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naki's blog

【金曜日の中編】_サウスモナークの鬼師範波_ダルマくんの七転び八起き_TWイーグルロゴ草稿_(3507文字)

こんにちは、

こちらは良く晴れた春の日です。

昨日の競馬(ウナ)ブログの評判が友人たちにすこぶるよく、

競馬ファンのきんちゃんからは

「総帥賞編とか作ったらいいのに」

さらなる執筆を暗にせがまれている始末です。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/61274

特に落馬ならぬ落ウナがハマリだったようで、

「これからはワイプアウトと言わないでラクウナと言うね」

「落ウナ、笑」

というメールが多く届いた。

ありがとうございました。

また新しいサーフ用語を作れたかもと自惚れる朝でありました。

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天の川のような光群。

眩しいばかりの視界は季節が変わったことを伝えてくれるようです。

こちらは西北西からの風波で、トレッスルズ全域で膝腰、

サンオノフレ&チャーチ腰。

サンクレメンテは小波コンディション情報。

オーシャンサイドまで行けば胸くらいあるという。

ブラックスで頭サイズ。

でも仕事をしている身としては、

片道1時間かけてサーフしにいくのは不可能に近い。

そのサンディエゴのデヴォン・ハワードと話すと、

彼は明日からオーストラリア30日間の旅だそうで、

「夏の終わりの美しい波に乗ってくるよ」

長い旅に出る前の昂揚感が届き、

うれしそうなのも伝わってきた。

それにしても30日間はいいなぁ。

4週間プラス2日。

そんな長い旅をいつかしてみたい。

さて、

カメラとサーフボードを持って、

ダルマくんとサウスモナークに向かった。

到着すると、どこまでも無人だった。

沖にカモメの群れが浮いていて、

干潮ラインを散歩する人がいるだけ。

そこにはショアブレイク系の肩、

時折オーバーヘッドのセットもやってくる。

昨日からの南風なので、

他のブレイクはサイドオンショアが5〜6m吹いているのだが、

ここはダナ岬とモナーク岬に囲まれているのでまったくの無風だった。

風もなく、誰もいないのは良いのだが、波が問題だった。

あまりにも急激に切り立つ波質。

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ダルマくんはこのことを予想して、

重く少し長めという正しきボード選択だったが、

この波は容赦ない鬼師範よろしく、

次から次へと難波を押しつけてくる。

アウトサイドを通って持ち上がる前は穏やかで形が良さそうなのだが、

インサイドの浅瀬にやってきた途端、

ーー二重人格者のようにーー

怒激的に波先を海面に叩きつける。

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次の波、

そしてまた次も、次、次とダルマくんが海面に叩きつけられていく。

写真のカウントだと、七転びしました。(本当)

ボードが折れてしまうかも。

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「これじゃ今日は1本も乗れないかと思いました」

上がってきてからの彼の第一声は本音だったのだろう。

自信も経験も全て打ち砕くような鬼師範波。

根性がないとめげます。

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さて、七転びということで、

だるま由来ストーリーを思い出しました。

うろ覚えだったので調べてみると、

………………….

だるまは、サンスクリット語”Bodhi-dharma”の音写「菩提達磨」の略。

菩提達磨(円覚大師、達磨大師とも)が、

魏の嵩山(ぎのすうざん)にある少林寺で面壁九年(めんぺきくねん)を行い、

[面壁九年:一つのことに忍耐強く専念して、やり遂げること。

長い間わき目もふらずに努力を続けることのたとえ。

「面壁」は壁に向かって座禅を組むこと。] (四字熟語辞典より)

その座禅によって手足が腐ったという伝説から、

手足のない玩具(置物)としての「だるま」が作られたといわれる。

日本では、「起き上がり小法師」と呼ばれる、

底に重りをつけただるまが愛好され、

何度も起き上がるという連想から、

江戸中期以降に「七転び八起き」の縁起物として信仰されるようになった。

全体に赤く塗られているだるまが基本的なものであるが、

これは菩提達磨の衣を着ていたことに由来し、

赤は古くから魔除けの色とされていたことにも通ずる。

願い事ができたときにだるまの片目を墨で塗り、

達成したらもう一方の目を塗る風習は、

「養蚕農家が片目に墨入れをして願掛けをしたら良い繭ができた」

という話が商人の間に広まったためといわれる。

また、だるまに目を入れる順序は正式には決まっていないが、

左目を塗って祈願し成就したら右目を入れるのが一般的で、

選挙の場合は右目から塗り、当選したら左目を入れるのが一般的とされる。

ーー類語同義語辞典より

そしていよいよ8本目。

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なんと!

