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【特大号】グラブルズでパワーサーフ_Doc師匠の現代シェイピング”Modern Surfboard Shape by Doc”後編_マテオのすてきなサーフムービー予告編_(3106文字)

こんにちは、

三連休はいかがでしたか?

こちらも今朝気づいたのですが、

今日は祭日で三連休だったそうです。

しかし、あまり大きな祭日ではなかったので、

官公庁と学校だけがお休みというマイナーなものでした。

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ソルトクリークの北側にあるグラブルズ。

波はすっかり下がってしまった。

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いかに速く切り返すことができるか、

そのことを意識してターンしてみる。

カーブボールのワイドラウンドピンは、

ここまで負荷をかけても美しいラインを波の中に残す。

乗っている本人のインプレッションは、

「速くやわらかく斬れる」という印象。

今日もネイトことネイザン・フレッチャーがやってきて、

さらにはマーク・ガブリエルと一緒だった。

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マークは、天才児とされていて、

モトクロス、スノーボード、スケートボード、

そしてサーフィングという4つの競技でのプロフェッショナル。

つまりクアッドプロなんです。

そのどれもがすごい。

本人に言わせると、

「サーフィングが一番難しいし、おもしろい」

とのことで、こちらからすると、

サーフィング以外が一番むずかしいのだが、

絶えず波は変化するのでむずかしいのだという。

どれも一流になる人はあまり聞いたことがないし、

世界にも類を見ないと思う。

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マークのパワースラッシュ。

体重80kgで、

5’9″サイズのボードならではのパンチ力だろうか。

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ネイトのホワイトウオーターバウンシング。

プレイングマンティスと、

レッキンボールの中間デザインでありました。

グラブコンケイブがチャームポイント。

Doc師匠の現代シェイピング

”Modern Surfboard Shape by Doc”

後編です。

【ご注意】

ここからは長いので、

サーフボードシェイプに興味がなければ、

最後までお進みくだされば、

すてきなサーフムービーの予告編があります。

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(ここまでのところ)

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/48421

Surf Prescriptions工場に行って、

NAKISURFのボードをオーダーしてきました。

「シェイプ作業を一度見てみたいです」

というヤスにドッキー師匠が深夜にも関わらず、

シェイプを披露してくれて、

ボトムとその中にあるコンケイブまで終了したところです。

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ボトムの上面のVEEを丹念に仕上げていきます。

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次にレイルライン。

前後に何度も歩いて、

同じ負荷をかけてラインを均一に出す師匠。

簡単そうに見えて、かなりむずかしい作業です。

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反対側のレイルも同様に。

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サンドペーパーをたたんで、

テイルラインからのフォルムを同様に表現していきます。

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ボトム側のエッジもここで出していく。

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レイルとボトム、

そしてコンケイブの状態を整理していく。

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ムーンテイルは、

スクアッシュとスワロウの中間なので、

レイルライン、

そしてボトムから最後のテイルまで融合させる。

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発泡フォームを薄くしたら、

必ずストリンガーも削り落とさないと、

ここだけ樹脂とクロスが薄くなるのでボードが弱くなります。

かといって、

ストリンガーを削りすぎても強度を下げるので、

頃合いが重要なんです。

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デッキ側のフォルム調整。

実際にパドルしたり、

踏んだりする場所なので柔らかく美しく。

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センターも同様に。

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レイルボリュームを確かめていく。

ノーズからテイル、

そしてデッキからボトム。

エッジの位置や距離、

全てを何度も触れて確かめていく。

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今度はボードを立てて、

次に滑り落としながら確認していた。

こうして師匠は、

波の流れを手の中に感じていたのだろう。

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微調整に次ぐ微調整。

しかし、シェイプは引き算だけなので、

削りすぎてしまうと直すことができないのです。

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デッキ側も微調整。

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エッジとレイルフォルムも丹念に、

そして情熱を持って再調整していく。

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最後にさしかかっているサーフボードは、

すでに風格さえ感じられる。

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テイルの角と丸み、

そしてラインを目の細かいスクリーンで豊かにしていた。

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またレイルを触り、

目をつぶって集中して、

全てを手の中の感覚としてとらえていく。

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最後にムーンテイルの円形を完成させ、

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そしてフィン位置を書き込み、

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渾身のフォードアーズのシェイプが完成しました。

ここまで来て安心したのか、

半覚醒の表情になったドッキー師匠。

お疲れさまでした。

ほぼ徹夜状態なので、

かなり眠たかったと思います。

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サインとボードスペックを書き、

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生まれて初めて全シェイプ工程を見たヤスは、

「シェイピングって、こんなに大変だったとは知りませんでした。

でもドックさんの動きが美しいので、まるで何かの舞いを見ているようでした」

と大感激。

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さらにはレインボーカラーを施してくれるという師匠。

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こうして各色をボードの上に落としていきます。

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細く長く伸ばしていき、

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全色を施しました。

これでも十分にきれいです。

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さらにこれをスクイージ(ヘラ)で均一に伸ばしていき、

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どんどんと色彩が拡がっていきました。

花火を見ているように鮮烈でした。

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こうして、彩度の高い虹色が現れた。

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最後のパープル。

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なんとなんと!

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こんなに美しいカラーボードとなりました!

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満足シェイプといい、

満点カラーと合わせて最高の日です。

このボードが完成したらまたここでお知らせします。

すばらしい時間でした。

ドッキー師匠、ありがとうございました。

1990年代のサンクレメンテ。

当時とても仲良しだったのがマテオことマット・ハワード。

彼は突然、俺のオフィスにやってきて、

「今からカリフォルニアを出るから最後の写真を撮ってクダサイ」

2001_Matt Haward

そしてこの写真を残して、

メキシコはスコーピオンベイまで引っ越してしまった。

13年前のことであります。

今でもメールでのやりとりはしていて、

最近の彼のプロジェクトがサーフムービー作り。

予告編を送ってきてくれて、

それがとっても好きなフィルムなので、

ここにみなさんと共有させていただきました。

 http://vimeo.com/fineflix/rewindtoutopia

“Rewind To Utopia” (official trailer) from Fine Flix Films on Vimeo.

A complex creative creation about the dream of escaping the city life and getting back to country living. Wake up and follow your dreams…Is this reality or is it just a dream; is it life imitating art or art imitating life….The movie follows the lyrical sequence of “Turquoise Lovejoy”‘s album… any day now…A fun filled film full of claymation, animation and surf stoke stimulation.

波と波乗りへの愛と、

とってもすてきで、

のんびりと豊かな人生を進んでいるマテオのエッセンスが入っています。

イヌと一緒に乗るシーン(00:39)も大好きなんです。

すばらしいターンの数々。

ああ、波乗りに行きたくなりました。

 


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