【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十四 ジロバンニは、 思はずかけよつて、 先生の前に立つて、 ぼくはシギパネルラさんの行つた方を知つてゐます。 ぼくはシギパネルラといつしよにゐたのです。 さう云はうとしました…
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その14_(723文字)

【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十四 ジロバンニは、 思はずかけよつて、 先生の前に立つて、 ぼくはシギパネルラさんの行つた方を知つてゐます。 ぼくはシギパネルラといつしよにゐたのです。 さう云はうとしました…
【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十三 ジロバンニは、 はつと胸が熱くなり、 そこら中きいんと鳴るやうに思ひました。 けれどもみんなはまだブルードラゴン波の間から、 「ぼくずゐぶん泳いだぞ。」 と云ひながらシギ…
【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十二 「ジロバンニ、 ラツコの法王が來るよ。」 美住町の魚神さんの若々しい聲を聽いた。 「ラツコ法王、 私たちの罪を許しシギパネルラさんの呪をお解きください。」 いつかジヨバン…
【日曜日の連載シリーズ2月最終編】 銀鯖道の夜 十一 誰が投げたかスキツパーフィツシユが一つ飛んで來ました。 ぼうつと黄いろに見えるといふそれは、 鳥のやうにゆつくりめぐつたり、 滑つてずうつと向うへ行つてしまひました。…
【日曜日の連載シリーズ2月編】 銀鯖道の夜 十 ジロバンニはみんなの居る方へ行きました。 波乗人たちや町の人たちに圍まれて、 バリのヤマザキさんに似てゐる學校の先生が、 黒い服を着てまつすぐに立つて、 右手に時計を持つて…