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ダルマくんは悲願のテイクオフをメイクし、

ケリー・スレーターのパイプストールよろしくそのまま波壁に張り付いた。

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そのままスーパー・ドレイナーインサイドに突入。

大爆発を起こす波。

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メイクこそできなかったが、無事に無傷で生還。

私のボンザーボードも無傷。(笑)

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Surf RX 6’3″ Bonzer (BWT)

マンライ後のマンスマ(満足スマイル)。

私の番が来たようだ。

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Nation 2015 Sonic Boom 5’4″

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/60768

SDSグラッシングはほぼ折れないとされているので、

ビュレットプルーフ(防弾)というニックネームが付けられている超耐久ボードがうれしい。

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普段は体操などは一切しないのだが、

この波で怪我をしたくないのと、

体の反射を100%機能させたかったので、

こんなことを海に入る前にやりました。

ちなみにこのポーズ調子いいです。

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テイクオフはこんな具合。

かなり怖ろしい視界にスリリングな波乗りとなった。

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でも、あれあれ、と簡単にテイクオフできてしまった。

人間は一度覚えたことは体が覚えているようで、

最近は緩い波のサンオノフレ、

同様にユルキャラ波トレッスルズでやっていて、

勘というか、反射的には鈍っているはずなのだが、

なぜかこんな強烈なショアブレイクで、

たやすくこの激烈テイクオフがメイクできた。

さらに言うと、

まだまだ切り立ってもテイクオフできることがわかった。

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速度のある波乗り。

というより全てにおいて一瞬のドラマが展開された。

それは1秒が10秒にも感じられるほど、

コマ送りになる非日常の動作や環境の変化。

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ダルマくんの乗ったのもそうだったのだが、

たまにこうして入ってくる南西うねり、

つまりレフト波が良かった。

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速いボード。

ずっと探していた速いボード。

トレーシー・チャップマンの”Fast Car”みたい。

You got a fast car

Is it fast enough so we can fly away

きみには速い車がある

飛べるくらい速いのかな

海から上がって、工場廻りをします。

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CANVASにタイラー・ウオーレン印のグラスオンフィンを立てる職人フリオ。

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NYで火が付いたシェイクシャック・バーガーが日本上陸するようで、

でもそこで食べたことがある友人たちに

「どこまでおいしいの、そのバーガー?」

「うーん、そこまでおいしくない。インナウトと同様か、もしかしたら」

そんな歯切れの悪い答えが帰ってくる。

こんな上陸物語より、

グルメニッポンなのだから、

日本人がおいしいバーガーの店を日本で開いたほうがいいのでは?

ハンバーガーに関してはそんなことを思っている。

タイラー家に行き、

彼にTWニューロゴのデザインを促してみた。

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プロはちゃんと定規を使うのですね。

目からウロコがはらり。

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ラインで構成されたTWイーグル。

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完成です。

これをステッカーにしようかとは現在のアイディア。

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Just after sunrise at 7:03pm WST on Thursday, Feb. 26th,

Sonic Boom lifted off from S. Monarch’s Launch Complex Lowtide at 2.68ft Southern California Laguna area, CA.

carrying the Deep Secret Climate Observatory (DSCOVR) CF card on Nation MFG’s first deep space mission.

「今日の秘密ミッション。

じつはNATIONソニック・ブームは宇宙ロケットで、

これを地球の衛星軌道に載せるために打ち上げた」

というでっち上げストーリーをインスタグラムに投稿しておきました。

本気にした人は何人いたのだろうか。(笑)

お、金曜日ですね。

どうぞすばらしい週末をお迎えください!

今日もNAKISURFにお越しくださってありがとうございました。

今年の2月もあと一日で終わってしまいます。