

それを海に入る前に知ってください。

さまざまなことを知ることでしょう。

大きい波が良いときもありますし、

逆に小さめがクローズアウトしないでロングライディングできるときもあります。

「セットは乗らない」

そんなことを事前にわかるだけで波乗りの質が一気にアップするはずです。

.

その5.【波の数、セット】

「沖に出るのはちょっと大変だな」

というサイズのときは、

セット(大きい波の連続のこと)の数を見ます。

10分間のあいだに何度セットが来るのかを確認してください。

例えば、(10分間のあいだに)

4本、3本、4本とセット波がやってくるとして話を進めます。

そしてそれをインプットします。

このことによって、

もしあなたがゲッティングアウトしている最中だったら、

セット波がおよそ何本来るのかがわかることでしょう。

もし3回連続でセットが入っていたとしても、

11回ダックダイブ(ドルフィンスルー)することで終わります。

波のやってくる数を知らないと、

9回目くらいでめげて岸に戻ってしまうことになるかもしれません。

これを覚えておくと、

怒濤のようにセットが来ても気持ちが折れずに沖を目指して漕ぎ続けられるのです。

次にそれらセット波は何本目が良いのかを確かめます。

3本波のセットだったら、

「1本目=良、2本目=優良、3本目、最良」

と知っておきましょう。

これもとても有益なことです。

201408_SanO_Left_8390

または前回のハリケーン・マリーのときのように止まらないセット波のときもあります。

あれだけの波数があることにより、

自分では手に負えない海を知ることができます。

満潮いっぱい、干潮いっぱい、またはうねりが落ち着くのを待ちましょう。

.

その6.【セット波がやってくる方向】

波は風が創り出すものです。

なのでひとつの台風からのうねり以外の日は、

同じ方向からの波だけがやってくるわけではありません。

まずはセット波を種類分けします。

”右からやってくる4本セット”は、

「昨日抜けた低気圧からのうねりで、

強さ高さともに最上。よって乗れたら乗るべし」

と覚え、

次に”突然正面から来る1〜2本の波”を確認したら、

これは風波からだとわかります。

この2種類の波が重なるとどうなるのか、

特上になるのか、あまりよくないのか、

そんなことを知っておくだけで波待ちのラインナップではかなり役立つはずです。

.

その7.【他のサーファー】

波情報の発達で、

多くのサーファーが同じブレイクに集まることになりました。

そこで岸にいるあなたは何を確認すべきかをここに書きます。

一番重要かつ調べなくてはならないののは、

「波数とサーファーの数は一致しているのか」

ということ。

波が多いときなら良いのですが、

逆に波数が少なくてサーファーが多いときは、

このブレイクに高得点がついていてもそこから一度決別する覚悟を決めてください。

なぜなら波に乗ることができないからです。

「人数は、すなわち波に乗りたい数でもあります」

例えば10人入っていれば、

10分に一回は乗りたい人たちが10人いることです。

10人=10分で10本以上の波がブレイクしているのか?

そんなことを確かめてみてください。

30人だと10分で30本以上となります。

そしてそのバランスが崩れていると、

たいていはラインナップ上の雰囲気が悪いもの。

せっかくの大切なサーフ時間が台なしになってしまうかもしれない要素を多く含んでいます。

あと重要なのが、

「あそこのほうが人が多いから波がいいに決まっている」

と人数を得点やラーメン屋さんの評価のように受け取らないことです。

誰もいないブレイクでとても良い波だったことはたくさんあります。

自分の目をしっかりと持つことは、

無人島のトリップ先でもとても役立ちます。

ぜひ毎回のサーフセッションで磨いてください。

こうして7つの代表的なことをここに書きましたが、

こうして海に入る前に作戦を立てるのです。

最低で10分、

そしてできたら海から上がったあとも10分間復習してください。

次回のサーフセッションにとても役立ちます。

作戦は綿密に、

そしてできたら3通りくらいのプランを用意してください。

そこから潮見表を見て、

これから潮は上げるのか下げるのか、

そしてそれはどのくらいの潮の量が変わるのか。

うねりは上がってくるのか小さくなるのか、

風もそうです。

向きは変わるのか、強く吹くのか、弱くなるのか。

波情報や気象庁の予想を見て頭に入れておいてください。

でももっと大切なことがあります。

それは

「決めつけないこと」

これは私のサーフ人生形成の師である

抱井保徳さんが教えてくれた大切なことのひとつです。

なんといっても相手は大自然ですから、

セット波が11本と知っていても100本くるのかもしれませんし、

または突然波が来なくなるかもしれません。

そんなことを受け止めて、

しかも瞬時に予定変更できるのもグレイトサーファーの能力だと思います。

Happy Surfing!


Comments are closed.